アメリカでデスメタルをする話③ 〜バンドに加入する(中編)〜

1/8 新宿アンチノックありがとうございました
2022年激フレッシュなメンツの中、ライブ初めさせていただき最高のスタートになりました
呼んでくれたNimbusのたまちゃんありがとう!ニューシングルリリースおめでとう!ライブかっこよかったよ〜!
2022年これからもたくさんライブしていきたいと思ってます。若手のバンドの皆様、若くないバンドの皆様もライブのオファーどんどんお待ちしております

で、前回の続きを…

ライブ見てスゲェ〜とはなったが、stages of decomposition(以下stages)にはボーカルがいたので、加入したいとかそういう気持ちは特になかった。僕はとにかく…Rich(ギター)とSal(ベース)が怖かった

Rich
Sal

このシリーズの①でも書きましたが、僕は19歳からの数年間もアメリカで過ごしました。当時はブッシュ政権で、メキシコからその道のガチ勢がアメリカに多く入り込んでいた時代背景があり、そんな時代に僕は幸運にも(?)メキシコ系の人たちと仕事をする機会が多々あり、人のカタチが変わっている現場などグロ動画の世界観を堪能しまくっていたので、頭のどっかでメキシコ系のガチっぽい人間に抵抗があったのです
(実際、Richは元ガチ勢で最後ブルータルすぎる事件を起こして捕まりバンドを去るのです。その日のドタバタの様子はまた別の機会に書きます)

ピ!

ちょうどその頃、住んでいたところから車ですぐ行ける距離にSlide barというバーを発見した。そこは毎週日曜か月曜かに無料のライブイベントをやっていた。全然大きくないバーなんだけど、Terror, Suffokate, Asesino, Cattle decapitation, defilerとか色々無料で見た。マジでいいバーだった

そこでAsesinoを見た日だったかな
僕はいつも通りHPで今日は誰がライブするのかをチェックし、ぼっち参戦した。その日はかなり人が少なく20人いるかいないかくらいだった
ガラガラなので僕は最前でのんびり見ていたのだがライブの途中からガンガン俺にぶつかってくるやつが現れた
こんなガラガラで別にモッシュが起こっているわけでもないのに「はぁ?」と思って振り返ったら1人のメキシコ系のロン毛のやつがニコニコ笑ってやがった
アメリカだけに限った話じゃないが、人間ってのはいじめが大好きな生き物である。特にアメリカってのは、一度「こいつは負け犬だ」って認定されたらとことんイジメられる。今は知らんが、当時はメタルのライブにアジア人がいることなんてほとんど無かった。Mayhem festivalとかsummer slaughterでさえアジア系の客はほとんどいない。もし見かけても、その人たちって俺みたいに海外からアメリカに来た外国人なんだよね。アジア系アメリカ人ってほとんどメタルを聴かない印象。
なので、そのメキシコ系ロン毛は仲間の手前、アジア人をおちょくってやろうとでも思ったのかな。突然端っこで見てる俺をおもいっきり真ん中に引きずり出そうとしたり、肩組んできたり、しつこくちょっかいをかけられた
俺もかなりイラついている素振りを見せたのだがとにかくしつこい
当時自分がどういう心境だったか細かくは覚えてないが、ご存知、私鬼のように短気なのでライブが終わってAsesinoがはけた瞬間テラス席に移動したそいつを駐車場に引きずって行ってボコボコにした(2〜3発しか殴っていない気もする。細かくは覚えてない…が後日聞いたら歯が折れてたらしい)
で、あんま覚えてないから端折るんだけども、そいつの名前がManny
Manny自体は僕に殴られた後、もう車の中でしょんぼりしていたが、その周りの友達と話してその後一緒に飲んだような…

で、それから数日だったかな
facebookでなんとなくstagesのfacebookページを見てたら、ボーカルが辞めたのでボーカル募集って書いてあった
けど俺その時は全然ブルデスに興味なかったんですよね
デスコアの方が全然好きやったな。まぁそれは今もですけど
とりあえずあの怖いバンド、ボーカル辞めちゃったんだねと思ってさらにページを見ていると…
終わった!
なぜかMannyがめっちゃ登場する笑
しかもただの客って頻度じゃないくらいの登場の仕方だ。僕はあの時、知り合いになりfacebookでつながったMannyの友達にメッセージをしてみた
僕「stagesのfacebookにこないだ俺に殴られたやつめっちゃ出てくるけど、なんでなの?」
友達「Mannyはstagesのドラムテックだよ」

なぬ!?

終わったわ
Mannyに友達申請してみた
全然OKしやがらねぇ!!w
友達にMannyと話したいって言ったら、みんなでBBQやるからおいでよって誘ってくれた
Mannyが当然ながらいた
テメェなんでfacebookで俺を無視してんだとか散々詰めた後、俺は話の本題、stagesのボーカル募集について聞いてみた
Mannyはプライドがそうさせるのかどうか分からないが、遠回しに「候補者がたくさんいるから君じゃ相手されないよ」的なことをモゴモゴ言ってきやがった。
前述のように僕はブルデスに興味もなかったので、めっちゃstagesに入りたいわけでもなかったのだが、なんだかここに来て意地になってしまった
20代半ば血気盛んさがそうさせたのか、候補者全員蹴散らして入ってやるぜという思いもメラメラ出てきたし、その当時のstagesはめっちゃくちゃライブをしていたので俺にはピッタリのように思えた
Mannyにメンバーの誰かを紹介するように頼んだが、なかなか教えてくれない。が、Mannyはstagesのリハーサルスタジオを教えてくれた
このシリーズの①にも出てきたココである


アジア人がなんの面識もなく突っ込んでいって大丈夫なのか…色々ためらったがもう行くしかない。俺はこれをやりに来たんだもの

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