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タミル・ナドゥ満喫ツアー 5日目 ティルチラパッリ → ラーメーシュワラム

Happy Holi ‼︎


本日は、日本でもよく知られたインドの色かけ祭り、ホーリーの日。
ただ、これは北インドを中心に行われる祭りだそうで、南インドではいつも通りの朝を迎えた。

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ホーリーは春の訪れを祝う祭りで、年中春以上の気候の南インドでは、春の訪れも何もないからだろう。
ホーリーに参加できなかったのは残念だが、祭りの混乱に乗じた犯罪なんかもあるそうで、今日は南インドだからこそ安全に旅ができるのである。

その代わり、次の目的地でとんでもない奇祭に遭遇したのだが、とりあえず時系列に沿って今日の日記を書いていく。

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昨日に引き続き、ティルチラパッリ(Tiruchirappalli)でも謎のお祭り(ホーリーではない)をやっていて、朝から祭りの行列を見かけた。

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次の目的地への道のりは、今までの移動の中でも最長で、バスで5〜6時間ほどかかる。
夜行列車を利用しようかと考えたが、メリットとデメリットを精査した結果、昼間のうちにバスで移動することにした。夜行列車を断念した最大の理由は、列車が発車する23時までどうやって時間を潰せばいいのかわからなかったからだ。

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新市街の大きなバスターミナルに到着。

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案の定、目的地の表記がタミル文字で判別できない。

実は、次の目的地へは200km以上も離れているため、直通バスがあるのかよく分かっていなかった。
とりあえず職員に聞いてみたところ、あっさり直通バスが見つかり、しかも幸運なことにすぐに発車するようだった。
今回の旅は、このようにバスの接続がうまくいくことが多い。偶然なのか、そもそもの発着数自体が多いのか。

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バスが発車したのは午前9時半。
車体は普通の路線バスで、乗り心地は良くない。
かなり混んでいて、これに6時間も座っていることを思うとうんざりする。

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内陸部は乾燥した気候なのか、乾季だからなのか、ひたすら草原と低木が広がるサバンナのような風景だった。
確かに気温は40度近くまで上昇しているものの、カラッとした暑さで、数字ほどの暑さは感じられなかった。

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途中で通過する中規模な街のバスターミナルに寄りながら、バスはひたすら走る。例の如く、スピードは一切ゆるめない。

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海が近づいてくると、車窓から覗く風景はジャングルぽいものへと変化していく。
心なしか、空気もべったりと肌にまとわりつくような感じがする。

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プランテーションのように、整列して植えられるヤシの木。

そして、ついに……

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海だーーー‼︎


実は、次の目的地はインドとスリランカの間に浮かぶ小さな島。
インド本土とは橋で結ばれていて、車や電車で渡ることができる。

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時刻は午後3時半。
6時間のバス移動を経て、国境の島ラーメーシュワラム(Rameswaram)に到着。運賃はたったの230ルピー(約350円)。

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とにかく暑い!
スマホで気温を見ると30度しかないのだが、湿度が半端じゃないのである。
全身の毛穴から汗が吹き出してくる。ねっとりとした潮風で、肌がベタベタする。
すれ違う人は皆、額に大粒の汗を浮かべている。

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バスに乗っていて気づいたのだが、島に近づくにつれ、男性のルンギー(インド風腰巻)着用率が上がっている。完全に港町の雰囲気がする。

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冒頭でも書いたが、ちょうど本日はラーメーシュワラムでも祭りが催されるようで、その準備がなされていた。

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ラーメーシュワラムは、国民的叙事詩『ラーマーヤナ』の舞台としても知られており、インド有数の巡礼地の一つである。

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東端のビーチには沐浴場がある。
この沐浴場、アグニ・ティーターム(Agni Theertham)と呼ばれているのだが、何だか懐かしい名前である。

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沐浴場をフラフラしていたら、モデルみたいなイケメンに声をかけられ、彼の写真を撮ってあげる。

ラーメーシュワラムは、ヒンドゥー教徒にとっての聖地。
人々の格好も聖地っぽい感じがするのだ。

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ひょうきんな少年。

次の目的地が車で8時間近くかかる場所で、さすがに夜行列車にしようと思って駅に行ったが、「コロナ以降、直行電車はない」とのこと。

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赤丸が今いる場所で、青丸が次の目的地。
予定を変更して、間にマドゥライ(Madurai)を挟もうか思案中である。

さて、駅に行ったり、町をフラフラしたりしていたら、夕方になってしまったのだが、衝撃的な光景に遭遇してしまう。これが今日のクライマックス。

何と、細長い矢を両頬に貫通させた人が町を練り歩いているのである。
とんでもない奇祭が行われている日に、たまたま来てしまった。

矢の長さは、成人男性が両手を広げたよりも長いくらいで、綱渡り師がバランスを取る時に持っている棒に似ている。
太さは、実はそんなに細くなくて、かなり衝撃的なビジュアルをしている。一生傷跡が残ってしまうのではないか、というレベルだ。
その状態で町を練り歩いている人が何人もいるのだが、目がうつろで意識が朦朧としている人もいる。
周りの人間が太ももや肩を揉んでサポートしたり、水を飲ませたりしているのだが、棒が両頬に刺さった状態で水なんか飲めるわけがないのだ。

どういう基準で人選されているのかは分からないが、年齢はまちまちで、女性の姿も一人だけ見かけた。

頬に矢を突き刺す瞬間も目撃してしまったのだが、周りの人の中にはトランス状態の人もいて、かなり異様な光景だった。
完全に、テレビ番組『クレイジー・ジャーニー』の世界だった。

最後に、奇祭の写真をこの記事の下の方で2枚貼り付ける。
さすがに、正面からの写真は刺激が強すぎるため婉曲的なものをチョイスしたが、そういうものが苦手な人はここでこの記事を閉じてください。




















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