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◆MoonPureGarden便り #03 9/2 満月 〜コーン・ムーン〜


ようこそいらっしゃいました。


月の庭の主人です。


月の満ち欠けの大きな頃にだけ開かれる庭で、様々な季節の夜にいただくお茶のように、心がほっとしたりする場所になりますように、というイメージでつくった隔週更新(予定)のマガジン。


新月と満月の頃に、お手紙のように読み物を綴っていこうと思っています。

どうぞお楽しみいただけますように。

          ***


改めまして。
こんばんは。

この庭で二度目の満月です。
お越しくださってありがとうございます。

新しい月を迎えています。
いかがお過ごしでしょう。


この時期。
夏の名残、の季節。

昔から思うのです。

朝晩が涼しくなって、日中の日差しも柔らかくなって、秋のはじまりではあるのだけれど、もうしばらくだけは、夏の名残というのが、感覚的にしっくりくるなぁ、と。


赤トンボが飛ぶ中、まだ、学校の授業でプールに入っている時みたいな。

小さくなってしまった飴が溶けきってしまったあとも、後味を懐かしんでいるような。


            ◆


今回の満月。
ネイティブアメリカンの間では「コーン・ムーン」と呼ばれるのだそうです。
コーンの収穫時期に生まれる円満な満月。


前回、呼吸の話を書きました。


新月は、深い呼吸の、一番吐ききった時のようだと。

満ちてゆく月とともに、息を吸い
新月に向かうとともに、宇宙へと息を戻してゆく

大きな呼吸のように感じている、と。


満月は、満ちきったタイミング。
すみずみまで新鮮な空気でいっぱいになったタイミング。


良いことも、つまらないことも
なんでもないことも
日々のすべて
毎日飲み込んできたものも

すっかり満ちたタイミングだとしましょうか。


ここから、大きくゆったりと
心地よく息を吐いてゆくように

新月までかけて、今度は
手放してゆく。

そんなサイクルのように感じるのです。


毎晩、空を見上げるたびに

呼吸のように満ち欠けをする月を眺めるたびに

自然にたくさんのものを受け取っていて
そして
すべてを手放すことができると思える。


実った実を地面に解き放つような。


自然のサイクル。


なにを手放しても、大丈夫だと信じていられること。
それは、私の喜びのひとつです。


           ◆


大丈夫だとわかっていても、手放すことは、清々しさと同時に、ときに、怖さを感じるものです。

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(2021年1月で一旦終了しました。)満月の頃には月明かりにふわりと浮かび上がり、新月の頃にはそっと扉を開ける、優しくて静かで清らかな、深…

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