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ブランディングにより企業を勝ち組に

■クリエイティブディレクター佐藤可士和
楽天やユニクロ、セブン&アイホールティングスなどのロゴを手がける佐藤可士

和。ロゴを変更した企業は売上業績が増加。1兆円企業となる会社もある。佐藤

可士和はロゴを作成する際、企業の本質を経営者、従業員から徹底的に聞き出

す。会社の強みや培ってきたものをインプットし、ロゴへ反映させる。一社のロ

ゴを完成させるまでには半年ほど掛かることもあり、制作するロゴの数は4、50

0案はある。作成したロゴには耐久性があるかを確認する。一時のみの流行にな

っていないか、レシートサイズと広告看板サイズでのイメージズレは発生しない

か、を何度も確認し最終決定に至る。作成したロゴは会社のありとあらゆる物に

付与する。かんばん、レシート、クリアファイルにエプロンなど。手に取るも

の、目に入るものはメディアと捉え想いを乗せてロゴを展開する。

また、ロゴを作成するだけでなく、飲食店であれば店舗作りにもメスを入れる。

回転寿司チェーンのくら寿司では、昔ながらの食文化を後世に伝えたいという想

いがあった。それを反映させるべく、店構えは木造建築で見上げれば梁が剥き出

しになっているような作りに。レジ周辺には射的や輪投ができるスペースも造っ

た。飲食テーブルに置いてあった醤油などはデーブルが広く使えるよう収納を製

作し格納。客目線での店舗作りをした。

くら寿司ホールティングスの田中社長は、任せて間違いない人と、佐藤柏のこと

をいう。


■所感
ブランディングによる業績アップの一因は、社内の統率にあると考える。

自社の製品・サービスはどんな想いがあって製作しているのかがわからずに

仕事に従事している従業員もいるだろう。少しでも社会に役立つように、

世界の繁栄の為にと作っている製品に間違いはないのだが、本当であれば

そこには創業者の想いがあるはず。それが経営者の胸の内だけではいけない。

全従業員がその意味を知って、共有された時、自分の手で作っているものの

真価が分かる。そういった意味から、ブランディングを行うことで、製品・

サービスの本質を改めて考え、コンセプトを精査することで従業員が「何」を

作っているのかを理解することは重要だ。社内がワンボイスで仕事の一歩目を

踏むことができる。

佐藤可士和さんはそういった点を理解しているからロゴの作成に心血を注ぎ、

社内の至る所に展開しているのだろう。ロゴは「会社」が伝わるように、見て

ほしい文字を最大限大きく、認識しやすいようメインカラーを一色決めている。

生産性が上がるようにも見えず、品質向上とは無縁に感じるが、自社の

あるべき姿、想いを佐藤可士和さんは、会社に伝えている。

と思う。

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