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七転八倒の苦しみ!卵巣茎捻転(昔話)

それは今から8年前のことじゃった。

わしは、海外に住んでおって、日本と行ったりー来たりーしておったのじゃが、ある日、異国のホテルに泊まっておるとき、友達とスカイプしていて急に腹が痛くなったのじゃ。

最初はちょっとだったのじゃが、だんだんーだんだんー、ものすごく痛くなってきて、体勢を色々変えてみたが、どんどんーどんどんー痛くなってきてのう、これぞまさに七転八倒の痛みといのじゃろうか、そんな感じじゃった。

最後にはもう自分で動くこともできないくらいに痛くなってのう、ベッドからフロントに電話するのが精一杯。

そのときわしは下着姿じゃったのじゃが、服を着ることもできんでそのまま人が来るのを待っておった。

フロントから男女5人くらいやってきてのう、下着姿のわしを見て、男性がどよめいたのをかすかに覚えている。女性が出てきて、わしに服を着せて、車椅子でホテルの入り口まで運んでくれてのう、そこから救急車で病院へ連れて行ってくれたのじゃ。

わしがいた国は、日本と比べると医療は格段にレベルの下がる国じゃった。しかし町で一番の外国人御用達の病院へ連れて行ってくれたんじゃ。

最初原因がわからず、とにかく痛み止めだけを処方された。
しかし痛みが治らないので、検査をしたところ、卵巣に何か問題があるようじゃった。

医者が手術をすると言いにきた。手術しないとダメだと。

しかし、わしは「こんな国で手術したらそれが原因で死ぬ!」と本能で思ったので、「絶対に手術はせん!」と突っぱねたのじゃ。

そしたらその医者が「私たちは手術をするように勧めたが、患者本人が同意しませんでした」という紙を持ってきて、それにサインしろと言う。もちろんサインしたさ。

その時は卵巣茎捻転が、手術しないとやばいとかそんな知識もなかったんでのう。日本に帰ってから手術すればいいくらいに考えておった。

しかし、病院で七転八倒している間に痛みはおさまったのじゃ!

体勢を色々変えているときにまた卵巣がくるっと元の位置に戻ったのじゃ!

痛みもおさまり、元気にホテルに戻ったわし。

あとで調べたら卵巣嚢腫茎捻転とは、緊急手術をしないとほんとにやばい時が結構ある病気だと解ったのじゃ。知らないということは強いもんじゃ。あの時わしは、絶対手術しないと平気で言い放ったが、それは知らなかったからじゃ。英語だったし卵巣嚢腫茎捻転とわからなかったから、ググることもせず、手術いらんわいと言えたのじゃ。知らないって怖いもんじゃ。ふぉふぉふぉ

しかし体感で、「しなくても死なん」と思っていたし、実際治ってしまった。
じゃから知識が無いと体感だけで判断できるのかもしれん。

その後わしはずっと元気じゃった。
1年後くらいに帰国し、手術して片方の卵巣は取った。
かなり大きくなっておったし、また外国で捻転したら嫌じゃからのう。

このことを考えると、知識がたくさんあっても不安になるだけのことも多いんじゃ無いかなあと思うんじゃよ。体感を大事にすることが大事じゃな。

これも、捻転がたまたま治ったから言えることで、もし治ってなかったらあそこで死んでたかも知れんがのう。

しかし、わしは黒柳徹子と一緒で「死ぬ時は寿命」だから、それまでは何しても死なないって思ってるのじゃよ。
ふぉふぉふぉ





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