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Resonance / WAR IN MY POCKET e.p.に寄せて

KKV Neighborhood #216 column by 4x5chin (KYO-TEKI) 2024.4.19

KKV-174VL

90年代中盤から脈々と続くメロディックパンクの名産地、SENDAI CITYにて結成されたブライテストホープ、Resonanceが珠玉の4曲を詰め込んだ7inchをリリース!

喜びも儚さも、味わった感情や思いを愚直に吐き出し、自分の好きなものを信じて鳴らす音。自由に詰め込まれたメロディーと歌詞、彼らの魂と衝動を昇華させた演奏は、聞き手それぞれの内情に響いていく。
I LIKE YOUNG GIRLやportなどを輩出してきた"東北大学軽音楽部アステロイズ”にてバンドを結成。現行の音楽に触れながらもポストハードコアや90'sエモなど多くのジャンルやシーンを掘るうちにOishi (Vo.)が文字通りに夢中になってしまったのが名門レーベルsnuffy smileに代表されるUKメロディック
シーン影響下のバンドたち。かつてからMICROPLAN、BLAZE A TRAIL、Baggage、myriad、fastcars、DEEDS NOT WORDS等、全国に名が知られるような多くのメロディックパンクを生み出してきた土地である仙台にてResonanceが動き出したのはある種必然なのかもしれない。2023年6月に自主制作した1stEPを発表すると、SNSを中心にまたたく間にメロディック愛好家たちや全国のディストロ、個人レコードSHOPにて大きな反響を得た。
今作では、大胆なアレンジや色を付けることは極力せずに、バンドが持ちあわせている今現在の素直な魅力や空気感をそのまま最大限に膨らませる形で録音。録音・ミックスはクドウヒロオ、マスタリングは中村宗一郎 (PEACE MUSIC) が手掛けた。

snuffy smileやCrackle!、Boss Tuneage周辺のあの時代の匂いは仄かに残しつつも、1stEPと比べて今作の楽曲はしっかりとオリジナリティが深化。Snuffに代表されるような荒々しい演奏に愁いのあるメロディーが疾走し、LeatherfaceやJawbreakerの影響下にあるような思慮深く洞察力に富んだ歌詞。International Jet Setを彷彿とさせるような青々しくも粗く熱く唄い上げるボーカル。その中で形式的なメロディックパンクの枠に収まらず、その要素を妨げない塩梅でEversorにも通ずるようなSadnessなリフや、マスロック然としたタッピングをアクセントに、聞き応えのある展開でコントラストを魅せる。それを安定感のあるプレイでしっかりとアンサンブルを支えるリズム隊。突き詰めたサウンド、爆発させる青さと研ぎ澄まされた哀愁の渦が心の奥底を直撃する。

もうダメだ。なにをやってもうまくいかないな。皆それぞれにあるそんな時期にも、なんだか拳を下手くそに突き上げて強い気持ちにさせてくれるのがパンクロック。KiliKiliVillaとしてはここまで真っ向から真摯にメロディックパンクに向き合ったサウンドのバンドをリリースするのはover head kick girl以来だろうか。今作が2024年のメロディック狂必聴ディスクのひとつであるのは間違いないが、僕らの胸をいつだってアツくさせる”あの頃”のメロディックを現代に生きる若い世代の彼らが新しい感覚で見事にアップデートしたその音楽性は、ジャンルや世代を問わず聞くものを選ばないエポックメイキングとなりうる作品だ。次世代、そして次のシーンに向かい共振する道標のようなリリースのひとつとなって、名前も知らない遠くの誰かのところまで届いてほしい。そう東北のいち地方都市から願いを込めて。

もしもフランキー・スタッブスがこのレコードを聴いて、「くだらねぇ」とにこやかな笑顔と共に吐き捨ててくれたら最高だ。

リリースに寄せて by Resonance 大石真
この度、KiliKiliVillaから7インチレコードをリリースする運びになりまし た。リリースに際してご尽力いただいたすべての皆様に改めて感謝申し 上げます。 思えば勇気を出して楽器店に入り、胡散臭い店員に勧められるがまま にギターを購入し、初めてギターに触れたあの日から3年の月日が経ち ました。 私は大学に入学するまでバスケットボール部に所属し、日々練習や試 合に熱中していました。技術が他人より劣っていた私は、「どうしたら チームメイトとの差を埋めることができるだろうか。」、「どうしたら相手を 圧倒できるだろうか。」そんなことばかりを考えていました。 しかし、バンドを始めてから、それまでの自分がいかに競争原理に囚 われすぎていたのかを自覚するようになりました。自分と他人とを比べ、 悲観的にならなくてすむ世界がいかに居心地の良いものかということに 気づいたのです。 そして何より、バンドを始めてから、友達がたくさんできました。今回、 音源をリリースできたのも、年齢を問わずたくさんの友達が見守ってくだ さった(大変おこがましい言い方ですが...)おかげです。競争原理から一 歩身を引いて友達と接することで、さまざまな物の見方が見えてくるもの です。今では互いの考え方が食い違うことすら愛おしいと思えるようにな りました。 芸術というのは、作り手と受け手が対等な関係でなくてはならないと私 は考えます。これは音楽も同じです。特にライブは演者と観客が対等な 立場で"共鳴"しあえる空間であってほしいです。そして、そういう空間が 世界中の至る所にまで広がってほしいと切に願っています。
結局何が言いたいのかわからなくなりましたが、まずは我々の楽曲を 聴いてほしいです!そして、もし興味がございましたらぜひ我々のライブ に足を運んでみてください!一緒に乾杯をしましょう! cheers!


6月28日発売
Resonance / WAR IN MY POCKET e.p.

7インチ+DLコード
KKV-174VL
2,200税込
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6月9日

6月9日 新宿NINE SPICES 「SPIKES TO YOU」
出演:Resonance (仙台)、What goes up、MEGA X、SHIPYARDS、NALUCK、cense.
open / start 17:00 / 17:30
ADV ¥2,500+1D
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7インチの先行販売を行います。


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