Trovatoreさんからの質問(「口寄せ」の不思議な世界、2023年1月29日 21:35)への回答

Trovatoreさんからの質問
昔々、粒子ビーム物理学の権威の教授の最終講義を聴きに行ったところ、教授の生い立ちの中で、父親が死んだので近所の口寄せに霊を呼んでもらったら、家族しか知らないことを次々と言い当てたので、不思議な世界があるものだなと思った、とのことでした。事前に情報収集をしていたのでしょうか。

回答
「口寄せ」とは、「いたこ」と同じ役割で、対象者の霊を呼び出し、語らせると言うもので、そもそも、自然科学では、霊は、実在ではなく、心の世界であり、スピリチュアルなこと、宗教のひとつの研究分他をなしており、それどころか、大きく言えば、宗教自体が、心の癒しのスピリチュアルなことです。
占い師は、普通の人でも、経験を積むと(より一般的には人生経験)、客の心と求める物を言い当てることができ、なぜかと言えば、客の見た目(年齢、化粧、服装、健康状態、顔の表情など)や会話から、経歴や人格や悩みや願望が予想でき、会話をくり返し、それとなく、遠回しに、判断に必要な情報を引き出すようにすることにより、あたかも、預言者的超能力者的アドバイスで締めくくるのがパターンです。
件の「口寄せ」は、突然の訪問客に、その場で即応したのではなく、何日何時に来てくださいと告げ、調査時間を稼ぐようにし、調査対象者と同地区の同世代の人達から、聞き取り調査をし、その情報を基に、あたかも霊を呼び寄せ、語らせるように演出しており、江原啓之さんの出演番組では、番組制作スタッフが、対象者の事前調査をして、情報提供しており、世の中のその種のことは、すべて、同じ手口です。
大川隆法さん(幸福の科学総裁)の歴史的人物の霊に語らせる手法も、まっかく同じで、学術で化粧した詐欺師的手法です。
私は、東大大学院人文・社会系研究科で、主に、「中世ユダヤ思想」、併せて、「比較宗教学」と「宗教社会学」を学び、研究した立場からすれば、宗教は、良くも悪くも、心の世界です。



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