見出し画像

意識レベルを上げていく重要性

たまたま図書館で手にとった本ですが、いろいろと気づくことがありました。

「パワーか、フォースか~人間のレベルを測る科学~」
デヴィッド・R・ホーキンズ著

世の中でコトを成すためには(特に人に影響を与えるには)、”フォース”ではなく、”パワー”が必要であるということですが、どちらも和訳すると「力」になるこの二つのワード、その違いの意味は何かという理解から入ります。

著者の説明をかみ砕くと、以下のようです。

”フォース”・・・常に何かに対立する力。周囲からエネルギーを奪いながら前進する。

”パワー”・・・何に対しても敵対しない絶対的な力。周囲にエネルギーを与えて前進する。

経営でいうと、競合を完膚なきまで叩きのめす源泉は”フォース”、お互いに市場を発展させていこうというときの源泉が”パワー”。

その文脈でいえば、マイケルポーターの競争戦略論における「差別化」は、他社に対して優位な”パワー”があればそれは市場発展にとって有益であり、逆にそうでなければ他社に任せるほうがよい、と解釈できます。自社に”パワー”がないのに他社に打ち勝とうとするのは非効率的です。

著者ホーキンズ氏の研究では、人の意識エネルギーを数値化すると低いほうから高いほうに向けて17段階あり、
・20~200:自分が生き残るためだけのセルフィッシュな意識
 →恥、悪、無感動、深い悲しみ、恐怖、欲望、怒り、プライド
・200~500:自分を生かそうとするポジティブな意識
 →勇気、中立、意欲、受容、理性
・500以上:自分の周りをよくしていこうとする意識
 →愛、喜び、平和、悟り
と分類されます。

これを私なりに図にまとめてみました。



この考えを応用していくと、経営レベルでは、
自社の利益向上<業界の発展<日本の発展<世の人々を幸せにする
という次元の意識で目標を掲げるほうが、社員に与えるパワーは強い。

また、ビジネスマンとしての個人レベルでは、
出世・年収アップ<組織をよくする<いい会社にする<業界をよくする<日本のために貢献する
という意識レベルのほうがモチベーションも上がりやすい。

誰しも社会的・経済的な成功を願いますが、順序としては、その上のレイヤーに意識を持っていくほうが、最終的に自分にリターンとして戻ってきやすい。

そうはいっても、私自身も日常の出来事で揺さぶられて低い意識レベルに陥ります。コンスタントに意識レベルを上げていくのは非常に難しい。

まずは、自分は何のために働いているのか、誰のために働いているのか、を日々自問自答し、意識レベルが低くなっていないかをチェックしていくことからすすめていければと思います。