プレイリスト202209

2000年代のいつ頃からか、その年に聴いた音楽のベスト10を大学からの親友と発表しあっている。

それとはまた別にガキ使で「思い入れソングドライブ」という企画があって、それはただただお互いの思い入れのある曲を語りながらしみじみとドライブする、というもので、別の友人夫婦がいたく気に入り、ぜひやりたいと言い出してからもう10年以上はやっている。

親友が帰郷したことから、段々とこの2つが一緒になり、年に1度、ドライブがてら、それぞれの年間のお気に入り曲の発表をする機会に。

そして、コロナ禍で余計に会うのが難しくなり、昨年夏から1ヶ月や2ヶ月ごとにお互いの月間プレイリストを送りつけ合ってそれにかこつけてZoom飲みをする、というのが続いている。

それをちょっと外に向けて投げてみよう、という試みである。



さて、今回は8月から9月にかけてのプレイリスト。曲順は何となく聴きやすかったりするかなレベルのものであるのであしからず。

自称センチメンタル部員としては、あいみょんやSHISHAMOの楽曲は評価せざるを得ない。
特にSHISHAMOはここ数年、本当にハズレがない。うまくいってなかったり、別れ際の女心を歌わせたら今、右に出るものはそうそういないと思う。デビュー当初こそ、aiko meets チャットモンチーなんて言われていたけれど、そこに甘んじることなく自分達の音楽を追求していると思う。

それにプラスして、センチメンタル枠として是非聴いてほしいのが、Laura day romanceと江沼郁弥。
夏自体は嫌いだが、夏の終わりや夏の雨を彷彿とさせるような楽曲。サザンの「シャ・ラ・ラ」みたいなテイスト大好きだ。
江沼くんは元plenty時代から大好きで、ソロになってからも追いかけていたけれど、ここしばらくの中ではかなり上位に入る良さ。
この2曲はちょっと前にあった

これから来るだろうなと思ってるバンドの一つがCody・Lee(李)。すでに界隈ではとっくに評価されてはいるだろうけど、要注目。

今回、はじめましてのアーティストは松木美定。松木美定は、浦上想起経由でリコメンドにあがったと思われ、調べてみたところ、20歳から独学でジャズ(しかもハードバップ)とピアノを始めて、4年間からSSWとして活動してるという何とも自分好みな経歴だな、と。
しかし、他の楽曲も聴いてみたものの、残念なことに個人的にはそこまでだったので、今回は浦上想起とのマッチングがうまくハマったということなのかもしれない。今後に期待、お気に入りアーティストに入れておく。

秋山璃月は何だろうな、中村一義を聴いた頃のような感覚という感じだろうか。
SSWの良さって個をどこまで突き詰められるかにあると思っていて、私的で詩的な表現がよく生まれやすいと思う。その反面、大衆性に欠けてしまいやすい側面はあるけれど。
逆に言うと、星野源のセンスって独特であれだけ大衆性を持って受け入れられているのはずっと疑問ではある。
誰かが言ってたダウンタウンの面白さをわかってるのは自分だけって人をたくさん増やしたことが不動の人気に繋がったって考えは、ここにも通じるのかもしれない。

MOROHA、忘れらんねぇよ、ポップしなないで、愛はズボーン、ONIGAWARAあたりはもう俺の中でも安定で聴けばもう「ありがとうございます!ありがとうございます!」とひれ伏すしかない。
MOROHAやONIGAWARAが久しぶりのリリースだったことに驚き。コロナの影響だったのか、他の要因だったのかはわからないけれど、新曲きっかけにまたどんどん切り開いていってほしい。

そして今月トップクラスだったのはSuiseiNoboAzと七尾旅人。

SuiseiNoboAzのどこまで広がっていくようなサウンド。力強いボーカル。最近の人気のバンドとは一線を画した男臭さ。タイプは多少違えどもエレカシやウルフルズみたいな男臭いバンドはもっと出てきていい。

七尾旅人。同い年なのもあってか、ずっと意識してしまう。とても大胆だし、繊細だし、激しいし、優しい。
さっきもSSWについて触れたけれども、七尾旅人は社会や時勢、人の繋がりを切り取って歌にして代弁できる日本で数少ない人だと思う。
もちろんアーティストと言う肩書きだとは思うのだけれど、七尾旅人はそれ以上に七尾旅人という”人”としての魅力がすさまじい。

昔はもっといたはずなのに、社会や政治への提議を歌う人は少なくなった。確かにこういうのを歌うと制度とか実際をわかってないとか、ゴチャゴチャ言う輩がいるけれど、そんな次元で話がしたいわけじゃない。
別に事実がどうとかはどうでもよくて、もっと人間として感覚的で根本的な部分で本当にこれでいいのか?という問いかけはし続けていくべきだと思うし、音楽にはその役割があると思っている。
もっとこういった人が増えて、大きなムーブに繋がっていったら日本捨てたもんじゃないなと思う。


今月はこんなとこ。来月もいろんな音楽が生まれてくるのだと思うだけで生きててよかったと思う。

お暇なときにでも是非