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【映画】なのに、千輝くんが

「なのに、千輝(ちぎら)くんが甘すぎる」
見ました😌
主演が高橋恭平さんと畑芽育さん。

なかよし、りぼん、花ゆめと少女漫画育ちなのに少女漫画原作の映画は客観視してそわそわしちゃう系の人。
観る前から周りでとても評判が良くって期待してた🌷
結果、とても作りが丁寧で、ずっと優しくて、サイコーに好きだった。

という感想を書いていきたい次第です。


ここから先はネタバレしかないよ





まず、しょっっっぱなから、千輝くん真綾のこと好きすぎじゃない?!?!絶対に好きじゃん!!!!「俺のこと好きになれば」「俺のことでもっと頭いっぱいにして」ってそれは本当に無自覚で言ってる????本当に恐ろしい子
「ねえそれ、あんたあの子のこと好きなんだよ」、って助言したくなっちゃう千輝くんを1番近くで見てきた幼馴染とかやりたかった(?)そんでもって静かに優しく失恋したかった(?)千輝くんの背中を押し隊。

千輝くん、あんなにもわかりやすく真綾のこと好きなのに、
潜在的なところで自分で自分の「好き」に蓋をして、溢れないように自分で気づかないように大事に大事に奥底に隠して。
たまに零れ落ちてしまった愛しさは、「片思いプレイっぽい???」で自分も真綾も誤魔化して、
それでいていつでも、大好きなものに真っ直ぐで。

千輝くんが無自覚に誤魔化すたびにいじらしくて苦しくって、心臓がきゅってなるほど愛おしかった。

日々、人に"好意"を寄せられる生活を送ってきて、その中で、いつか"好意"が終わることを忘れられず、恐れて、いたんだなあ。

真綾の、暖かい陽だまりのような優しさに包まれてほしい。
(薮宏太さん作詞の「切なさ、ひきかえに」聞いてください。『あなたというこのヒカリに包まれていたい』)



優しくていい子ばっかり。
思い返してみて、全然大人が出てこなかったことを思い出した。体育休むときにお話する先生くらいじゃない?ちゃんと大人が映ったの。
真綾や千輝くんの目線のまま、彼らにはあの高校を中心にした世界が全てで、それがあの優しくていい子ばっかりの世界だったんだな。
SNS上で叩かれるというのは時代なのかもしれないけど、直接言葉をかわす相手は優しい人ばかりで。ちくちく言葉の匿名性が、鋭くもあり優しくもあったと思う。


一番泣きそうになったのは、中島瑠菜さん演じる千輝くんTO(トップオタ)が、告白して、玉砕して、彼の1番のファンになると決めて。真綾が競技場に現れて彼を応援して、ふたりだけの世界を見せつけられても、1番のファンとして真綾の応援に乗れたところ。千輝くんのためにひと声出せたところ。あの瞬間にあの子はいろいろなものを飲み込んで、名実ともに1番のファンになったんだよね。あの子のワンクッションがなかったら、周りは声援に乗れてなかったし、あそこで周りの声援が続くためにはあの子のワンクッションが必要だった。がんばった、がんばったよね。優しいね。



同じように、構成も脚本も全方位に優しくて、そして無理がなかった。
観終わった真っ先の感想としては、「論理の飛躍がなかったよね?!」でした。(国語?)
少女漫画原作にたま~にある論理の飛躍、そしてご都合主義が目立たなくて、それが本当に良かった。高校生活から離れて長い私でも、感情先行でやさ~~~~~~しく入り込むことができた…………ありがてぇ…………

千輝くんが真綾を気になったのも好きになったのも、だんだんで、気づいたら見てて(良すぎ)(気づいたら片想い、応援しています)、一歩近づいたときの理由が共感で、元気になってほしくてで、「如月さんは笑顔が似合う」から、笑顔になってほしくて─────



ねえ、それもう好きだよ




ところで千輝くん、お寺が似合いますね。お寺デートの服装がめちゃめちゃすきだったんだけどさあ、
普段の高橋恭平くんのとき、特にアイドル衣装のときはわりと洋風のお顔だと思ってたけど、お寺、似合いますね?????
ちゃんとお手を合わせてお祈りして、真綾がたくさんお祈りしてるのを覗き込むところ、好きですヨ

あとお兄ちゃんお兄ちゃんしてるシーン、お兄ちゃんだ…………………ってなってしまったな……お兄ちゃん…



手塚くんの暴走
かの有名なバラエティ「あざとくて何が悪いの?」の番組内ドラマを、MC陣と並んで見ているかのような気持ちになった。
手塚くんは好きの自覚が先行して動くタイプだね。ちぎちぎのことも、真綾のことも、1番最初に見つけて好きになったのは、自分なのに、どうしても伝え方が不器用なんだよね。あんなに真っ直ぐに、好きなのに。気持ちだけが大きくなって、どうしたらしいいか、わからなくて。どっちにも幸せになってほしいのに、自分もそこに関わっていたくて。

真綾は一度もちぎちぎなんて呼んでいないのに
手塚くんはすーーーーーーぐ不貞腐れてちぎちぎなんて呼んじゃうから憎めなかったね。
ちぎちぎも真綾も、手塚くんのこときっとほんとに好きだよ。




莉子ちゃん、好きなんだよね。
「ファイトソング」でも、「美大の駅伝」でも、ちょっと引いたところから見てる、でも必要なときにちゃんと助けてくれて、ちゃんと主人公と思い合ってるようなお友達の距離感が。
ぜーーーんぶ気づいた上で真綾のタイミングにあわせてくれてありがとうすぎた…姉………?



高橋恭平さん出演の映画というくくりでいうと
「メタモルフォーゼの縁側」も大好きで。
その映画で高橋さんは芦田愛菜さん演じる主人公の、同じ団地に住む幼馴染役だったんだけど。


なんにも言わずに側にいて、相手の様子を窺って静かに考えて、一生懸命考えて、恋とか愛とかあんまりよくわかってないけど、大事な相手は本当に大事で。そういう、静かに見えながら愛情を内に隠したみたいな、真っ直ぐな優しい役柄、
高橋さんに似合っていて、合っていたんだろうなあ。この時も、今回も。



どこかで、小学生女子の初恋を掻っ攫っていそうな高橋さん。他グループのオタクとしての立場からではありますが、今後のご活躍を楽しみにしています😌


(誰宛?)




ここまで、畑芽育さんの話ししてなかったのむしろ凄いと思わん?
真綾の話をさせてください。

この作品がこんなにも優しい世界だったの、真綾自身がおっとり、優しかったおかげだね。あなたは本当に陽だまりのようで。でも、だからたまに雲がかっちゃうんだよね。
千輝くんの潜在的な気持ちの隠れ蓑「片想いごっこ」に翻弄されて、
ちょっと自信がなくて、迷惑かけちゃいけない気持ちが先行して、「本気で好きにはならないから安心してね」が真っ先にでてきちゃう愛おしさの子。たぶん千輝くん自身も気づいてないんだろうけど、あのとき肯定も否定もしてなかったし、たぶん一度も、好きになられて困るなんて言ってない気がして。たぶん彼としては本気で好きになられても良かったんだろうけど、多分そういう子だから、好きになったところあるでしょう。



だから、さいしょっから、


ねえ、それもうあの子のこと好きだよ、






3月中旬に観たのに
書き終わったのは5月だったよ
2023.05.11

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