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XTAL『Aburelu』を作った8つのアルバム

XTALがソロとしては2作目となるアルバム『Aburelu』をリリースした。ここに収められた10曲は、2016年のファースト・アルバム『SKYGAZER』や、K404とのユニット、TRAKS BOYSの諸作で送り出してきたフロア・オリエンティッドなダンス・トラックではない。また、イルリメらとのバンド、(((さらうんど)))の甘酸っぱさ香るシティー・ポップとも、JINTANA&EMERALDSのメロウなドゥー・ワップとも異なっている。

『Aburelu』に鳴っているのは、ドローンやノイズが不規則に往来するビートレスのエクスペリメンタルなサウンド。どこかローファイで生々しい耳触りには、LeifやMinor Scienceといったホワイティーズ周辺、あるいは1991やLorenzo Senniを想起するリスナーもいるかもしれない。

かつてのリスナーは少なからず驚くであろう新作のガイドとなるべく、今回はXTAL自身に『Aburelu』のインスピレーション源となった8枚のアルバムを挙げてもらった。ジャンルやリリースされた年代はバラバラなようでいて、並べるとどこか共通した匂いが浮かび上がってくるような作品たち。XTALのコメントと合わせて、『Aburelu』を聴きながら楽しんでほしい。 *田中亮太(KiliKiliVilla Neighborhood)


8 Albums That Made 『Aburelu』

Earl Sweatshirt『Some Rap Songs』(2018)
このアルバムから受けたインスピレーションが、以降の自分の制作の基盤の大きな一つになっていると思います。ここから辿ることが出来る、いろいろなラップやヒップホップも聴きまくってました。

玉置浩二『JUNK LAND』(1997)
歌手として特別な存在なのは周知の事実だと思いますが、多くの楽器を自ら演奏しているのに加え、録音的に言っても最も剥き出しの姿を捉えているのはこのアルバムかと。自分の作品の音楽性とは離れていますが、その姿勢に影響受けてます。

Jam City『Dream A Garden』(2015)
1曲目"The Garden Thrives"、初めて聴いたのは車の中だったのですが、思わず叫んでました。ダンスミュージックのトラックメイカーが、ギター弾いて歌い出す、というところも共感。自分も今回ギター弾いて歌っているので。

中島みゆき『愛していると云ってくれ』(1978)
玉置浩二と同じく、これも直接的には自分のアルバムとの関連性はないですが、このアルバムの表現の強さ・ヒリヒリする感じは本当に凄まじく衝撃的。そこにインスピレーションを得ています。

V.A.『Lee "Scratch" Perry & His Upsetters Present:Roaring Lion』(2013)
アルバムというよりはここに収録されているAlthea And Donnaの“Loco Negril”、これはLee Perryワークスの中で個人的ベストの一つ。凄すぎて笑ってしまう。ここまでやっていいんだ、と解き放たれた気持ちになります。

Phew『Voice Hardcore』(2018)
Phewさんによる声だけで構成されたアルバム。こちらも聴いていると思わず笑顔になってしまう、音楽の表現の可能性を押し拡げるような作品。

Low『Double Negative』(2018)
特に"Tempest"、この音響処理には震えるほど感動しました。過去作も好きですが、そのバンドヒストリーを経てのこれというのもかっこよすぎる。

Fishmans『8月の現状』(2009)
Fishmansどれでもいいんですけどね。"新しい人"の、もうボーカルまでちゃんと聴こえないぐらい変えてしまうところ、彼らがどこまでも自由になろうとしていたのを感じる。


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