15.東京浅草
あらゆる名文学に登場する東京・浅草を歩いた。
東京のディープスポットである裏浅草にも寄ってみようかと思ったが、「ドヤと新地の女一人歩きは危険」という大阪時代の教訓を思い出して自粛した。
雷門やら仲見世通りやらも見る気がなかったので、文豪に関連するお店や文学の舞台をいくつか巡った。
そして向島まで歩き、池波正太郎の『鬼平犯科帳』に登場する言問団子を買って、また浅草に向かって戻る。裏浅草の怖いもの見たさを抱えながら歩いたのは否めない。
途中で池波正太郎記念館にも寄った。
池波先生の生原稿は丁寧に字が綴られていて、もはやひとつの作品だった。
あと25歳の池波先生は脚本を書きまくっていたそうで、脂が乗ってきたのは意外に30代からだったりする。しかし執筆量はとんでもなく、25歳の私がどこまで追いつけるのかと考えたら非常に焦った。
本気で物書きになるには執筆量もスキルも全然足りない。
ときどき浅草に焦りに行こう。
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