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雨漏痕の考え方 #戸建教習所

木造戸建にはかなりの頻度で雨染みが見られたりします。

一時的に障子紙で隠してあった物件(笑)
一時は何かで隠したけど結局剥がれて諦めたであろう痕跡(^^)

私は、不動産の買付のときは雨染みの範囲や箇所で大体リフォーム費を算出し、数字を出します。
どうやって?と思いますよね。
正確には誰にもわかりません(笑)
何日かその物件に通い、漏れの具合を見ない限り。
だから、慣れや経験、職人さんとのコミュニケーションの回数、みたいなざっくりした回答にはなります。

そもそも雨漏痕が見られる理由は何なのでしょうか?
簡単です。メンテナンス不足です。
屋根の塗装や瓦の葺き替えをしてこなかったからです。

ただ、一方で、本当にそれらが必要ですか?という問題もあります。
要するに程度の問題です。
普通の雨が降ったときに必ずポタポタ垂れるパターンや、大雨や台風のときにだけ漏れるパターンもあります。
それ以外に、もう一つあります。
本当は漏れているのに気付かなかったパターンです。
え?雨漏りしてて気付かない方がおかしいでしょ?と普通は考えます。
ですが、木造の天井材には種類がたくさんあります。
構造としては、屋根材の下には空間(屋根裏)があり、
その下にプリント合板や石膏ボード等が貼ってあります。

プリント合板。今の時代には映えません(笑)
天井を壊した直後です


つまり、それらの天井材が雨水を吸収してしまい、
人が住んでいる側までは現れてこなかった、という場合です。
毎日天井裏に潜ってチェックしない限り、漏れには気付きませんよね。

修繕のジャッジは今後の使い方によって変わります。
自分が住む家なら5年や10年単位とかでメンテナンスしたいと考えます。もっとも、いざとなれば、火災保険が使える場合もあります。
賃貸でどなたかに住んでいただくなら、現時点で雨漏が発生していなければ(大雨や台風の日にチェック必須)、単なる雨染みでは無理して修繕しなくても良いのかなと思います。

ただ、雨漏に限らず、最近は長い目で賃貸経営を考えるようになり、
雨漏の一部補修ってそんなにお金かからずに出来ることがわかり、それらの考えも変わりました。
万が一の時にすぐに駆けつけてもらえる態勢づくりです。
いま雨漏が発生していなくても、入居中に発生したときのことを考えて、空室の今のうちに依頼しておこう、という目線です。
というのも、空室と入居中での修繕というのはかなり違いが出てきます。
違うというのは、コストや手間賃です。
・養生分の作業費
・入居者とのスケジュール調整
・入居者がいるがゆえの現場での注文追加
・不具合が原因での退去
・機会損失
などです。
いまリフォーム中の物件では、現時点では雨漏は発生していませんでしたが、屋根屋さんが身近にいなかったので、小規模でしたが、先日、棟瓦の調整だけ行って頂きました。
「長い目で見て、業者さんと繋がっておこう」の考えはとっても大事なのです。
それでは今日はこのへんで(´ω`*)ノ

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