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カルロフ邸殺人事件 ドラフト雑感

環境定義

速度は中速ではあるが、過去最高の先手有利環境。早期決着こそ多いわけではないが後攻は常にダメージレースで不利を強いられ挽回が難しい。
変装の護法2や横ならべにより挽回しづらい。後手で勝つにはどこかで軽量除去かカウンターでマナ差を埋めることが一番明解だが護法2が厳しすぎる。変装を変装で受けようとすると不利なブロックを強いられやすい。
・後手のアドバンテージは1枚分リソースが多いことであるが、本セットは調査が気軽に発生する。先攻がどこかで2マナ使うだけで後攻の利点が帳消しになるイメージに近い。
また2マナ以下が超重要な環境3マナ以上は変装でいくらでも埋まるのに対し2マナ以下はそうはいかない。また変装を持たない4マナ以上は2/2を一方的に倒せるサイズ(3/3等)だと良い。

レアの強さ

かなりのレアゲー環境。プレイブースターに変更され1パックから何枚もレアが出ることもあるが、そもそも強いレアが多い。

先攻3/4ターン目に出されるとげんなりする

色の強さ

白>赤>緑>青黒といった印象。
さきほど2マナ以下が重要といったが、白が充実している。除去と全体強化もありアグロ性能が群を抜いている。
赤は2マナ以下は生物or軽量火力で埋められ、4マナ・5マナの生物のアグロ性能が高い。
緑は単色性能はそこそこだが多色化性能が高いので、この位置。
青はまずカウンターが使いづらい。変装表や調査など呪文以外にマナを使えるので構えても裏目になりやすい。またドローについても他色も調査を持っているため、青の特色が消えている。とはいえ飛行は通りやすい強みはあるので、補佐色として使うことになる。
黒は除去の強みが薄い。白アグロは横に並ぶので黒の強みの単体除去で何とかできない。生物で止めるしかないが黒のコモン生物でうまく変装止まるのはタップインの3/3と何とも言えない。ギミックの補佐色として使う。

アーキタイプ

基本は2色(せいぜいタッチ)で、緑のみ多色化する環境。
Tier1:白赤大隊アグロ
Tier2:白黒ミッドレンジ、白青探偵アグロ、白緑アグロ、緑多色コントロール
Tier3:黒緑(青)証拠収集、青赤アーティファクト
Tier4:青黒コントロール、赤緑アグロ、赤黒容疑アグロ

白アグロが本当に勝ちやすい。相方は赤がベスト。白が若干弱い4マナ以上に攻撃的なカードが揃い、単純に赤白マルチが抜けて強い。しかし2色目は空いている色なら何でも良い。
白がやれない場合の有力候補は緑になる。基本は多色コントロール。
黒緑と青赤はマルチアンコモン《不吉な根》《探偵鞄》は重ねれば重なるだけ強いため、複数取れればいける。そうでないと並。自分しかいなくてもアンコモン複数は運が必要。

改めて環境について

ここまで過去最高に先攻有利、レアゲー環境、Tier1赤白のみと運ゲーのような書き方をしてきたが技術介入度も相応にある。
まず当然ながらドラフトピックである。パックから複数のレアが出て2色縛りの強力レアも多いため、空いている色をやっていた場合、以前よりも格段にレアが流れてきやすい。したがってTier1赤白のみと言っても、無理矢理やった赤白より住み分けできたデッキの方が強い
そしてゲームプレイ技術である。この環境は変装も含めてコンバットトリックが非常に多い。変装や調査により選択肢も多い。証拠収集により墓地管理も大変である。つまりプレイが非常に難しい

白赤大隊アグロ

《犬の散歩者》の性能がおかしい。基本は裏で出したいが、表で2マナが埋まり2パスの確率が低下することが赤白の特権。ただ白でも赤でも使えるので一瞬で消える。

低マナ域の質が高い。《ひよっこ捜査員》は白にのみ許された唯一無二の性能。《内通者》《参考人》は単純に合計スタッツが強く、横に並び、戦闘に関与する能力まであるトップコモン。

