ちいさな庭だより。2024年3月号。

[intro]
 なごり雪のちらつく日もあるなど、三寒四温にしては気温差が10℃以上となかなかに激しい春の入り口。ようやく能登の祖父母の家の状況確認に行けたり、昨年に引き続きおうちガーデン茶話会に参加できたり、庭作業のキックオフ的な動きの多い一か月となった。ちいさな庭の植物たちも続々動き出している。そうだった、春って忙しいんだった、と思い出すこの頃である。
 
 
[街なかの、裏庭より。]

(キュウリグサ)

 植物たちの体内時計はしっかりしているなぁ、と春が来るたびに感心しているのだが、今年もようやく庭に出られるようになって、鉢をひとつひとつのぞいては一喜一憂している。今のところはうれしい発見の方が多い。このキュウリグサもそのひとつ。昨年の種が、隣に置いてあったハツユキカズラの鉢に飛んで、盛大に発芽しているようだ。このちいさな可憐な花が大好きなので、大歓迎。
 一方でタネツケバナも大繁殖。こちらもちいさな白い花がかわいらしいのだが、こんもりと両手で抱えられるほどにはびこってしまったので、見るに見かねて撤去した。
 

(ビオラ・ラブラドリカ)


(ヒラツカスミレの蕾)

 先月からニオイスミレがよく咲いているが、あとを追うようにラブラドリカが花をつけ、さらにはヒラツカスミレとタチツボスミレに蕾がついた。ニシキスミレとアリアケスミレはようやくお目覚めといったところか。

(何の芽だろう…?)

 そしてこのどなたかわからない芽。わたしの記憶ではラブラドリカではないかと思うのだけれど、でもこんなに双葉の色が明るいのは違うのかな…。引き続き様子を見ることにする。
 

(チオノドクサの芽!)

 先月号でダメかもしれない発言をしてしまった、チオノドクサ。発言撤回、芽が出てきた!しかも昨年は1つだけだったのが、今年は増えている。やっぱり分球していたのだ!うれしい。どうか無事に開花までたどりついてほしい。
 ハーブ類ではチャイブの勢いが良い。ペパーミントやレモンバーム、マジョラムはこれからといったところ。ローズマリーは青とピンクの花が咲いている。ベリー類ではブルーベリーが蕾をつけ始めている。フサスグリも新しい葉がでてきた。ブラックベリーはカイガラムシの被害が気になるところ。早めに対応しなければ、と思っている。
 気になっているのはいちじく。挿し芽には成功しているはずだが、元の株を含め、芽にまだ動きがない。もう少し気温が落ち着いてからだろうか。
 

(イカリソウの芽)

 交換会で輿入れしたチームも、少しずつ動きが見えてきている。一旦地上部が枯れて、どうなるのかと思っていたイカリソウが復活。花をたのしみにしている。ヒューケラもおおきくなってきた。風知草はまだ出て来ていないけど、兆しは確認済み。ミヤコワスレかノコンギクか、と言っていた苗も、どうやら増えたようだ。昨年復活したルドベキアにも新しい葉が出てきた。こうしてひとつひとつの鉢を確認して回る時間が、まるで久しぶりに友人に会うかのようで、なんともたのしい。
 

(スチューベンの芽)
(花月)

室内管理チームも、春を目前にして動き始めている。スチューベンやジャスミンが芽吹いたり、能登から移植した松が新しい葉をつけ始めたり。花月(カネノナルキ)が安定した感じになってきたのもうれしい。いつの間にか葉の縁が赤く色づいていたりして、驚く。

(シクラメン)

 先月号で真綿色かと言っていたシクラメン、成長するにつれてどんどん色づいていき、ついにはシックなピンク色に。なんとか2つ花をつけた。早々に花を摘んで、目下は少し施肥をして、株をしっかりさせることにした。
 

(クリスマスローズのブーケづくり)

 下旬には昨年に続き、おうちガーデン茶話会に参加。クリスマスローズのブーケをつくるワークショップと、今回は挿し芽や挿し木をテーマに情報交換をした。おいしいお茶とおやつもいただき、文字通り話にも花が咲いて、たのしいひとときとなった。ブーケには挿し木ができる花材も含まれていたので、後日挿し芽にチャレンジ。また、アエオニウム(黒法師)の枝を分けていただいて、多肉植物の仲間も増えることになった。
 
 
[ロザリアンへの途…お目覚めのようです。]

(テディ・ベアの蕾)

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