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知的障がい者への世間の目

うちの叔母のよっこちゃんは日本脳炎にかかったことによる知的障がい者でした。私が赤ん坊のころから高校、短大卒業までずっと一緒に暮らしていました。

前回、よっこちゃんが知的障がいである事を痛切に認識した小学3年生の時の事件を書きましたが、その2年後、私は知的障がい者への世間の目、を知らされる事になります。

ある日、意地悪で大っ嫌いな友達がうちに遊びにきました。(何でそうなったんだか・・)
もう一人、大好きな友達も来たので、まあいいか、と3人で遊んでいたところに、よっこちゃんが入ってきました。
いつもの事ではありましたが、その意地悪な友達とよっこちゃんは初対面なので、嫌な予感がしていました。
会話する中で、よっこちゃんが正常でない事を知ったソイツは、

「ねぇねぇ、掛け算できる?5×5は?」

と、よっこちゃんに聞きました。

「・・・」

よっこちゃんはすごく困った顔をしています。
私は、正直あっけにとられ、しばらくポカンとしてしまいました。
今まで私たちの周りには、こんな意地悪を言う人がいなかったからです。
もう一人の友達が、何とかごまかそうとしてくれています。


「えー?!本当にできないんだ!じゃあ2+2は?」


やめてくれ。



「もういいよ、よっこちゃん下に行きな。」(家の2階で遊んでたので)
と私が言うと、泣きそうな顔でよっこちゃんは下に戻っていきました。

そのことは家族の誰にも言えませんでした。
しかし私は、これが世間の知的障がい者に対する本音なのか、と思いました。世の中は広く、いい人ばかりじゃない、という現実をソイツが私に教えてくれました。

達観する小5。

しかし、今ではそういう風に考える人を否定することもまた理不尽である、
と思っています。どう考えようとそれは個人の自由です。
ただ、

物理的に危害を与えたり、心理的にいじめたりは心底やめていただきたい。
どんなにひどい障がいがあったとしても、その人にも家族がいて、家族はその人を大事に思っているのだから。

ガチ投稿、失礼いたしました・・・・

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