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コロナ怪しいかも?と思った時の自己隔離マニュアル(8/5更新)

自己隔離一覧.001

最新情報(8/5)

しばらく放置していた本記事ですが、接触確認アプリがリリースされて、実際に陽性者との接触通知が上がってきたという話を知人でも聞くようになりました。

しかし、実際にはPCR検査は接触確認の通知が来ても症状が出ていないと受けれないそうです。そうなると、接触確認通知がきても本人は陽性か陰性かは判断が付きません。その場合は最悪ケースを考えて自己隔離せざるを得なくなります。

最新のアメリカCDCの情報を確認してみると、症状がない場合の自己隔離期間は7日から10日に変更されていました。

最新情報(4/3)

こちらの記事を書くときに参考にしたアメリカのCDCやWHOの文章の日本語訳が医療従事者の有志によって翻訳されています。是非参照ください。

倦怠感、発熱、嗅覚異常、味覚異状、さぁどうする?

新型コロナ(COVID-19)が首都圏でも増えはじめて緊張が走ってきたようです。ヨーロッパやアメリカの凄まじい広がりに比べるとまだまだのどかな日本にあって更に自分の住んでいる愛媛は3/27付けで感染者は4名であり、首都圏と比べて一層危機感は薄いようです。

しかし先程(3/30 朝)志村けんさんが亡くなったというニュースがながれてきました。有名人の方の死去のニュースは今後の緊張感の高まるきっかけとなるのでしょうか? 御冥福をお祈りします。

明日は我が身...あれ、もしかして?

自分自身この数年は風邪もインフルも罹患したことがありません。普段からランニングをして、食べ物にも気をつけているので免疫には(根拠のない)自信を持っていました。

ただ自分はよくても、家族、とくに同居する義母に感染してはまずいので注意を払うようになりました。

そんな矢先の朝、突然下剤を飲んだかのようなひどい下痢になり、その後は若干の倦怠感に襲われ、夜半には微熱(37.5℃)もでてきてしまいました。

その前日の夜に、東京から来た友人と長時間話をしていてとても盛り上りました。酒は飲まなかったですがアイスコーヒーをガブガブ飲んでしまい寝付けずに床についたのが深夜2時。普段は23:00までには寝るので睡眠不足ではありましたが、このようなわかりやすい体調不良はこの数年間で記憶にありません。

他にも、その週の火曜日には高速バスで高松に出張に行きました。マスクと手洗いは気をつけていたのですが、普段は家と事務所の往復くらいしかしないので心当たりが他にありません。

翌日朝には熱は下がり復調はしたのですが、ここで一つ困ったことがあります。

もし罹患したのが新型コロナだとすると、この後どのような行動を取ればいいのだろうか?

家族とはどう接すれはいい?具体的には何に気をつければいい?自己隔離の終了条件は何?

先日、ドイツのメルケル首相が自己隔離(自宅隔離)しているとニュースになりましたが、実際に自己隔離はどのように行うのかについて調べて実践してみました。

オレオレ自己隔離ざっくりとしたまとめ

以降に説明する自己隔離をざっくりまとめると以下になります。(家族と同居している前提です)

自己隔離一覧.001

もしも自分が「ちょっと怪しいかも」と感じたら...

初期症状を見逃さない(発熱、倦怠感、無味・無嗅覚、咳、etc)
・医療機関に行く前から自己隔離する
・無症状状態での隔離期間は14日間、症状が出てからは発症から7日
・症状が出てからの自己隔離終了条件は(1) 解熱後3日経過、(2) 症状が収まった、(3) 最初の症状から1週間が経過したすべて満たすこと。
個室で隔離する
自宅でも口を覆い飛沫を防ぐ(3/30追加)
・手洗いは20秒以上の時間をかけて石鹸で洗う。「ゆっくりめだかの学校を1コーラス歌う」くらい。
・何かに触る時には利き腕や手指を避ける(3/30 追加)
・手拭きはペーパータオル
・消毒液は漂白剤で自作できる(手指消毒はNG)
・対象者が触る箇所は小まめに消毒すること
・共用部を触る場合は使い捨て手袋かティッシュでつまむ(3/30 更新)
・食事は一人で食べ同席する場合はしゃべらない
・食器は使い捨てを利用するか自分で洗うように
・就寝は別室かスペースがなければ仕切りを作って
・トイレはこまめに清掃
・入浴は別室または最後にして消毒
・洗濯はまとめでよいが汚れ物を家族が触らないように
・検温は1日2回
・部屋は換気を1〜2時間毎に5〜10分
・手洗いを防ぐためにハンドクリームを塗る(4/3追加)

