ちいさな庭だより。2022年7月号。

[intro]
 「梅雨、明けたんじゃなかったの?」と思わず言いたくなるような、どことなくカラリとしない7月が過ぎようとしている。気温だけに注目すれば7月らしいのだけれど、梅雨が戻ってきたような天候と湿度で、どうにも調子が狂う。植物たちに水をやるタイミングに悩む1か月となった。
 
[街なかの、裏庭より。]

(ブルーバーベイン)

 今月は天候が不安定なのと夏土用に入ったのとで若干停滞気味ではあるけれど、鉢の中の除草作業などを進めた。目下3/4ほど完了。先月号で書いたように、今月に入ってからもベリー類がすくすく育っている。ブルーベリーは数日に一粒ずつという、かなりのスローペースだが収穫しているし、先月末のタイミングで花を咲かせていた野イチゴたちは、春より若干細長いカタチの実をつけた。
 

(ブラックベリー)

 ブラックベリーはひとまず2粒程度できそうだ。旧宅で最初に植えた際にはジャムが作れるほど収穫があったが、その後はさっぱり。そして昨年はカイガラムシの虫害に見舞われて、さすがにもうダメかと思っていたのが、たとえ2粒でも復活してくれているので、喜んでいる。ベリー類の鉢はまだ除草が終わっていないので、土用明け以降に手入れをする予定。
 

(姫睡蓮・蕾)
(姫睡蓮・花)

 
 今月のハイライトは何と言っても姫睡蓮の開花だ。ある意味半信半疑で2か月ながめていたが、ある日何やら葉ではない物体が水面に現れて、あれよあれよという間にぽっかりと開花したではないか。
 さてこの花、数日たのしめると思っていたのに、なんと翌朝には消えていた!枯れたのでもなく、折れたのでもなく、忽然と消えたのである。花につながる茎は水中に残っていたので、ひょっとして何か生きものが食べたのだろうか…それとも誰かが花を摘んで行ったのか?まあでも、次の蕾もスタンバイしているようだし、とのんびりしていたら…今度はその蕾の先が、削られたようになっている!これはもしかしたら、バードフィーダーのスズメたちのエサを狙ってやってきていたネズミの仕業ではないか?腹立たしいが、バケツのふちで落ちないように、水の中の蕾を食べようとする姿を想像すると、なんだか笑えてきてしまう。このあとはひとまず、このかじられた蕾がなんとか無事に開花することを祈る。
 

(スチューベン)

 
 室内管理の植物たちも、引っ越し後さまざまな変化が見られる。春に咲いたプリムラは、窓辺が明るすぎるのか少々くたびれていたようで、やや日陰に移動した。ハダニのようなものが少し見られるのが心配だが、移動後に新しい葉が出てきたので引き続き様子を見ていく。
 レモンマートルは謎の落葉が始まってしまい、迷ったけれど一旦鉢を空けてみることに。根は詰まっていなかったので、水やりが過剰だったか。思い切って土を入れ替えてみた。ちいさな緑の芽が動き始めているようにも見えるので、水やりを控えめにしながら、こちらも様子見だ。
  
 ちょうど令和元年に発芽した、実生のスチューベン。4年目に入ってはじめて蔓が伸び始めた。鉢での管理なのでどうなるかさっぱり分からないが、とりあえず蔓がつかまれるようなものを用意して、経過観察。
 

(モミジバゼラニウム・花)

 先月号でお伝えしたモミジバゼラニウムは、画像のような花をつけた。思いのほか花持ちが良く、すべての蕾が開いた段階で切り花としてもたのしませてもらった。目下は新しい葉が繁っている。全体的にずんぐりとした草姿なので、古い葉を少し整理すべきか。
 この他、ヒメイワダレソウやブルーバーベインが咲いたり、どういうわけかヤマブキが咲いたり、植物たちも戸惑っているような7月だった。
 
 
[ロザリアンへの途…病害虫との闘い!]
 

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