システム思考を手に入れよう2

 システム思考を手に入れよう,の続きです。
 あれから「世界はシステムで動く ―― いま起きていることの本質をつかむ考え方」(ドネラ・H・メドウズ著,英治出版)を読んで,ネットの情報をチラチラ見て,前回出した疑問に,自分なりの理解を書いてみます。あくまでも「現時点」での私見です。

(1)ループ図の読み方・作り方を身につけることは簡単なのか?なんだかそうは思えないのは独学だからか。
※難しいものも,難しくないものもある。といっても一人で完結させる前提として,だから,自分がよく知っている物事に対して自分の頭を整理したり,説明に説得力を持たせるには良いのだろう。しかし,そうでないものについては一人では難しい(というより,何よりもそうすべきではない)。一緒に勉強する相手が身近にいないというのは,なんとも不便なことで。

(2)ループ図は適切な数値設定などを行えば,グラフ理論の範疇で数理モデル化できるのではないか。
※できるのだろう,これは。有料のそういったソフトもあるらしい。調べていないけれど。無料ではそういうものに該当するものはなかった。ただ,miroなどの大きなホワイトボード状に図を書いて考える,ということはできる。ドネラ・H・メドウズがグラフ理論を扱う方面の人である,ということでも納得。

(3)システム思考を一人で考えるのは,単なる妄想に陥る。実際,他者との対話が大切であると書いてあったような。
(4)自分が仮に身に付けたとして,同じ議論の中のメンバーが知らない(よくわかっていない)のであれば,それほど意味がない?
※(1)にも書いたがその通りだと思う。単なる妄想は言い過ぎだが,同じ言葉を持つものどうしでの批評・批判がなければ,単に物事を図式化しただけ,なってしまいそう。

(5)これだけで何もかもが解決はしないだろうなあ。
※まあ,そんな便利なものはそもそも世の中にはないわけで・・・。ただ,自分自身の思考の整理には使えそう。その上で,まずは状況整理をしたい組織にも導入としてあっても良いはずだ。
 そもそも〇〇思考という言葉が流行っているが,何かを考えるとき,何かをするとき,それらを組み合わせて思考し・行動しているはずであって,これさえできればO.K.なんていうことはないことは,よくわかっている。

(6)数学の世界でも個別の対象を研究されてきたものが,対象間の結びつきを研究することが重視されるようになってきた,という歴史的経緯がある(誤解があればすいません)が,それと同じようなこと?
※ノードどうしがどのようにエッジで結びつくか,その結果全体像はどのように振る舞うのか,ということ。この問い自体,あまり意味のあるものではなかったですね。

(7)構造をループ図に表すというが,時間経過に伴って構造自体も変化をするのではないか。
※時間経過で安定するシステムや自己強化型の発散,あるいは縮小するシステムがあるが,そのこと自体がシステムそのものに影響を与えた結果,姿が変わってくるということは十分にあり得るが,それはその都度書き換える,と捉えている。そのあたりも自動で予測してシステムが自己進化(退化)する様子もシミュレートするソフトはあるのかもしれないけれど。

 ということで,自問自答として書き出してみましたが,日常のさまざまなことを実際に自分でシステム図を書いてみなくてはいけないのな,と思いました。システム原型の解説ファイルを見つけたので,それを読んで,というのが次の自分の行動かな。

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