初期症状を見逃さない

WHOのCOVID-19の症状の説明を見ると、次のような初期症状が紹介されています。

一般的な症状は以下の通りです。
発熱
疲れ
乾いた咳。

その他の症状としては、以下のようなものがあります。

息切れ
痛痛
のどの痛み
症状が軽く、下痢、吐き気、鼻水を訴える人はほとんどいません。
(DeepLにより翻訳)

より細かな初期症状としては、WebMDの記事に詳しいです。

この病気の症状の最も詳細な内訳は、最近の世界保健機関(WHO)の分析によると、中国で確認された55,000人以上の症例の分析から来ています。ここでは、最も一般的な症状と、それを持っていた人の割合をご紹介します。

発熱:88%
乾性咳嗽:68%
疲労。38%
肺からの痰や濃い痰を咳き込むこと。33%
息切れ。19%
骨や関節の痛み:15
喉の痛み 14%
頭痛がする。14%
寒気がする。11%
吐き気や嘔吐。5%
鼻づまり:5%
下痢:4%。
咳で血を吐く:1%
目が腫れている。1%

COVID-19は下気道感染症なので、症状のほとんどが胸や肺に感じられます。これは、鼻水や副鼻腔のうっ血を伴う上気道感染症を引き起こす風邪とは異なります。COVID-19の人にはこれらの症状はほとんどないようですが、珍しい症状ではありません。
(DeepLにより翻訳)

更には上記の症状に加えて、味覚や嗅覚異状というケースが報告されています。

日本でもプロ野球選手の藤浪氏らが発熱、倦怠感がないものの、嗅覚障害で診断してもらって陽性が発覚したとのニュースが流れました。

自分の場合、まず下痢が症状として現れ、次に倦怠感や若干の寒け微熱が現れました。愛媛県の4例目の男性では下痢症状もあったと書かれています。発熱があるとわかりやすいですが、無自覚でも感染しているケースがあるのがCOVID-19の怖いところです。

楽観でいくか?悲観でいくか?

しかし明らかな継続的な発熱や呼吸器障害以外の症状だけではCOVID-19であるかどうかは誰にも判別できません。

そこで「検査して欲しい」となってしまうかもしれませんが、検査してわかった所で症状が出ていてもいなくても入院して経過観察するだけです。

偽陽性を考えた時には、実はCOVID-19でないのに入院した結果として本当に陽性になってしまうリスクがあります。一方、検査で偽陰性で自宅待機で実は陽性だった場合は家族に感染リスクがあります。どちらのケースでもリスクはあるわけですが、ではどのケースでも後悔しない自分でできることは何でしょう?

楽観的に考えれば「まぁただの風邪だよね」となりますが、悲観的に考えれば「COVID-19かもしれない」となりその後の行動が全く異なります。

楽観シナリオ、悲観シナリオのどちらかを取るかはその人次第ですが、今回の場合は普段は風邪はひかない自分に症状が現れたという点で悲観シナリオの想定で行動しています。悲観シナリオ前提で行動しておくことで、どのケースにおいても最小限の被害で食い止めることができると考えています。

