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盗んだバイクで走りだす寿限無の夜

昨日、三遊亭わん丈さんの独演会「わん丈ストリート」(第20回)に行ってきました。
いやー、このひと上手だなー。小さい箱から始まって、今では200席の会場にまで拡大してるって、人気の証拠ですね。

開口一番の演目は、「寿限無」。双蝶々をかけるほどの実力ある方が、寿限無は今回ネタおろしだったそうです。
それが、最高におもしろかった。
あの名曲に合わせて、寿限無の人生が歌い語られる。
寿限無は人の名前で、親が子を愛するあまり、めでたい名前を全部盛りにしてしまう。その結果、ちょー長い名前になってしまい、逆に滑稽な展開になる。本来サゲは、死んでしまうらしいが、今は寿限無の友だちのコブが、名前を言っているうちに、長すぎてコブが治ってしまう。
子の幸せを願った名前が、まったく逆の顛末になっていく落差が、可笑しい前座噺である。

今回は、現代的な名曲(それでも昭和)と古典的な寿限無のギャップが、魅力の1つ。心地よい違和感があって、すごく笑えた。
共通テーマがあるとすると、この名曲の根底にある青春の儚さみたいなものと、何か大きなもの(寿限無という長い名前)に立ち向かう若者像みたいなものでしょうか。んー、ムリがあるかな。

そして、今回のネタおろしは、「八橋船」。
笑福亭たまさんに教わった上方落語の噺をベースに、江戸風味に仕上げたそうだ。
初めて聴く噺なので、原型がわからないのですが、スッキリとした印象でした。噺の進展や関西弁の使い方、笑いを全面に押し出さないのは、わん丈さんの上手さが出てると感じました。

他にも、「だくだく」と「時そば」も、わん丈さんらしさ溢れてましたね。
次は、来年1月20日また聴きに行きますねー

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