共食い整備は予算不足が原因か?知能と当事者能力の不足か?


まあ例によって産経新聞の予算が足りないの世論誘導記事です。

<特報>空自軍用機で部品「共食い」3400件超 整備費不足深刻
https://www.sankei.com/article/20221016-T7NJXT62W5N3ZE4AYJ3NNQRPSU/

>航空自衛隊が航空機を整備する際に部品の在庫が不足し、整備中などで使用していない他の機体から部品を外して転用するケースが昨年度中に約3400件超あったことが16日、防衛省のまとめで分かった。こうしたケースは「共食い」と呼ばれ、使用可能な装備品の割合(可動率)が低下する原因にもつながる。年末に向け、政府・与党が進める防衛力強化に向けた議論にも影響を及ぼしそうだ。

>空自は戦闘機や哨戒機、輸送機、ヘリコプターなど約1千機超の軍用機を保有する。装備の近代化や高度化で調達単価が上昇し

>このため整備費不足で部品の在庫不足が生じ、「共食い」による部品転用が10年以上前から常態化した。事態を重く見た防衛省が今年4月以降に調査したところ、平成24年度に約2千件だった「共食い」の件数は年々増え、30年には約5600件に増加した。
>防衛省は5年ごとの計画で令和元年度以降、維持整備費に前期比26%増となる1兆329億円を確保。同年度から「共食い」は減少したが、3年度は約3400件だった。

>解決には整備費確保が欠かせない。防衛省は来年度予算の概算要求で1兆1288億円を計上したが、額を示さない「事項要求」で積み上げを図る。同省幹部は「共食いは一時しのぎの代替措置で本来あってはならないことだ」と話した。


本来軍隊では整備、訓練、基地の抗堪性、燃料弾薬の備蓄などを包括的に考えて、予算を要求します。ところが自衛隊では装備調達に偏重しております。しかもC-2のような外国製の何倍も高い調達、維持費の機体を採用しています。
救難ヘリにしても単価23・75億円で調達を決めておいて、50億円以上になっています。このためライフ・サイクル・コストで2倍以上でしょう。

整備が足りなくなるのば、バカでもわかる理屈です。

その上に第二次安倍内閣では不要で高価な米国製兵器を大人買いをしました。
既に旧式化して海上監視能力が低いグローバルホーク、競合エリアでは撃墜が必至でヘリの何倍も高いオスプレイ、水上航行能力が低く、米海兵隊が廃止したAAV7、アセスメントもやらずに、地元の了解も取らずに宙に浮いたアショアのSPY7、こういう不要不急でむしろ害があるものを大量に入れれば、それバカでも既存装備の整備費などが削られるのは分かる話です。
ですから、第二次安倍政権以降概算要求で事項要求という怪しげな項目を入れたり、本来目的と違う補正予算をお買い物予算化したりというインチキをしてきたわけです。
このあたりの事情を産経新聞とか軍拡大好き新聞は何故か書きません。知らないのか、知っててだんまり決めこんでいるかの知りませんが、どちらにしてもろくなもんじゃありません。

まずは防衛費増額の前にこういう胡乱な体制をどうにかしろよ、というのが常識ある人間ではないでしょうか。
昨日のNHKの討論番組で萩生田光一政調会長が、NATO基準で水増しするな、まず水の防衛費増やせといっていました。
こういう人が政調会長で大丈夫ですか。GDP比基準をこれまでの国内基準か、NATO基準にするのか、というのは基準をどこに置くか話です。それは水増しとかの話ではありません。そもそも2パーセントというのは、アメリカがNATO諸国に要求している水準であり、それを猿真似しただけの公約です。
その公約も、何を基準にするのか昨年の衆議院選挙のときにきまっていなかった。基準も決めずにパーセンテージを謳うって自民党ってうつけの集団ですか?

NATO基準で2パーセントで足りないのであれば、2.5パーセントとか3パーセントにしたいと言えばいいだけの話です。こんな単純なことをわからない人物が政権与党の政調会長であるのですからめまいがしそうです。

そもそも萩生田光一政調会長が選挙を頼ってきたお仲間の統一教会は日本人から絞りとたカネで、北朝鮮に5千億円も貢ぎ、潜水艦入手の手伝いもしているというコリアンカルトです。そのカネや技術は北朝鮮の核弾頭やら弾道弾やらの開発に使われているでしょう。

そのカルトに萩生田氏の親分の安倍晋三やら、御本人がズブズブで、防衛費が足らんというのはふざけるな、という話でしょう。防衛費って壺を買うためのお布施ではありません。
どの口が防衛費増やせ、しかも借金して増やせというのでしょうか。
まるで信者に借金しても壺を買えというカルト教団みたないものです。


それから陸の装備は問題があります。陸自の航空隊、装甲車など部隊で必要な数しか調達していません(教育所用含む)。対して空海自衛隊の航空隊などでは部隊配備以外の予備機を調達しています。航空機はIRAN(Inspection and Repair As Necessary:定期修理)がありますから、一定期間は定期的に使用できません。ですから、それを見込んで調達しているわけです。

対して陸自では10機部隊配備ならば、その10機か調達しません。当然ながら稼働率は皆空の航空機に対して大きく劣ります。これは車輌や小銃なども同じです。これは稼働率軽視でしょう。例えば小銃が故障すれば小隊から一人小銃手がいなくなります。ですから、本来小銃も定期的に補給処で整備する必要があるのに送ることができずに、整備していません。つまりコンディションは悪いということです。陸自で表面処理が剥げて銀色に光っている小銃を見かけますが、これが原因です。

果たしてこういう実態を、政府の専門家がいない、鰻がのっていない鰻重のような「有識者会議」とやらで議論されるか甚だ不安です。

■本日の市ヶ谷の噂■
自衛隊入間病院はやっと、昼間だけごく軽症の救急車のみ受け入れるようになったが、何故か病院の眼の前の東門を使わせず、何故か遠い入間基地正門で救急車が入門手続きを行っている、との噂。

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