むしろ結果よりも自分が後悔しないという意味合いが大きいですね。

医療機関への相談前から隔離する

日本の場合、「帰国者・接触者相談センター」に相談する条件としては厚生労働省のサイトによると次の二つが目安となっています。

(1)風邪の症状や37.5℃以上の発熱が4日以上続いている。
   (解熱剤を飲み続けなければならないときを含みます。)
(2)強いだるさ(倦怠感)や息苦しさ(呼吸困難)がある。
高齢者や基礎疾患等のある方は、上の状態が2日程度続く場合

上記に当て嵌まらない場合、愛媛県の場合は上記「帰国者・接触者相談センター」とは別に24時間体制の一般相談窓口が開設されていますが、連絡したところ一般の外来を薦められました。

実際にかかりつけの内科に行ってみましたが、医師側としても判断基準が上記の条件しかないため、結局は症状が現われてからでないと検査できない(しない)ということがわかりました。

念のため「帰国者・接触者相談センター」にも電話をしてみましたが同様の対応で「自宅で安静」をすすめられました。

つまり明確な症状が出るまでは自宅待機で症状が出て初めて検査を受けられるという状況です。それまでグレーだから好き勝手にやるのでは感染拡大に貢献してしまうことになります。

このため、現在の日本で感染拡大させない手段として自身の判断で行う自己隔離は重要な行動だと考えます。

自己隔離の期間と終了条件

日本語のCOVID-19の情報を調べてわからなかったのが「では隔離はいつまでやればいいのか」「どうなったら終了なのか」についてです。

インフルエンザを基準に考えると、厚生労働省のインフルエンザについてのQAに書かれているように、学校保険安全法で制定されている以下の期間が目安になります。

発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日(幼児にあっては、3日)を経過するまで」

ちなみに、厚生労働省は成人向けのインフルエンザの自宅待機期間を制定していないことが今回調べてわかりました。会社によって異なる(現場任せ)ということのようです。完了条件が曖昧だと困りますね。COVID-19においても国は自己隔離のガイドを出していないということなんでしょうか?それとも筆者が気づいていないだけ?

海外の自己隔離期間はどうなってる?

Self Isolationで検索したときに見つけたオーストラリアのガイダンスや、ニュージーランドのガイダンスでは14日間の隔離期間とありました。いずれも国外に旅行している人向けのガイドになるのでちょっと文脈が違う気がします。

またイギリスでは 3/4版のガイドラインでは自己隔離期間が7日でしたが、3/16版のガイドラインでは世帯としての隔離期間が14日に伸びています。

これに伴い政府は、37.8度以上の熱継続的なせきの症状がある場合は、感染拡大地域への渡航の有無にかかわらず、軽症でも7日間の自己隔離を要請。(3/4版)
同居人を含む自己隔離:自身または同居人が37.8度以上の熱継続的な咳の症状がある場合は、世帯全員に対し14日間の自宅待機を要請。可能な限り食品・生活必需品の購入のための外出も避け、運動のための外出も他者との安全な距離を確保。(単独世帯で症状がある場合の自己隔離期間は、12日の発表どおり7日間)(3/16版)

これは症状が出ていない人が潜伏期間を踏まえて14日様子を見て症状がないことを確認するためと考えることができます。

症状が出てからの隔離期間は異なる

一方COVID-19の自宅待機の目安についてアメリカのCDCのガイダンスに記載がありました。このガイダンスはすでに何らかの症状が出ている人向けのガイドです。

まず、新型コロナの検査を受けていない場合、以下の条件をすべて満たした場合に自己隔離を止めることができます。

72時間発熱がない(解熱剤なしで3日間)
・症状(咳、息切れ)が改善した
・最初に症状が現れてから少なくとも10日間が経過している

一方、新型コロナの検査で陽性と判断された場合、以下の条件を満たした場合自己隔離を止めることができます。ただし、こちらは医師のガイドに従うべきなので主治医の指示を仰いでください。

発熱がない(解熱剤を使わずに)
・症状が改善した
・24時間間隔の2つの陰性結果が出ており、主治医がCDCのガイドラインに従う

でもよく考えたら、今や中国、イタリアを抜いて世界最大の感染国となっているアメリカの情報の信憑性はどの程度なのか?という疑念はありますが...

