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5.選択と決断、そして覚悟

映画ではありませんが、Netflixで「ブラックリスト:シーズン7」が公開されました。

名画座支配人の大澤です。

数年前に知人に勧められて観始めた「ブラックリスト」ですが、Netflixに加入する前はレンタルビデオ店にいって争奪戦に加わっていました。(笑)
ジェームズ・スペイダー(「セックスと嘘とビデオテープ」では美青年を演じていたスペイダーが禿げ上がったお腹の出た主人公を演じており、年月の経つ速さを感じます。)が演じる主人公の複雑なキャラクター、壮大なストーリー展開、そして様々な闇を抱える登場人物の心情と行動です。

人は生きていく中で多くの「選択と決断」を迫られます。その際に厄介なのは「自己矛盾」です。大事な人を裏切らなければいけなかったり、理不尽な理由でやりたいくないことをやらなければいけない等、少なからず皆さんも経験されてきたと思います。そして人生はこの「自己矛盾」を抱えたままで「選択と決断」を迫られるものです。家族に相談したり、友人に相談しても最終的に決めるのは自分です。(例え他人のアドバイスに従っても「従う」という「選択と決断」するのは自分です。)

ブラックリストの登場人物が、抱えている「自己矛盾」とどう折り合いをつけ、そして「選択と決断」をしていくのか、この点に私は大きく惹かれています。

ブラックリスト:シーズン7を観終って、気付いたことがありました。シーズン7は善と悪、敵と味方、そして肉親同士、この葛藤が多く描かれています。そして「自己矛盾」とどう向き合うかを否が応でも視聴者に突き付けてきます。特に記憶に残ったシーンは、主人公の右腕が酔心している自分のボスともう一人の自分が信じている導師を天秤にかけられ、どちらに付くのかという強烈な「選択と決断」を迫られる場面です。

「自分だったらどのような選択と決断をするだろうか?」

話の筋はそんな私の問いに対する答えを裏切りながら進んでいきます。主人公の右腕は葛藤しながらも誰に相談することなく「選択と決断」を行います。ドラマですから結末はある程度ハッピーな形で終わりますが、その回はボスと導師の会話で終わりを告げます。選ばれた側と選ばれなかった側との間で交わされる会話です。そして私は気が付きました。

「選択と決断には必ず覚悟が伴う」

人生はドラマのようにいきませんから、「選択と決断」をした後にそれが正しかったか?間違っていたか?という結果が直接自分に降りかかってきます。そして間違った結果となった場合、だいたい後悔が付いて回ります。

「選択と決断」に「覚悟」がセットされていればどうだろうか?もしかしたら後悔を手放すことが出来るかもしれない、そう思ったのです。「覚悟」とは情勢を分析したり、うまく立ち回ったりして行うものではなく、自分に対する「自己信頼」がベースになると思います。自分の選択と決断を信頼することで、「覚悟」が決まるのではないかと思いました。そして「選択と決断」を迫られた時に「覚悟」が伴えば、それは「自己信頼」が自分の中にあるという証明にもなるのではないかと。

「ブラックリスト」はコロナの影響で撮影に支障をきたしているようですが、早くシーズン8における新しい登場人物の「選択と決断、そして覚悟」に触れてみたいと思いました。

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