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サンダー・ジャンクションの無法者 ドラフト雑感

環境定義

中速環境。
白緑が環境唯一のアグロで最速。そのため2マナ域は相変わらず大事。
・それ以外はミッドレンジからコントロール。特に黒緑がアドバンテージを取りやすく強い。黒緑以外はシナジーが必要。
レアが相変わらず理不尽に強い。特殊枠で酷いカードも多くゲームバランスは悪い。

色の強さ

緑>黒>白>赤>青といった印象。

緑は生物の質がいい。軽いところが若干微妙なのだがマナクリでジャンプ出来、計画が1マナ差になっていることで中盤をスキップしづらい点も味方している。

また《蛇皮のヴェール》と《鞍上からの投擲》が特筆すべきポイント。緑は大型生物を出しても除去かカウンターでどかされてテンポ差で負けが弱点だったが、計画がカウンターに対し裏目を用意し、《蛇皮のヴェール》が除去を防いでいる。また格闘除去は相手がフルタップでないと打ちづらかったのだが、今回は2マナと軽いにもかかわらずサイズアップ+ビームであり、対戦相手の対応除去に対しては《蛇皮のヴェール》のバックアップもある。以上から従来の緑の弱点が軽減されており生物の質という強みを生かしやすくなっている。

黒と白は2マナ域が強い。トップクラスの打点、タッパー、絆魂+悪事、悪事でドレインと賞味期限切れになりづらい。緑は2マナの動きがマナクリ以外弱いのだが、そこを補っている。確定除去もあり緑と噛み合う。

赤と青は2マナ域も含めてクリーチャーの受ける能力が弱く、特に後手時に押し負けやすい。環境に大きい生物も多く計画もあるので火力やカウンターは相手がうまいほど裏目になりやすい。サブとして使うには悪くないが、メインの色に据えるのはよほど尖らないと難しい。

アーキタイプ

基本は2色だが、この環境は2色土地、宝物、プレイアブルなマナファクトがあるのでタッチや多色化も可能。
この環境に限ったことではないし、"言うは易く行うは難し"だが、色を増やす基準は勝率があがるかどうかである。事故のデメリットとカードを足すことのメリットを天秤にかける。動機としては、たまたま出たボムレアを2色土地等により無理なくタッチする理想的なパターンと、2色で組むと余りに弱い場合に無理矢理多色化するパターンに分かれる。
それを断ったうえで以下は2色アーキタイプで評価する。
Tier1:白緑乗騎アグロ、黒緑ミッドレンジ
Tier2:白黒ミッドレンジ、赤緑中速アグロ、赤黒悪事無法者、青黒悪事コントロール、青緑計画
Tier3:白赤傭兵アグロ
Tier4:白青フラッシュ、青赤ダブルスペル

白緑乗騎アグロは環境の最速を定義しており安定感もある。黒緑はやや高レアリティに依存するもののリソース回復力が高い。緑を取りつつ、どちらか出来れば理想。
Tier2群はTier1群に比べると勝ち方にクセがあるが十分に戦える。
Tier3,4は出来ればやりたくない。白赤は傭兵でちまちま戦闘することになり決着ターンが遅い。対緑は大きい生物で止まり、対コントロールはアドバンテージで負け、対レア負けも起こりやすい。白青と青赤はテーマが弱い。対白緑では受けきれず負け、対黒緑ではアドバンテージ差で負ける。青は基本はサブカラーでもしメインでやるなら2スペル軸の特殊なアグロが良い。

白緑乗騎アグロ

質の良いクリーチャーで押しつぶす。緑白は高レアリティ部分もすべて強いのも追い風。コモンでは替えが効かないのが2マナ圏の《訓練されたエイリンクス》で何枚でも欲しい。パワー3、先制攻撃なのでクリーチャーではとにかく止まらず、占術により2ターン目で出したあとの事故のケアまで行うことがあまりにも大きい。

