見出し画像

顧客フォースキャンバスを使って、あえて課題仮説を持たないインタビューをする

新規事業立ち上げにあたって、顧客フォースキャンバスに則ってインタビューを実施しています。顧客フォースキャンバス関連の日本語記事はまだ少ないなぁというのと、その使い方の勘所が「こんな感じかな?」と見えてきたのもあるで、備忘録兼ねて一旦箇条書きで残しておこうと思います。

RUNNING LEAN など読みつつ課題インタビューをするも、なかなか難しいと感じていた
 ・課題に深く共感してるのかどうか把握しづらい
 ・課題を外したときの試合終了感
・特に新規事業などでは、「仮説検証」ではなく「仮説生成」のためのインタビューも必要
 ・「行動観察 × デザイン vol.1 ziba tokyo 平田智彦氏に聞く(前編)」などが詳しい
・そんな折、「顧客フォースキャンバス」を紹介した記事を教えてもらった
 ・Find Better Problems Worth Solving with the Customer Forces Canvas
 ・日本語訳:顧客フォースキャンバスによる解決に値する課題の見つけ方
 ・キャンバス自体はその後アップデートされてる
 ・さらに今は ver.3 だが、大きな構造は変わっていない模様
RUNNING LEAN などに記載のインタビュースクリプトの反省を踏まえ、「振る舞いのトリガー」と「望まれる成果」をもとにインタビューの文脈を設定し、インタビュイーの「行動」を把握できるようにするのが、顧客フォースキャンバスというフレームワークの意図するところと理解した
 ・把握したインタビュイーの行動から、解決に値する課題を考察していくことになる
実際にキャンバスを運用する上で思ったこと:
・アッシュマウリャの記事ではキャンバスver2において、「慣性」と「摩擦」が「解決する価値のある課題」としているが、実際はキャンバスの各項目を総合的に解釈して課題を見つける必要がありそう
 ・インタビュイーとしては「そういうものだから」と思って慣性や摩擦として知覚していないものが、実は解決に値する課題だったりする
 ・このあたりは、望まれる成果や既存の代替品、なぜ現在のソリューションを選んでいるのか、実際成果はどうなのかなど、キャンバスの各項目から総合的に考察したり、ジョブ理論で述べられているように「感情的・社会的側面」にも注目して考察・質問する必要がありそう
 ・リーン顧客開発に、インタビューを続けてるとパターンが出現するようなことが書かれているが、そういった「行動パターン」も課題を見つける鍵になると思われる

・インタビューの文脈を設定するにしても、「どういう振る舞いのトリガーを聞けばいいか?」に最初は結構悩む
 ・これはおそらく、ジョブ理論にならえば、望まれる成果が「動詞と名詞で表現」されたり、「同じ製品カテゴリ以外に代替手段が出てくる」ように文脈を設定できるものであればよさそう
 ・顧客フォースキャンバス自体ジョブ理論に影響を受けているので、読んでおくと理解が深まる
・とりま「このキャンバスに則ってインタビューしたら次のGAFAになりえるサービスが自動的に作れる」わけではない
 ・インタビュイーの「行動」から課題を抽出するのは、完全にシステマチックにはできない
 ・結局、そこは経験だったり勘だったりになるのだろうか

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?