愚管抄というのは、なかなか優れた歴史感覚だ。まさに慈円が内外典に滅罪、生前罪を滅ぼし、生きるのは善という道理、悪を遮って善を持つという道理など、一条の自然的道理と歴史に内在する道理とを区別し、しかも後者を多義的に使い分けた。
代々のなりゆく歴史の道理は時代の変化で変わっていく

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