考えてみてるだけ
キッチンの横っちょにある
小さな窓を少し開けて
土手を行く人を眺めながら
考えるのが好きだ。
こっちは見てるけど
むこうは気づかない。
ここと関係のない時間が
あっちには流れてる
でも同じ世界。
心理学をかじったことがある
と言っていた彼が
あたしに顔を近づけて話すとき
じっと目を見る。
へんなタイミングで目をそらす。
それはひとつの親密さへ手法なのかな
否、ただ間が持たないからかな
親指の切りすぎの爪の形が好きだ
なんて、
まだ誰にも言ってなくて
言っちゃいけないようなことを
ムズムズと考えるのに
ちょうどいい景色。
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