ちなみに上記で探偵が出ないのは《赤ニシン》だけである。白赤でも《証拠流出の事件》は十分使える。何なら事件解決後は《参考人》で手がかりが出る分、白赤の方が強いまである。

それらをバットリや除去でサポート。特にある程度削ったところで《遂行中》でゲームセットが基本戦略。《遂行中》は3枚はいらないが、2枚は許容で、1枚は絶対に欲しいので早めに確保してよい。

白黒ミッドレンジ

上記で見たとおり、横に並べて《遂行中》は極論白だけでも出来る。被りがない色をやれるに越したことはない。白黒はマルチが強い。
(ちなみに、みんな天使と言っているが吸血鬼である)

白青探偵アグロ

白青もマルチが強い。ロードなのに自身のサイズが3/3で何故か、セカンドドローで1体アンブロという強力なおまけつき。《投光器の捜査員》がいると概ね毎ターンアンブロといえる。《探偵帽》は本当に軽くて強いので2枚くらいなら入れていい。

白緑アグロ

テーマは変装らしいが白緑の勝ち方はそうではない。

肉質である。
《ロクソドンの盗聴者》はまず変装が止まるサイズなのが偉い。4マナの意義はそこにある。攻めては4/4で1ドローつき。警戒が不要ならブロック見てから動けるのも素晴らしい。
《群衆操りの管理人》は直接出してもカウンターが乗る。平気5マナ8/8とかで出てくるのでおかしい。連打しているだけで人が倒れる。

緑多色

豊富なマナサポートにより多色化し、圧倒的な強レアで叩き潰す。特に重要なのは《神経質な庭師》である。緑多色の完成度とは庭師の枚数であると言っても過言ではない。
というのも遅いデッキには基本的に有利なので、特に後手時に白アグロにどう勝つかが重要になる。初動《こっちに行ったぞ》は先手なら何とかならなくもないが後手はほぼ負ける。庭師は2マナ2/2の《灰色熊》として出せる点が極めて重要でアグロに対するブロッカーになる。
庭師以外の2マナ圏が確保できた場合、もしくは全体除去が複数取れた場合など巻き返す手段がある場合に《こっちに行ったぞ》はプレイアブルになる。

マナクリよりも庭師優先でいい。ただマナクリがあると3ターン目に庭師変装→表が出来てスムーズなので、庭師の後で取ってもいいが同時にあったら絶対に庭師。

《殺害の強要》《きらめく織り手》のような盤面やライフを取り返すカードがあるとマナ加速の隙を取り返しやすい。
フィニッシャーは《アイゾーニ》《ドッペルギャング》が分かりやすい。《ドッペルギャング》は8マナX=2が基本で、強いパーマネントが2つずつ増えたらさすがに勝つ。自分の《殺害の強要》《きらめく織り手》もコピー対象として絶品。

黒緑(青)証拠収集

《陰湿な根》は重なると凄い。黒緑ミッドレンジで組む。好きなマナが出るので青タッチで証拠収集足してもよい。

黒緑落魄ミッドレンジ

《探偵鞄》は重なると凄い。出来ればノーコストで生け贄にできるカードがあると重ね置きしやすいがプレイングでカバー可能。

青黒コントロール

青黒は単体除去が環境として機能しきらないが、生物で止めるのも結構大変なので弱い。長所を生かすにはロングゲームに強みを見出す必要があり、《探偵社の装備役》など継続的なアドバンテージが欲しい。

赤緑アグロ

テーマは重い変装だが重すぎる。変装のいいところは選択肢が多いところなのに・・・ただ《古き神々の咆哮、ヤラス》は本当に書いてあることがおかしいので、これが複数取れた超レアケースでのみやる価値があるかもしれない。
白緑と同様、肉質アグロで戦うのが現実的。一般的には白緑の劣化になるが、白が混んでいるときは選択肢になりうる。

赤黒容疑アグロ

赤黒で一般的な除去コントロールは面を捌ききれないので成立しない。(例外はアドバンテージを取れるボムがある場合や青を足す場合)
したがってアグロを組み、除去は要所にのみ打つ形になるが、特に後手時が弱くなかなか安定しない。

TIPS

https://note.com/kizuka3/n/n724e8b1c89fc