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ほこりって、なんで溜まるんだろう。

ほこりって、なんで溜まるんだろう。

「よし、ばっちり掃除できたぞ〜」
と思っても1週間も経てば、ちゃんとほこりは帰ってくる。
まるでそこが定位置かのように、本当にちゃんと帰ってくる。
解せない。
とはいえ、あいつらの成長速度と正確さには、ちょっとだけ感心する。

そもそも、”ほこり”って一体なんなんだ。
例えば、ガスコンロ周りに燃えカスが残ったり、焦げがついたりするのは理解できる。
だって、食材を使うし、火を使うし、そうなるべくしてそうなっている。
彼らは、とても論理的な汚れだ。

一方で、”ほこり”の仕組みに関しては、全く理解できない。
日々の生活の中で、あの灰色でもこもこした物体を生み出すような活動はしていないからだ。
例えば、僕が日常的に灰色のもこもこを知らず知らずのうちに体内で生成して排出しているのだとしたら、100歩譲って納得する。
もちろん、そんな体質ではない。
(いや、気づいていないだけで、そうだったりするのだろうか)

あいつらが、何でできていてどこからやってくるかは、謎だらけだ。
ただ、”ほこりが集まる”と表現することはないから、あいつらに意志や能動的な側面はなくて、何かの活動や変化によって副産物的(受動的)に発生するのは確かなはずだ。
例えば、これも突拍子もない話だけれど、人間から日々出ている負の感情やオーラが溜まって形を成し、結果的に”ほこり”として可視化されるという発想はどうだろうか。この仮説でいくと、”ほこり”は「あなたはこの期間で、このくらい負の感情を抱きました。でも、それはもう全て外に出てしまっているから何も気にしなくて大丈夫です。ただの事後報告ですので。」というメッセージを発信してくれていることになる。
”ほこり”親切な汚れ説”、がにわかに浮上してきた。

”ほこり親切な汚れ説”に基けば、”ホコリ”という名前の高尚な響きにもうなづける。
最初は、「処刑場だった場所に綺麗な名前をつける構造と同じなのだろうか。汚くて病気の原因にもなるような”ほこり”のイメージアップ戦略のもと、いい意味を持つ言葉と同じ音をあてよう、みたいな」
などと考えていた。だが、人間の負の感情やオーラで形成されるのが”ほこり”だとしたら、実は、”誇り”と”ほこり”は表裏一体の存在であり、昔の人はそれに気づいていたから、同じ音をあてたのかもしれない。
”ほこり”…

いま一度、”ほこり”と向き合ってみる。
なかなかポップな見た目をしているじゃないか。
数ある汚れのなかで、人気投票を行ったら、上位に食い込むであろう、チャーミングさを持っている。
なんだろう、若干かわいくも見えてきた。
灰色じゃなくて、ピンクとかだったら、愛された世界線もあったのだろうか。その世界線では、ほこりニスト的な味方も存在したのかもしれない。
でもそうなると、”ほこり”が守られる存在になるわけだから、世界の汚さ度合いは上がって、病気が蔓延する人間にとって住みづらい地球になってしまったにちがいない。
”ほこり”が灰色で、よかった。

空想はここまでとして、ちゃんと現実的に調べてみる。

ホコリは服やソファなどから抜け落ちる繊維、人間の皮膚のかけら、フケ、カビ、細菌などの集合体です。 人の動きや温度差による気流、エアコンから生まれた風によって、これらの物質が集まりホコリが生まれます。 そのため風がぶつかる壁や家具などはホコリがたまりやすい場所になります。

ソフトバンクニュース

事実は往々にして、つまらない。



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