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いわて銀河100kmウルトラマラソン完走(4回目)、そして100kmマラソン10回完走について

11回目の100kmマラソン出走

日曜(6/9)に行われた、いわて銀河100kmウルトラマラソン(以下、いわて銀河)を完走してきました。

ウルトラマラソンとは、いわゆるフルマラソン(42.195km)以上の距離を走る舗装路(ロード)の種目のことです。50kmでもウルトラマラソンですし、100kmでも200kmでもウルトラマラソンと総称します。1日で終わるものもあれば、数日にわたって開催されるものもあります。私はその中でも、1日で終る100kmマラソンに参加してきました。

この大会は、2016年から参加していて、今回が5度目。初めての100kmマラソンレースとして参加した2016年は、早々に足を痛めてしまい70km過ぎで関門にひっかかってDNF(Do Not Finish)でした。

2017年に初完走した後、コースの崩落などで中止になったり、コロナ禍でしばらく参加できてませんでしたが、2022、2023と2年連続で参加できて、今年が5回目となります。

100kmのウルトラマラソン自体は、今回で11回目の出走。2016年のいわて銀河以外は完走しているので、今回完走すると記念すべき10回目の100kmマラソン完走となります。

愛媛から岩手に行く理由

スタート前ゲートにて

愛媛在住の自分が、なぜわざわざ東北の岩手県のレースに参加しにいくかというと、両親の実家が岩手県であり自分のルーツであることがまず1つ目。2つ目は、従兄弟が盛岡の南にある紫波町に在住なのでお世話になれること。
3つ目は、友人の実家が盛岡にあり、立ち寄ることができる、などなど岩手との御縁があるからです。

そして岩手に行くタイミングで、両親の集落(二人は同じ集落出身)に顔を出したり、近くに住む親戚に挨拶をして、変化などを見てきて両親に伝えるという役目も勝手にこなしています。

また、このいわて銀河は、5回完走すると、GMC(ギャラクシーマスターズクラブ)への入会資格が得られます。ゼッケンが色違いとなり、ちょっと特別になります。四国からわざわざ東北のレースへ参加する人はレアだと思いますが、さらにGMCに入会したらレア度が増すのではないかと思いますw

歩かないで完走が唯一の目標


エイドでのお楽しみ給食

今回のテーマは「坂でも走り続けて完走」でした。そこに加えて「12時間台で完走」ができるといいなぁと考えていました。

というも、一昨年、昨年と2年連続で13時間台での完走だったためです。2016年にはじめて100kmマラソンを完走した時のタイムが12時間半で、ベストタイムは10時間台です。練習量がこの数年減っているので当時の記録は難しいですが、それでも12時間台で完走したい想いがありました。

単にタイムを狙うのであれば、あえて速歩きを織り交ぜることも手段としてはあります。しかし今回は、ゆっくりでもいいので走って完走にこだわりました。これは7月に控えている富士登山競走に向けてのトレーニングも兼ねているためです。

天候はいいのに準備不足…


岩手っぽい平野部と田んぼが続く

今回は、気温が涼しく、雨もふらず、コンディションとしてはかなり良い状態でした。ただ、個人的に前半で寒すぎてお腹が冷えてしまい、ずっとお腹の調子がおかしくて軽い下痢気味になってしまいました。

また、携帯ボトルやフラスクを持参してこなかったため、水分補給はエイドのみとなりました。途中から気温が上がり、エイド間でも水分補給したくなりましたが、叶いませんでした。

コース上にコンビニや自販機もあるのでペットボトル飲料を買うこともできますが、今回小銭も忘れたのでそれも買えず苦しい走りでした。

60kmを過ぎてから徐々に食べ物を受け付けなくなり、レストステーションで食べたシャリ玉も吐いてしまいました。またゼリー系補給食を含め、持参したものやエイドの食事はほとんど食べれなくなり、コーラが唯一のエネルギー源となりました。唯一、ひとつだけ携帯していた愛媛のみかん系ゼリーは食べることができたので、ゴールまでちびりちびりしていました。

ちなみに、前半からGoProで途中途中を撮影して進んでいたのですが、途中で落としてしまいそのショックでSDカードエラーで録画できなくなってしまいました。データも復旧できない様子でとても残念です。

走りをふりかえる

いわて銀河のコースは30km付近のなめとこラインから本格的な登りが続く。最も急な50〜60kmの坂をいかに歩かずに走り続けるか、そして後半70km過ぎの登りを走り続けられるかを意識してました。

いわて銀河のコース高低差

最初に完走した2017年は、後半足が痛んだり攣ってしまって歩きと走りを交互に進んでいたのを思い出します。それでも今見ると後半大崩した感じではないですね。(前半のペースが遅いところはトイレ待ちで20分くらい消費してしまったため)

2017年のペース

2023年(昨年)は後半が足が動かなくなり、ラスト5kmはガクッと落ちてしまった記憶があります。グラフをみても右肩下がりがよくわかります。個人的に前半ペースよくいっていても、後半グダグダになると印象としては悪くなります。

2023年のペース

今年(2024年)は足の痛みもなく、攣ることもなく、比較的同じペースで足を動かし続けられました。タイムこそ2017年よりもよくないですが、走りだけなら今年のほうが満足度が高いです。

2024年のペース

ゴールした後は、とにかく身体が動かず、吐き気や寒気に襲われて、なんとかビールだけ飲みましたが、21:00くらいまでは食べ物が喉を通りませんでした。翌日は元気になりましたが、ゴールしてすぐ食べれるくらいの元気(体力?)は残しておきたいところですね。せっかくの食事が食べられないのはもったいない!

