Earth Curry Book 成長編22: タイ カンボジア ベトナム in 1995
※ Spice Cafe Bijaのブログ (2013.4.4)より ~現在ブログは見られない状態です。~
初めての海外一人旅は、刺激的だった。
バックパックを背負って安宿を拠点に移動する旅。いわゆるバックパッカーだ。
ワンゲルで山でのテント泊に慣れていたから、宿泊は屋根とシャワーがあれば天国。
山の水も飲んで鍛えてた胃袋はめったなことでは壊れない。
ハードな移動も大丈夫。
でかい方だから、危険な目にあいづらかった。
旅での出会いも面白かった!
一人で旅している人たちは個性的な人たちが多い。
そんな人達と、出会ってメシ食って飲んで、途中で一緒に旅したり。
日本ではなかなか会わないエネルギッシュな旅人、海外の旅人。そんな人達と過ごす時間が面白かった。
もちろん、食事も楽しい。
現地の人が食べてるものに興味があったから、街の食堂に行って現地の人と一緒に食べた。
もちろんカレーやスパイス料理は好きだけど、今まで旅した国の中で一番おしいかったのはベトナムかな~。何を食べてもおいしいかった!
市場に行けば、ぶら下がる山羊や羊の生肉。生きたまま売られてるニワトリ。
もちろん、なんのパッケージもされずに山積みにされて売られてる季節の野菜。
人間の長い暮らしの中で、食べ物はこうして取引されたきたんだってことが分かる。
田舎に行けば、家族総出での田植えや、牛を使った田起こしも見られた。
旅した人は感じることが多いと思うけど、海外に出ると自分が日本人であることを意識することになる。
海外の人から質問されて、それにきちんと答えられず、自分が日本のことを知らないことを知った。
自分が当たり前だと思っていた感覚や認識が日本人特有のものであることも、旅して現地の人と触れ合ったり、海外の旅人と話しをするとよく感じる。
そして、日本に生まれた自分がラッキーであったことも、最初の旅で強く感じた。
カンボジアでは、地雷で手足をふっとばされた人に抱きつかれ、お金をせがまれた。
べトナムでは、海岸を歩いていたら、貝のおみやげを買ってくれてとせがんで、延々ついてきた子供がいた。
途上国を旅すると、お金をせがまれること少なくない。
「払うのがいいのか、払わないことがいいか」考えさせられる。
カンボジアでは、ほんのわずかなお金で体を売る女性がいた。
物売りの女の子と話しをしていたら、お金をためて学校に行きたいって、目をキラキラさせて話しをしてくれた。
カンボジアの田舎で、建物は雨風をしのぐのみ、電気も水道もない家で住む人達がいた。。。
安心して住める家があること、学校に行けること、病院に行けること、きちんと食事できること、自らの生き方、働き方を選べること、こうして海外を旅できることのありがたさを最初の一人旅で強く感じた。
では、貧困に直面している途上国の人たちに、僕ができることは何なのか?
お金を渡すことはできる。でも、問題は構造的だ。
自分は父親の背中を見て、経済の分野で身を立てたいと思っている、政治ではなく経済の面で何ができるのか?
最初のこの旅で考え初めた。
一方で、途上国の人たちの笑顔にもびっくりした。
日本ではなかなか見られない子供の満面の笑顔、大人のくったくのない笑顔。
経済的に豊かなはずの日本人が、こんな笑顔でいられないってどういうことだろう?
日本人は本当に幸せなのかな?
豊かさ、幸せの尺度って、何なんだろう?
こんなことも、最初の海外での一人旅で考え始めた。
Earth Curry Book ~ カレー皿のむこうに広がる世界~ 目次はこちら
店主清川が、Bija開店まで、開店してからの奮闘記、オーガニックのこと、Bijaのカレーに盛り込まれた想いのことなどなど書いています。
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