ここまでの情報から導いた結論は、無症状の場合は14日間、症状が出た場合は最初の症状が出てから10日間が自己隔離期間です。

もっといいガイダンスなどがあれば知りたいところです。

個室で隔離する

まず基本は疑わしい人(対象者)は別室で過すようにします。もし子どもが対象者だとなかなか難しいので、世話をする側が細心の注意を払わないといけません。筆者の場合は、自宅近くの事務所で過すようにしました。

自宅でも口を覆って飛沫を防ぐ

家族との共用スペースにいる際には必ずマスクをします。外すのは一人で個室にいるときのみです。もしマスクをしない場合は声をできるだけださないようにします。

でもマスクをしっぱなしでいると耳の裏が痛くなりますよね。目的は「飛沫をできるだけ拡散しないようにする」ことなので、外出と違って見た目を気にせずに市販のマスクに限らず工夫してみることをお薦めします。筆者はBUFFのネックウォーマーをいくつか持ってるのでマスクで耳が痛い時に使っています。

まずは必須! 何かする前に手洗い20秒以上

基本中の基本は手洗い。手洗いについては各所で情報が流れているので多くの人が実践しているでしょう。

アメリカのCDCの手洗いガイダンスによると、手洗いの時間は20秒をかけてと言われ、目安として「Happy Birthday To You」を2回歌うとタイマー代りになると言われています。(実際測ってみたらそうでした)

またメタル界では「NAPALM DEATH/You Suffer」を20回(w だそうです。

各自がお気に入りの歌で20秒がどのくらいなのかを調べてみると面白いですね。ちなみに「めだかの学校」のゆっくり1コーラスが約20秒でした。もうすこし今時の歌のほうがいいんですけどね。

ちなみに、20秒とは「石鹸を泡立ててからごしごし手を洗う」間の時間です。以下のステップで言うと(2)〜(6)までの時間が20秒ということです。

20秒に泡立てる時間や水で流す時間は含まないので注意してください!

第2版 新型コロナウイルス感染症 市民向けハンドブック』の解説をお借りすると次のようになります。

手洗い

ところがWHOの手洗いのガイダンスを見ると、全体で40-60秒の時間をかけるとなっています。更にステップ10の蛇口をタオルを使って締めるというプロセスも付け加えられています。これは日本のガイダンスだと抜けがちですね。

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結論からすると、トイレに行く前、食事の準備をする前、お風呂に入る前、何かを触る前、触った後には必ず手を洗うようにします。

更に手洗いにかける時間は全体で40-60秒石鹸で洗う部分については20秒以上の時間をかける、というのが現時点でベターなやり方だと判断しました。

利き腕や手指の使用を避ける

扉を開ける、締める、スイッチをON/OFFにする、など日常生活で様々なものに触る機会があります。手洗いを行う前提で更に意識したいのは、

利き腕と反対の手を使う
手指以外を使って触る

ことです。

これは無意識に利き腕で顔などの自分の身体を触ってしまう可能性があるためです。無意識に触ったりするのは、利き腕の確率が高いはずです。なので意識的に触る際には利き腕と反対の手を使うと多少なりともリスクが下がるかも?という発想です。

また手指ではない箇所で触るという工夫も一つの方法だと考えます。肘、手の甲、指関節、足、など普段なにかを触ることのない箇所を使うことでリスクを下げます。

ただ、これらは科学的エビデンスに基く方法ではありません。必ず手洗いなどの科学的根拠のある行為を行った上で更にリスクを下げたい場合の個人の工夫の一つであり気休めに過ぎないことを理解してください。