トラブルをふりかえる


涼しすぎてお腹が冷えた…

今回遭遇した問題は、前半のお腹が冷えて下痢気味になったことと、後半の胃腸問題(食べれなくなる)でした。

お腹が冷える問題は、トレイルレースなら山と道のAlpha Haramakiをつけることで解決できますが、6月のこの時期にまさかお腹が冷えるとは思いませんでした。今度は肌寒い時用にHaramakiを用意するか、ベスト型のウインドブレーカーの持参を検討します。

後半の胃腸問題は、ロードでもトレイルでも50kmを超えるレースだと常に発生します。これまでの経験では、ゼリー系ならばなんとか摂取できると思いウィダーインゼリーをレストステーションに置いておいておきました。

実際、後半摂取しようとしたのですが、今回はそれでも厳しかったです。特にケミカル系の味がするものは、身体が一切受け付けなくなり口にすると吐き気がします。

今回1つだけ持っていっていた、愛媛の柑橘ゼリーだけは、なんとかちびちび摂取できることがわかりました。ただし、柑橘ゼリーはそのままだとレース的にはカロリーが低いものが多く、加糖されているものを選ぶ必要があります。今回は愛工房の飲むぷれみあむゼリーを持っていきました。

ゼリー系は呑み口にキャップがあるため分割して摂取しやすいところ。その代わり重量が重くなってしまいますが、何も食べれなくなったときに少しづつ摂取するにはなんとかなりそうです。

まぁ、ここまで食べれなくなるのは、きっと身体に負荷を掛けすぎているのでしょうね。本来ならもっと練習して望むべきなんだと思います。身体に優しくしないとな。。。

走るよりも、聞いていたい

今回、山の渓流の横を走り抜けましたが、あちこちでカエルや虫が合唱をしていました。本当はそこに立ち止まってずっと聞いていたいと強く思いました。

これは2023年のFUJIで100マイルを走っていたときも感じたのですが、自然の中を走り抜けるよりも、今の自分にとっては、自然の中に留まって味わい尽くすことが大事なのだということに気づいたのです。それに気づけたのもこういう機会があるからこそなんでしょう。

今度はちゃんとカエルの鳴き声をじっくり聞きます。

100km走っておくといいこと

来年は今年50kmを走った友人も100kmに挑戦すると言っているので、一緒に出走することになるでしょう。以前も、友人たちと100kmマラソンを出たことがありますが、自分の完走よりも、友人たちの完走の方が何倍も嬉しかったのを思い出します。

100kmを走るって、体験したことがないと「そんなこと、できるわけがない」って思っちゃいますよね。でも、「案外、誰でもやればできるんだよ?」(練習は必要だけど)ということを体験として知ってもらえるのはいいですね。人の可能性ってすごいんです。(ちなみに、私の周囲にもっと長距離を走る友人たちを何人も見ているので、100kmは別段長いと思わなくなりましたw)

1回でも長いのを走っておけば、フルマラソンは「短くてすぐ終わっていいなぁ」という感覚になれます。ウルトラは、フルマラソンよりも長くゆっくり走るため、心肺機能への負荷は低いので危険も少ないです。

どうやっても、それぞれの身体の痛みや苦しみと向き合うことになりますが、痛みも感じ続けることで消えていったりもするし、痛みや苦しみの先に「生」の喜びがある、ということを体験することもできます。

100kmマラソンは「走って、飲んで、食べて」の繰り返し。約5km毎の眼の前のエイドを目標に少しづつ進んでいけば、いつか完走できます。イマココに集中することで、道は開かれていく、という体験もできます。

もし途中でタイムアップになったり、心が折れてリタイアを選択したとしても、その体験は無駄にはなりません。そこまで進んだ道が必ずその人の人生の糧として活きてきます。

そもそも現代社会で、100kmを自力で移動するなんて非常識なことは、自らが選択しないと体験できません。「やってみよう」と決めた時点で、すでにその人は「新たな体験」をしているのです。

また、以前、100kmマラソンを初完走したときにも書きましたが、一人で走るのでなく、エイドや沿道の応援に支えられていることをより実感できます。皆の支えがあって、走ることができていることを感じるのです。

100kmマラソン完走10回目だった


奥出雲の焼きサバエイド

終わった後で気づいたのですが、今回の完走で100kmマラソンの完走は10回目だったみたいです。2016年から100kmウルトラを始めたので、足掛け8年。ウルトラマラソンは日本各地で行われているので、ラン旅もしたいと思いながらも、家でやることが多くて結局定番のレースにしか出れていません。

  • 2016年:いわて銀河(DNF)、丹後

  • 2017年:奥出雲、いわて銀河、四万十

  • 2018年:奥出雲、

  • 2019年:奥出雲、四万十

  • 2020年:なし

  • 2021年:なし

  • 2022年:いわて銀河

  • 2023年:いわて銀河

  • 2024年:いわて銀河

ここ数年実施されていなかった、大好きな奥出雲ウルトラおろちは、今年は秋に開催予定2025年から再開だそうで、また参加してみたいです。四万十ウルトラは検討中です(今月一杯)

ウルトラマラソンは、ゆったりと時間をかけて、各地の食べ物や飲み物を楽しみながら、豊かな自然や観光名所を見つつ、地元の方々と触れ合うイベントです。

フルマラソンとも、トレイルランとも、また違った楽しさがあります。フルマラソン完走できた方はぜひ検討してみてください。

興味はあるけど、どうすれいいのかわからない、という方がいたら、声かけてくださいね!!

皆様のサポートによって、より新たな知識を得て、知識と知識を結びつけ、実践した結果をアウトプットして還元させて頂きます。