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遅延

あの頃は
わからないものばかりの世界で
毎日プレゼントをもらっていたんだ
目を閉じてまた目覚めることに何の迷いもなかった
少しだけ知ったつもりになって
視界はだんだん狭くなる

まだ間に合うだろうか
朝露のバスに乗って終点のその先の
誰も目覚めていない地平線の真ん中で
待っている君の面影に
遅刻してごめんねって
今になって伝えたい

あの頃は
太陽の裏側の月の静かの海で
鳴いている虫の声を聞いていた
目を閉じてまた目覚めても同じ体温に包まれて
夏の色に流れた汗も乾いて
すすきの風が黄金色

まだ間に合うだろうか
夕暮れのバスに乗って終点のその先の
誰も眠っていない水平線の真ん中で
待っている君の面影に
やっと追いついたよって
今になって伝えたい

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