手拭きはペーパータオルで

濡れた手を拭くのは、共用タオルは使わずにできるだけペーパータオルを使用します。調理用のキッチンペーパーでも代用できます。

もし使い捨てタオルが入手できない場合は、手拭き用のタオルやハンカチを用意して、手を拭いた後に直接洗濯機に投入します。本人の使用済みタオルを家族が触らないようにするのが鉄則です。

消毒液を作ってこまめに消毒

家族と共用する部分で、どうしても手に触れてしまう箇所を消毒するために、漂白剤を使った消毒液の作成の仕方が『第2版 新型コロナウイルス感染症 市民向けハンドブック』に紹介されていたので、そちらを参考に作成します。手指の消毒には使わない金属製品を消毒した後は水で拭き取る(錆るため)、換気しながら、という注意が必要です。

消毒

漂白剤ってつまりハイターです。空ペットボトルに水を入れてキャップ1杯分のハイターを入れれば完成!手軽ですね!

ハイター以外の消毒液の作りかたも厚生労働省のサイトにありました。

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ウイルスはドアノブなどに付着した場合、最大9日間(ダンボール上だと24日間も!)生存するという研究があります。特に触れる機会が多いドアノブや取っ手、引き戸の引き手、スマートフォンなどは小まめに消毒したほうがよいです。

消毒液を使うための小さめの噴霧器はどこでも売り切れのようです。小さなスプレーの除菌液などを購入して使い切ってから中身を入れかえることをお薦めします。

共用部を触る場合はディスポーザル手袋かティッシュで

毎回の手洗いや消毒をすべてに行うのは大変という場合は、気づいた時だけでもディスポーザル手袋をはめてから触るのが楽です。

トイレに入る、冷蔵庫を開ける、などなど。特に自作消毒液では錆びてしまう可能性のある金属部分を触る時には手袋を使ったほうが楽ですね。

ただし使った手袋は再利用せずに廃棄することが必要です。

食事は家族と別に

食事は家族と一緒はできるだけ避けます。飛沫が顔や食事に飛ぶ可能性が高いためです。残念ですが食卓を囲むのは控えます。食事中はマスクはできないため止むを得ないですね。

可能であれば別室で、それが難しい場合は時間をずらします。もし同席が不可避の場合は、極力話をしないようにして、どうしても必要な場合はうつむき加減で話すようにします。

食器を使う場合は食後に自分で洗います。できれば使い捨て容器におかずと御飯を盛り付けたり、紙皿などに盛り付け、割り箸やプラスプーンを使い、別室で食べるのがよいでしょう。

下の写真は自宅にあるプラカップに味噌汁、紙コップに御飯、紙皿におかずを配膳した時のものです。(写真は切れていますが箸は割り箸です) おかわりしたい時は、器を手にもって奥さんについでもらいました。

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使い終ったらレジ袋に入れて封をして捨てます。(レジ袋ない人はゴミ箱の奥に押し込もう)

就寝は別室、なければ仕切りで

可能であれば、寝室は家族と別の場所にします。筆者の場合には仕事場に寝袋を持っていって寝るようにしています。

別室にできない場合は仕切りやカーテンなどを設置して分けるのがよいそうです。ダンボールで仕切りを作るのが楽そうです。

トイレはこまめな清掃

トイレも複数ある場合は利用を分けます。トイレ利用後は必ず便器を掃除しておきます。トイレ清掃用のウェットティッシュに自作消毒液を染み込ませて拭いておくとよいです。手が触れた箇所は消毒します。

下痢や嘔吐の場合は思ったよりも飛散している可能性が高いです。ノロウィルスの対策を参考にして周囲全般の消毒します。

嘔吐したときは、吐物のふき取りと周囲の消毒が必要です。マスクと手袋をして、外側から円を描くように吐物をふき取ってください。吐物は周囲2m程度まで飛散していることがありますので、広めに消毒しましょう。消毒液で拭いて30分以上おいたあとに、水ぶきをしてください。
(『家庭でできる感染性胃腸炎の感染予防』より)

