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3.解決しようとしない問題解決

名画座支配人の大澤です。

昨日、Kindle版「名画座大澤支配人の自分探しドリル」を公開しましたが、その中で主人公の田所さんは何度も人生の迷子になり、その都度、私の名画座にやって来られました。彼が館内のシートに身体をうずめて映画を観ている様子を映写室から眺めながら、私は「今日はどんな問題を抱えてきたのだろう」と考えていました。

私が会社勤めをしていた頃、よく社内研修で「問題解決」と題された研修が実施されていたことを思い出します。

問題=あるべき姿ー現状

あるべき姿と現状のギャップを問題と呼び、その問題を明らかにするために付箋や模造紙を使って問題解決のための課題出しを行う研修です。問題解決の厄介なところは1つの問題が解決すると必ず新しい問題が発生することです。その連鎖がいつまでも続いて、問題解決は終わりを見ることがありません。田所さんとお話をする時、いつも私が気にしていたのは「問題を解決すること」よりも「問題を解決するプロセス」の方でした。

「問題を解決しようとするのではなく、問題を解決するプロセスの継続が大事である

私が悩める人生を送っていた時に実感したことです。問題を解決することに意義を求めるのではなく、問題を解決する過程に意味があるということに気が付いた時、何かほっとする気持ちになったことを憶えています。問題を解決することよりも理想の未来を創り出すことのほうが希望を与えてくれるからです。

問題が完全に解決できなくても落ち込むことなく、常に問題に体当たりする勇気と、一つでも問題が解決できた時の充実感が次の問題を心から待ち望む。永遠の過程(プロセス)を楽しめれば、これほど良い人生はないのではないでしょうか。

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