hiroaki kojima 小島弘旭

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明るい毒っ気を味わう     -リライト_Dによる産婦人科医院の場合-

明るい毒っ気 「毒」とは何やら不気味で危なげな物言いに聞こえるかもしれない。しかし、自然界では、生存戦略のために様々な動植物が生きる上で必要とし、獲得してきた知恵でもある。また、人工世界では、わずかな成分の違いや摂取量、タイミングにより「薬」として使用され、地続きの関係である。一方で、「毒」は、<いつの間にか摂取してしまっている>という面白さを持っている。(多くの場合、自ら進んで摂取はしないのだから...) これから立ち続ける長い時間と都市や周辺環境に対し生存するための「毒」

    • 有り触れたもの と 有り触れないこと -(仮称)古澤邸の場合-

      『(仮称)古澤邸』(設計:リライト_D +日本大学理工学部古澤研究室,2019年竣工)について、そこでの体験と建築家・古澤大輔氏により執筆され、2018年度に発表された博士論文「再生建築における <転用> の建築論的分析及び実践的検証」を通して、実際の建築と手立ての建築(創作論)について幾ばくかの読み解きを試みたい。 幽体離脱した建築 唐突な比喩であるが『(仮称)古澤邸』を訪れてみて最初に思い浮かんだ言葉は、[幽体離脱]であった。 幽体離脱-生きている人間の肉体から、霊魂

    明るい毒っ気を味わう     -リライト_Dによる産婦人科医院の場合-