お風呂は最後に

入浴は浴室を分けることが可能なら分けたほうがいいですが、難しい場合は対象者は一番最後に入浴するようにします。入浴後は換気させながら、浴室内で手で触れた箇所を消毒します。

シャワーヘッド、手桶、浴槽のふち、扉の取っ手などが消毒対象になります。

汚れものは自分で洗濯機へ

汚れものは、自分で洗濯機へ投入します。家族が洗濯物に接触しないように気をつけます。もし対象者でない人が洗濯する場合はディスポーザル手袋を使用するか後ですぐ手を洗います。

CDCの洗濯のガイダンスによると洗濯物は別々に洗う必要はありません。洗濯がするまでのプロセスで他者が汚れ物に接触しないよう気をつけます。

検温は1日2回

第2版 新型コロナウイルス感染症 市民向けハンドブック』にあるように、体温は回復の目安のひとつなので朝、晩と2回測るようにします。可能であれば対象者だけでなく、家族も定期的に熱を測って記録するようにしておきます。

部屋の換気

まだ肌寒い時期ですが換気を小まめに実施します。これはエアロゾルによる感染を防ぐためです。できれば1時間毎、2時間毎など定期的に換気をするようにした方が実施しやすいです。5〜10分くらい開けておきます。

仕事を時間で区切って実施するようにして、休憩の間に換気するというのがリズムを作る上でやりやすいです。

このため、個室(隔離部屋)は換気ができることが必須条件になります。

手荒れ防止のハンドクリーム

頻繁に手洗いをすると、どうしても手荒れしてしまいます。手荒れしてから塗っては遅いので手洗い後は必ずハンドクリームを塗るようにしましょう。
私は手荒れしてから気づきました...そうなる前に!

手荒れ

どうしても外出しないといけない場合

自己隔離中といっても、どうしても外出しないといけない場合もあり得ます。病院に行く時、買い物にどうしてもいかないといけない時など。家族がいる場合は買い物はできるだけ家人に頼むようにします。

外に出たら隔離じゃないじゃん」というツッコミもありますが、どうしても外出する際には以下の事項に細心の注意を払って外出します。

マスク着用必須
・外出時にドアノブに触れた後に消毒をする/ディスポーザル手袋をはめて触る
社会的距離を開ける(1m以上)
・会話は最小限
・店内に入ったら真っ先に手洗い/アルコール消毒をする
    ・店によってはディスポーザル手袋を用意している場合も
・支払いは現金ではなくキャッシュレス決済にする
    ・タッチ系のICカードかQR決済がよい。店員が操作するクレカはNG
・商品を手に取って棚に戻さない
・商品を手に取る場合は可能であればディスポーザル手袋をつかう
・極力セルフレジを使う

まとめ

とりあえず、各国の自己隔離マニュアルなどを参考に現在やっていることを具体的に整理してみました。冒頭に列挙したものを再度あげておきます。マニュアルというには荒いですが参考になれば幸いです。

自己隔離一覧.001

もしも自分が「ちょっと怪しいかも」と感じたら...

初期症状を見逃さない(発熱、倦怠感、無味・無嗅覚、咳、etc)
・医療機関に行く前から自己隔離する
・無症状状態での隔離期間は14日間、症状が出てからは発症から7日
・症状が出てからの自己隔離終了条件は(1) 解熱後3日経過、(2) 症状が収まった、(3) 最初の症状から1週間が経過したすべて満たすこと。
個室で隔離する
自宅でも口を覆い飛沫を防ぐ(3/30追加)
・手洗いは20秒以上の時間をかけて石鹸で洗う。「ゆっくりめだかの学校を1コーラス歌う」くらい。
・何かに触る時には利き腕や手指を避ける(3/30 追加)
・手拭きはペーパータオル
・消毒液は漂白剤で自作できる(手指消毒はNG)
・対象者が触る箇所は小まめに消毒すること
・共用部を触る場合は使い捨て手袋かティッシュでつまむ(3/30 更新)
・食事は一人で食べ同席する場合はしゃべらない
・食器は使い捨てを利用するか自分で洗うように
・就寝は別室かスペースがなければ仕切りを作って
・トイレはこまめに清掃
・入浴は別室または最後にして消毒
・洗濯はまとめでよいが汚れ物を家族が触らないように
・検温は1日2回
・部屋は換気を1〜2時間毎に5〜10分
・手洗いを防ぐためにハンドクリームを塗る(4/3追加)

