社長よりも収入の多いセールスレディから学ぶ

生命保険会社の外交員、いわゆるセールスレディは非常に過酷な仕事として知られています。
毎年多くのセールスレディが採用されますが、数年かけて自分の周囲の親族・知人に頭を下げて契約してもらい、それが尽きると業績が頭打ちになり、結果退職していくケースが非常に多く見られます。
しかし、ごく一部、この業界にも大成功者がいて、社長よりも収入の多いセールスレディがいると言われます。


一度、日経新聞で某大手生保のセールスレディの記事を読んだことがあります。
その人は、70歳代で、生保のおばちゃんというよりはおばあちゃんと呼ぶにふさわしい感じでした。
しかし、何を隠そう、その方は何年もトップセールスとして表彰されている、社長よりも収入の多いセールスレディなのです。
その方のマーケティング手法は単純で、自分のクライアントの誕生日に、鉢植えの花を持っていくだけです。
誕生日は均等に分散しているため、個人向け営業のマーケティングとしては、非常に有効な手段です。
多くのクライアントを抱えているため、毎日のように鉢植えの花を持参して回ります。
そこで、最近入った新人、最近結婚した人、最近子供の生まれた人などを紹介してもらい、次々と契約を獲得していくらしいです。

「ホンマか?」と疑いたくなる話です。
生命保険は自宅の次に大きな買い物と言われます。確かに、一般の会社員にとっては、総支払金額は自宅に次ぐでしょう。
そんな巨大案件を、花を持っていくだけでいとも簡単に獲得していくことに、驚きを覚えます。
無論、そんな簡単な話ではないはずです。これ以外のいろんな工夫や苦労があるはずです。
しかし一方で、何十年にもわたり、毎年花を届けてくれるおばちゃん(今はおばあちゃん)というブランドを構築してきた努力には目を見張ります。
積極的にクライアントを紹介してくれる人もいれば、そうでない人もいるでしょう。中には無下に扱う人もいるかもしれません。
でも、何も見返りなしに、何年にもわたり来てくれれば、「最近就職した甥っ子」「近所のおめでたのお姉さん」達を紹介しようという気にもなります。
・一度契約すれば長期にわたる付き合いになる
・基本的には紹介してもらってビジネスが始まる
・担当者は人事異動なしにずっと担当し続ける
という条件下においては、この手法は非常に有効です。

おっと!
よくよく考えればこれらは私のビジネスモデルと同じです。
誕生日マーケティングをするつもりはありませんが、クライアントに対する姿勢そのものには大変な共感を覚えます。
長年にわたるブランド構築が重要であることを肝に銘じて今日も過ごします。
今日は自戒を込めて書いてみました。

『人の生涯は、ときに小説に似ている。主題がある。』(竜馬がゆく) 私の人生の主題は、自分の能力を世に問い、評価してもらって社会に貢献することです。 本noteは自分の考えをより多くの人に知ってもらうために書いています。 少しでも皆様のご参考になれば幸いです。