深く考えなかったり、早とちりで失敗もしたけど、またそれもよしとしよう。
はるか昔の、私の高校時代。
進路を決める段階になったとき、高卒で就職するのは嫌だし、かといって、大学に行くほど勉強が好きでも得意でもない。じゃあ、その中間で短大だねと、軽い気持ちで進路を決めた。
しかし、一般受験の結果は不合格。謎に合格する自信を持っていたので、滑り止めなど受けておらず、途方に暮れた。
そこで、仕方がなく2次募集のあったビジネススクールのような専門学校へ進学した。
ただそれでも、専門学校での勉強は楽しく、親友とも出会えたし、とても充実した学生生活を送ることができた。
しかし、社会に出てみると割と頻繁に学歴の壁を感じることがあり、徐々に専門学校卒がコンプレックスになっていった。
特に台湾で暮らしていたころ、よく聞かれたのが「あなたのメジャーは何?」という質問。周りには海外の大学へ留学するような人がたくさんいたし、仕事の募集条件が大卒であることも多かった。だから、聞かれるたびに説明するのも面倒だったし、その後は必ずと言っていいほど凹んだ。
全て安易に進路を決めて、大した努力もしなかった結果なのだけど。
そんな学歴コンプレックスを長いこと抱えていたから、5年ほど前に死ぬまでにやりたいことリストを書いたとき、まず学歴を大卒にすると書いた。
そして、それから間もなくして通信制の大学へ編入した。
50代に入る直前の脳は凝り固まっていたし、仕事をしながらの勉強は思った以上に大変で、当初予定していた2年(半年ごとの4期)ではどうにも卒業までの単位には届かなかった。
それでも、コツコツ単位取得を積み重ね、ようやく今期で全単位を取れる段取りがつき、つい先日最後になるであろう試験を終えたところだ。
あとは結果次第だが、おそらく大丈夫。これで念願の大卒だ!と、娘たちにも自慢して、ウキウキな気分でいたのだが…。
何事も最後の詰めが甘いというか、早とちりというか、とにかく私の悪い癖が出てしまった。
なんと、取るべき単位の科目を間違えていた。しかも2つも。
それに試験を終えてから気が付く自分が、ほんとに情けない。こういうところだね、私の生涯治らないダメなところ。
でも、反対に、切り替えが早いところは私のいいところ。
なんといっても、学割があと半年使える。映画館も美術館も博物館も、全部大学生料金。悪いことばかりではない。
そしてきっと、長らくコンプレックスを抱いていたから、もう少し大学生でいなさいと、神様が言っているのだ。
そういうことにしておいて、全てをよしとしよう。
最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。
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