役員退任にあたって
22日株主総会をもって7社めの会社(物流企業グループ)の任務を終了しました。2018年に56歳でジョインし、取締役として約4年間やってきました。
総会後に経営トップ層だけの壮行会を開いていただき、お疲れ様の言葉とともに(私からお願いし)今後に向けての反省点を教えていただきました。
取締役という立場だと、叱ってくれたり指導してくれたりという人はほとんどいなくなってしまいますので、非常に価値のある機会でした。
1.フェアゾーンを知る
・ここまではどの位置に落としても大丈夫、しかしここを超えるとアウトというゾーンの感覚が重要
・経営会議等で何を言ってもいいというのは建前であって、その見極めが非常に大事
・大ファール(よい内容かもしれないが、根拠が弱く、飛んだ意見)が多いと信頼を失いだす
2.”ゆるみ”をもつ
・危機感と熱量をもって皆を引っ張るということはいうまでもなく大事
・しかし、なかにはついてこれない人たちもたくさんいる
・そこにハンドルの”ゆるみ”がないと、改革がすすむまえに組織疲労がおきてしまう
・また、変わらなくてもいい、会社は居心地が良ければいい、という一定層の抵抗は意外に無視できない(足元をすくう”分厚い”波)
3.三顧の礼で連れてきた人材は守り切る
・人選を間違えたとしても、自分が任命した人材は最後まで責任をとる
・特に周囲の反対を押し切って重要ポジションを任せた場合は、全責任は連れてきた人間にある(と周囲は見ている)
・基本的にはその人が成功するまで執念と根性をもってサポートしなければならない
・あれは聞いてない、あいつが相談なくやった、うまくやれなかった等は、本人ではなく、連れてきた人間の責任である
大きな組織の経営は、スキルや知識では歯がたたない「人間イシュー」が渦巻いています。今回は”新体制移行のタイミング”での退任ではありますが、しっかりと学んで次に生かしていきたいと思います。
新しい任務は4月1日からです。