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宇多田ヒカル/HIKARU UTADA SCIENCE FICTION TOUR 2024

「HIKARU UTADA SCIENCE FICTION TOUR 2024」。2024年7月24日、さいたまスーパーアリーナの公演へ。宇多田ヒカルのライブを観るのは、2004年の日本武道館での公演以来なので、20年ぶりにライブを拝見しました。

初のベストアルバム『SCIENCE FICTION』を提げて、25周年でのツアーということで、彼女の歴史を存分に堪能できる選曲。特に、近年の彼女の楽曲のクオリティの高さには毎回震えるような思いになっていましたので、それらを生で体感できたのは貴重な機会でした。

宇多田ヒカルは音源として最高のクオリティで作品を世に公開している。それらの楽曲をライブで聞くと、すごく生々しいという印象を受けました。御簾越しで聴いているだけで戦慄いていたのに、その御簾を上げた状態で聴くと、大量に入ってくるものがあり、どう受け止めていいかわからない気持ちになりました。

個人的にもはやリリース当時とまるで違うと感じたのは「光」。あの頃の皿を洗っていた19歳の爽やかさではなく、赤い照明の影響もあるかもしれませんが、41歳の様々な人生経験を経て歌われるこの楽曲は、どすんとくるようなすごみがありました。

自らの25周年を祝うということよりも、ファンのこれまでの25年を思ってツアーをやろうと思ったという話がありましたが、「Automatic」のイントロで、私のこの25年がものすごい速さでフラッシュバックしてきて、さすがに込み上げるものを抑えることができませんでした。

宇多田ヒカルの楽曲の「イントロの素晴らしさ」は随所に感じました。自分がラジオDJでどれだけそのイントロに乗って話したかわからないという経験があるからかもしれませんが、宇多田ヒカルの楽曲のイントロは至宝ですね。

ライブで演奏した全ての楽曲、全て歌詞を見ないで歌える自分に驚きもしました。この25年でどれだけ宇多田ヒカルの楽曲を繰り返し聴き続けてきたのか。しっかりと自分の人生に彼女の楽曲が染み込んでいる事実。

稀代のスターのステージから感じることは、彼女のライブにしか感じない唯一無二のもの。この感情もまた私の音楽人生に刻まれました。

ところで、会場に入るまで自分の席がわからないというシステムは初めてだったので驚きました。スマホのチケットのQRコードを見せると、受付のスタッフからプリントアウトしたチケットを渡されて、そこで初めて席がわかるというシステム。こういった最新の対策を経験できたことも、さすが宇多田ヒカルのライブだなと思いました。

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