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CSA(地域支援型農業)とクラウドファンディング①

こんにちは。からまつです。
いきなりですが、今回はCSA(地域支援型農業:以下CSA)と農業者のクラウドファンディングについて考えます。インターネットが発達する前からあった農村支援のかたちがどう変化したのかを示したいと思います。

CSAとクラウドファンディング
農村コミュニティ形成や農家支援のかたちとしてしばしば注目されるCSAですが、すでに多数の農家が立ち上げているクラウドファンディングのプロジェクトにはCSAの思想と類似したものが数多くあります。今回のテーマでは従来のCSAとクラウドファンディングの共通点、相違点、今後の方向性について考えていきます。

CSAとは?
CSAとは「生産者と消費者が連携し、前払いによる農産物の契約を通じて相互に支え合う仕組み」です。(農研機構ホームページより)
もともとはアメリカではじまり、欧州を中心に広がりを見せている仕組みで、特徴としては下記の3点があります。

・生産物の代金を半年や1年といった単位で消費者が前払いする
・農作業や出荷作業などの農場運営に消費者が参加する
・地産地消など地域内での活動を重視しコミュニティ形成に発展しやすい

実際に立ち上がっているクラウドファンディング事例
抽象的な特徴よりも実際の取り組みを見ていただいたほうがいいかと思うので下記にいくつかご紹介したいと思います。
(掲載の許可はいただいておりません。ご指摘いただければリンクはすぐに削除いたします)

青森のりんご農家カルネさんのプロジェクト。放棄されたりんご園を再生させるため、りんごや加工品の購入者を募り、生産に必要な資材費などを支援してもらう取り組みです。

秋田の稲作農家トラ男一家さんのプロジェクト。支援者にはこだわりを持って生産するお米を届けるだけでなく、農作業やイベントの参加者を募っているところがCSA的です。

CSAとクラウドファンディングの共通点
CSAの場合、生産前に農産物の代金を支払い農家の生産リスクを消費者も負担する点が革新的でしたが、農家がオーナーのクラウドファンディングの場合はリターンとして生産物を設定することが多く、この構図がとても良く似ています。プロジェクトによっては生産物以外に農作業への参加などをリターンとして設定しているケースも見られ、プロジェクトそのものがCSAの取り組みと言っても良さそうです。

次回に向けて
農家がCSAに取り組むためのプラットフォームとして、クラウドファンディングを利用する事例をご紹介しました。次回はクラウドファンディングが従来のCSAと異なる点を取り上げ、与えた影響について考えます。

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