実際これらを100%こなすのはなかなか大変です。私はたまたま自宅近くに事務所を借りているので、そこを隔離拠点として使っていますが、自宅ですべてを行おうとすると一層ストレスも増すかもしれません。

しかし後で「あの時しっかりやっておけばよかった」と後悔するくらいなら、今できることを精一杯実施してみます。

海外の記事も今話題のDeepLを使えば、かなり自然な日本語で読むことができますのでリンク先のオリジナル記事や資料にも目を通しておくとよいと思います。

そういえば、クルーズ船の告発で有名になった岩田先生が2月の段階で書いていた対策(どの専門家も同じことを言っているがと述べています)が以下の内容です。

1.風邪をひいたり体調を崩したら家で休む社会もそれを許容する
2.しんどくなったらマスクを付けて速やかに病院を受診する。しんどくなければ必須ではない。しんどさの基準は個人差があるので個々の判断で。
3.自宅に家族がいれば、病気の人はマスクを付けて、神経質に何かに触るたびに手指消毒をする。何度でも。
4.仕事や学業を効率化する。人が集まらねばならない会議は最小化してメールでできること(特に連絡事項)はすべてメールやチャットなどでやる自宅でできる仕事も自宅でやる
5.医療リソースと公衆衛生リソース(役所含む)を大切にする。モノと人。マスクを無駄遣いしない。人も無駄遣いしない。すぐに病院に駆け込まない。「何かあったらすぐ病院に」と勧めない。夜中の記者会見など無駄なことはしない。というか、記者会見もチャットでやるといい、昼間に。

結局、これらに尽きるのかなと思いました。

日常的なささいな行動の積み重ねが結果を生み出す。何か目映い神の御業のようなものが突然現れるのではなく、日常の小さな行動を積み重ねていった先に光が見えるのではないだろうか。

最後に

たった数日ですが、この自己隔離を体験してはじめて、普段の生活がいかに家族を含め、人と触れ合いながら生きているのかということに改めて気づかされました。

家族で食卓を囲み、子どもとじゃれたり、お風呂に入ったり、だっこしたり、友人と集り、酒を呑み、談笑をし、馴染みのお店に買い物に行く。それらを遮断しなければいけないということは、自分と他者から切り離すこと、つまり社会から切り離すということです。

ネットで遠隔の人達と会話をしたり、テキストチャットで意思疎通を行うことができますが、身体的接触や対面で会うという行為はそれらでは代替できないものがあります。

相手の息遣いを感じる、目の前で話す、笑う、握手する、手をつなぐ、肩を組む、ハグする、キスする。

目の前の家族にそれらが一切できないことが、こんなにも切ないということに切り離されてはじめて気づきました。

比較的身体的接触の少ない日本人でこのレベルなのだから、欧米の人達にとってはこれ以上の辛さなのでしょう。早く世界中の人と人が再び抱き合うことができる日を願って。

後日談(4/3)

一週間の自己隔離期間を終えてようやく日常に戻ることができました。子供達と普通に会話して、食事も一緒にとり、車に子どもを載せて、寝室で寝る。普段あたりまえに行っていたことが、あたりまえにできることに感謝せざるをえません。

とはいえ油断はできません。できるだけ室内でもマスク着用と、手洗いは徹底しながらしばらくは過ごしていきます。皆さんもご安全に!(そして手荒れに気をつけて!)


皆様のサポートによって、より新たな知識を得て、知識と知識を結びつけ、実践した結果をアウトプットして還元させて頂きます。