除去の質も高い。《鞍上からの投擲》は乗騎だと永続的にサイズがあがる点が強く、除去されながら《訓練されたエイリンクス》が4/2になるだけで厳しい。

それを2種類のスペルがバックアップする。《蛇皮のヴェール》は軽すぎて見え見えでも回避できない。《盾、構え》も絆魂がつくので殴り合いのダメージレースで勝つことも難しい。
総じてアグロゆえのイージーウィンもあり、軽さゆえ事故も起こりづらい強みもあるが、軽いところ特に《訓練されたエイリンクス》をはじめとする2マナ圏の質に出来が左右されるため、卓に何人もいると厳しい。緑決め打ちは比較的柔軟性があるが、白緑決め打ちはリスクがある。

黒緑ミッドレンジ

マルチカラーはアンコモンで既に一線級の強さ。簡単にアドバンテージを取る。

リアニメイト対象として最高の相性なのが《棘林のアルマジロ》。リアニ関係なく非常に強力なカードだが、捨てる能力で序盤を安定させ、5ターン目に蘇生されると護法3が重すぎる。なおフラッド時は無理に5ターン目に蘇生するより6ターン目に素だしして、死亡したら蘇生という通常の使い方も方も選択肢に入れることを忘れずに。
コモンだと《棘林の聖騎士》の3点ゲインも何度も入るとバカにならず、《サボテンチュラ》も普通に強い。

また黒は《訓練されたエイリンクス》に対して絆魂での殴り合いや除去で対抗できるので白緑に押し込まれづらい点も良い。

白黒ミッドレンジ

白黒の勝ち方は説明しづらい。除去でロングゲームしつつ、余ったマナを使えるクリーチャーでじわじわ追い詰めるような動きになる。《無法者の医者》は白緑だと本当に弱いが、白黒のようにロングゲームかつ利用できる手段があると輝く。

赤緑中速アグロ

肉質によるアグロ。とはいえ高マナ域は緑だけで十分で、低マナ域は白の方が優秀なので絶対的には白緑の劣化になる。とはいえドラフトは相対的なゲームなので赤が空いている場合、《落星の学者、ロクサーヌ》が出た場合などは候補になる。宝物やマナクリ、土地サーチによりタッチがかなりしやすいのも利点。

赤黒悪事無法者

赤黒はまずマルチカラーのレアが強力。奪う枚数が完全にバカカード。

《ナイフによる脅迫》は後手だと置きづらいところもあるが、非常に優れたカード。

極力、自分のターンと相手のターンに悪事を継続しながら、ドレインや傭兵並べてチマチマ削って勝利する。

青黒悪事コントロール

除去(悪事)しながら継続的なアドバンテージで勝つ。黒緑のところで述べた黒の2マナ域2枚は序盤を耐え悪事もできるので、ここでも優秀。赤も含めてグリクシスになることも多い。

青緑計画

計画に拘らずグッドスタッフ的なデッキになる。緑が強いのでメインの緑の強さを青のスペルでバックアップする具合になる。青をメインとした青緑はあまり強くない。

白赤傭兵アグロ

今回の白赤は遅い。赤のクリーチャーや赤白のマルチカラーにアグロをする気が感じられない。遅いデッキ対決であれば黒緑青に軍配があがる。傭兵で強化できる前提であれば《無法者の医者》は悪くない。赤白は傭兵強化で殴っていくので絆魂も強い。

白青フラッシュ

計画でターン飛ぶとアグロに負け、カウンターは計画でズラされる。メカニズムに勝てる要素がない。

青赤ダブルスペル

計画して次のターンダブルスペルを狙うとアグロに負ける。軽めの構成にして計画なしでもダブルスペル使うようにすれば勝ちうる。

青赤は《けばけばしい伊達者》をかき集めればデッキになりうる。これと軽いカード、優良な計画で構成する。青白もコンセプト無視して《けばけばしい伊達者》を集めた方が強い。

TIPS

https://note.com/kizuka3/n/n8ae4770e168a