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【sunabarクロージングコメント】QGISについて(2020-09-09)

前置き

これは何の文章?

Code for Japanが、2020年から行政職員向けに開催しているオンラインハンズオンセミナー(通称、sunabar、https://sunabar.code4japan.org/)において、各回のクロージングでコメントをしているものを文字起こししたものです。実際には、文意がわかりやすくなるように適宜言葉を足したりしています。

QGISの回の告知文(再掲)

「スマホで地図を見る」。
この10年で一番染み付いた行動ではないでしょうか。このデジタル化された身近な地図を様々な場面で使うことが多くなりました。
また、ただ地図を見たりそこにいろいろな情報を重ねたりするだけでなくて、地図の検索情報や現在位置情報が集められてビッグデータとして活用することで、地図提供者と個人とのやり取りが、ビジネスになることもあれば、個人にカスタマイズされて便利な情報がすぐ手に入るようになっています。では、行政の事務において、デジタルの地図はどう使われているでしょうか。データのやり取りを活用して、PRだったりデータを取得するために用いようと考える人は多いでしょう。
しかし、普段の業務の中で、地図を使うことがデジタルになった途端、使いにくいだとか、使い方が分からないとなっていませんか。今回のセミナーでは、GISという何となく使っている言葉を手がかりに、「地図による可視化」だけに止まらない「地図とデータの世界」を楽しんで業務に用いるコツをご紹介します。
もし、「地図を使ったらよさそう」というアイデアがあれば、講師が「うんうん、私、これ好物なんですよ」と言わんばかりにツールを使い倒す方法を披露してくれますので、お楽しみに。

関連するハンズオン本編

では、クロージングコメントを見てみましょう。

データを重ね合わせることの重要性

可視化のツールの部分、QGISを使っているにみなさん「わあ」という声が出ていた部分ですね、これまで可視化ツールについて何回かにわたって参加いただいた方はお分かりいただいたとおり、いろいろなツールによっていろいろな見せ方ができること、そして同じ課題というか「こういう風にしていかないといけない」とみなさんもおっしゃっていましたが、いろいろなデータを重ね合わせないと実は分からないんだということ、があったかと思います。

これは、裏を返せば、いろんなデータを重ね合わせてこそ、知識になったり、智慧になったりする訳です。みなさんは、持っている智慧を独りで抱えるのではなくて、いろんな人に共有するために、データの側から分かることを掘り出して共有する。これがBIツールであったり、GISツールなんだろうと思います。

地図と密接につながっている行政のお仕事

今日の事例にもその性格が現れていたと思いますが、行政職員の仕事と地図は密接につながっていると思います。「住所ですぐ緯度経度に変換できないんですけどね」とおっしゃっていましたが、つまりはそこを気にしている。ソフトでまだできないということは、辛いところではあるけれども、そこにまつわる仕事をしていること、リスト化されている表で分かる人は、それで分かるのであれば、それでいいとはしても、分からない人と共有するために、地図に情報を落とす。そのために細かい作業をされている方もいらっしゃると思います。

そうしたときに、みんながこういうツールを使えるようになって、分担して作業をするといったことから、使えるようになったら「では、こういうような形でデータをまとめたらいいのではないか」といった智慧が出てくる。こうしたみんながこういうツールを使えるようになることの意味はこうしたところにあります。

可視化のプロセスは一旦区切り

ひとまず、可視化のプロセスとして取り上げてきた一連のシリーズは、ここで区切りとします。前回の可視化のプロセスについてまとめてお話したとおりの3つの作用、みなさん関心があるところから進めていただきたいと思います。そして、データ可視化を楽しんでください。


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