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ひっそりと息吹き返す時 映画「僕の後ろに道はできる」宮ぷーありがとう

親愛なるロイへ

私はひっそりと、息を吹き返しているような気がします。
身体が本調子かと言われると、このうだるような暑さにやられ、本調子ではありません。でもそれでも、身体の弱った自分を「ダメだ」と判断しない。やるべきことをやる。適切ないたわりかたを私は多く学びました。それは自分に優しくするとか、そういうことでもなく、本当に必要なことを的確に判断するための智慧を学び、じゃあ、今の私の身体に何をしてあげるべきか、というのが、見えてきたのです。それを信じてただやるのみです。だから少しの身体に少しの不安はあっても、大きな不安に飲み込まれることはないです。そして少しずつ少しずつ、薄皮が剥けていくように、私の身体はこれからも進化を遂げるでしょう。
人の細胞が完璧に変わるのに、7年という歳月が必要なのだそうです。その7年、どのように生きるか、そんなに長いこと頑張れないとさじを投げるのか、それとも、毎日少しずつでもコツコツと努力するのか。

山元加津子先生のメルマガで、宮ぷーと呼ばれる先生のことを知りました。脳幹出血で倒れ、命が助かっても、一生植物状態です、と宣告された彼は、コミュニケーションツールで自分の意思を伝えたり、車いすに乗ったり、少しの歌を歌ったりし、ヘルパーさんの協力のもと、一人暮らしをすることもできました。私はこの方と、かっこちゃんを始め、周りで支え続けた人たちの努力を思うと、「頑張らなくていい」なんて、そんな言葉をたやすく言うことも違うのだと思いました。麻痺のある腕の上げ下げを毎日50回、そういう努力で、宮ぷーは回復していきました。みんなで毎日お祈りをする、それだって、努力なくはできないことです。

「努力」と聞くと、現代では嫌な気持ちをもつ人も多いのではないでしょうか。でもそれはきっと、間違った方向に努力してしまったからななのではないかなあ、と思うのです。努力は決して、バカにするものでも、嫌なものでもないと思うのです。
ただ、「何を」頑張るか、が大切です。その方向が間違えば、ただただ疲弊するばかりかもしれません。かっこちゃんは、「何を」頑張ればいいのか、とてもよく知っている方なのだと思います。

「宮ぷーで終わらせちゃいけない」

「宮ぷーは奇跡じゃない。みんなできること」

そう強く訴えるかっこちゃんの声を聞くと、涙が出てきます。

私は穏やかに、時に情熱的に、芯強く、生きていきたいと望みます。かっこちゃんや、宮ぷーが好きで、あこがれるのは、どんな自分も受け入れて、受け入れられないということも受け入れて、とても素直に、自分の根っこの部分で生きているからなのだと思います。たくさんのことを教えてくれたかっこちゃん。宮ぷー。ありがとう。みんなを平らかにできるかっこちゃんがあこがれだけど、自分にはどうにも届かなくて、でも、大好きなのです。

ということで私はくじけず、自分の身体と向き合っています。
話は変わるようでつながっているんだけどね、病やけがに見舞われた人たちが、どのように自分と向き合い、回復していくのか、長い年月をかけて、心がどう変わっていったのか、その取材をさせていただいているのです。本当に本当に、ありがたい機会を頂きました。みなさんの話を聞くたびに、大きな変化、元の身体に戻っていく喜び、大きな感謝を感じ、そのたびにあたたかな涙が出るのです。
いただいた話を、いつか何らかの形でたくさんの方に共有できればうれしいです。私にもかっこちゃんのように、広めたいことがあるのです。

そんなこんなで、身体の養生をしながらも、私はひっそりと、ゆっくりと、息を吹き返しています、絵本の案が頭に浮かぶのです。これは、これこそ、私だと思います。嬉しいのです。

とりとめのない話でした。ロイ、今日もありがとう。また書くね。


画像お借りしました✨

かっこちゃんの活動、白雪姫プロジェクト。意識がないと言われた人たちは、本当はみんな意識があって、自分の気持ちをもっている。でもそれを伝える方法をもっていないだけなんだ。だから、気持ちを伝える方法を広めたい。みんなが自分の気持ちを伝えられるように。大切な人と共有できるように。良かったら、のぞいてみてくださいね(^^↓

山元加津子 | 白雪姫プロジェクト (shirayukihime-project.net)


宮ぷーのドキュメンタリー映画の予告↓

https://www.youtube.com/watch?v=ot_fmBvKUh0

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