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刺された、その後

低山を歩いている途中、脚を虫に刺された話の続きです。

日の出山に到着し、刺された感触があった場所を確認し(あとでそれが不十分であったとわかるのだが)、あまり腫れていないことで少しホッとするも気持ちは半分動転しているので、御岳ビジターセンターに寄って相談してみることにした。

若い明るい女性スタッフさんが対応してくれた。
「怖かったですよね〜💦よくポイズンリムーバー持ってましたね〜」・・・はい、冷静になろうと努めたが、正直怖かった。蜂が怖いというより、全身症状が出て行動不能→致命的になることが怖かった

一緒に左右の脚を見てもらった。刺し跡は最低でも4か所あるが、腫れていないことを確認。右膝の横に何やらアザみたいなのがあるが、普段からよくぶつけてアザがあるのでそれかな。
アレグラの効果か、それとも私の体質で反応が出ていないのかわからないが、もっと腫れる人もいるし、この時点で数時間経過しているので慌てる状況ではない、と一安心。

「蜂毒は水溶性なので、ポイズンリムーバーがあってもすぐ使用できない時は、服の上からになってもいいので水をかけながら揉み出すように洗うといいですよ」と教えていただいた。
今回水も持っていたが、この暑さの中、洗浄に使えるほどの量は持参していなかったな…

どんな蜂だったか?と写真を見せてくれた。黄色味が強く、写真からはキイロスズメバチに似ていた。

自力下山は問題ないが、週末でもあり、すぐに受診が必要かは青梅あたりで確認してみようということになったが、電車の乗り継ぎもスムーズで、まず帰宅することにした。

今まで、どちらかというとできるだけ自分1人で物事を解決しようとしがちな私だが、ぎりぎりで平常心を保っている状況だった。誰かと話すことで自分の状態が落ち着くことを実感した。

さて、皮膚科受診を迷い#7119に電話するも、提案された医療機関は明らかに外科の救急外来。諦めかけたその時、土日も空いている皮膚科を発見し受付時間ぎりぎり滑り込みセーフで受診できた。
やはり皮疹の悪化はほとんどなく、ステロイドの軟膏を処方された。

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キイロスズメバチについて、改めて調べてみた。

猛暑の8月なんて、攻撃性マックスじゃないか…
一斉攻撃されなかっただけマシ、かもしれない(怖

一方で、スズメバチにそっくりなアブもいるようだ。これは見分けがつかない(そんなに冷静に直視できない!)し、対応が逆のようだ。
・ハチは刺激しないように振り払ったりせずに静かに距離をとる
・アブは吸血が目的なので、じっとしていると刺されるので振り払うべし

…難しい。
一応”静かに離れる”をやったつもり、だった。

スズメバチは100mくらい離れると追ってこない、という記述もあるが、今回100mどころではなく30分以上追われてしまった。執拗に狙ってくるという意味ではどちらも当てはまる。一貫して黒タイツの脚を狙ってきたように思う。

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翌日になり、新たな事実が判明した。
当日確認していた”単なる刺し跡”の周囲に、発赤とかゆみが出てきた。加えて、右膝外側のアザに見えていたところも同様に腫れてきたのである。よくみると中心部に最低でも3か所、刺し跡があるように見える。
・・・実はここがメインだったようだ。応急処置もしていないし、ノーマークだった。結局、7−8回は刺されたことになる。。

↑こちらのサイトがわかりやすかった。
刺されて1−2日してから大きく腫れる場合は抗体検査を受けて、結果により必要な指導を受ける方がよい、とある。皮膚の状態として緊急性はないが、今後のアウトドア活動のリスクに直結するので、抗体検査は受けたいと思い、再度皮膚科を受診した。このときはダーマスコピーで一番大きな創を観察してくれた。

皮膚科医「う〜ん、ここに傷があるんですね」

私(傷か…もしや吸血アブだった可能性もあるのかな??いやいや…)

アカウシアブは刺すというより、鋭い口器で皮膚を切り裂いて出てきた血液を舐めます。
刺された直後にはかなりの痛みを伴い、患部は赤く出血班ができ、多くの場合は翌日以降赤く腫れて痒みを伴うことに。一度刺されると、腫れや痒みが2週間程度継続することもあります。

https://yamahack.com/4756#content_4

私「また刺される可能性がある人はアレルギー検査を受けてもいいかもと勧める投稿も見たのですが…」
皮膚科医「また刺されるかもしれないの⁉︎」
私「はい、今回も山で刺されて。もう山に行かなければ刺されないというのはわかっているのですが…山が唯一の趣味で心の支えみたいなところがあって
皮膚科医「それはやめなくていい、趣味は大事!ただ、検査結果が全てではないので、陰性でもアナフィラキシーにはなりえます」
私「はい、それは大丈夫です」

ということで、今回刺されたことでの抗原抗体反応が一段落する1ヶ月後に、検査を受けさせていただくことになった。

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今回、はっきりとわかったのは、
山歩きが今の自分の心の安定・リハビリに必要だと再確認した。
 ;やめなくていい!という言葉に救われる思いだった。
・一方で、不用意に命の危険にさらされてもいい、とは思っていない。

より安全に、今回の自分の行動も踏まえて”2回目”をできるだけ回避しながら山歩きをするにはどうしたらいいかを考えていきたい。

また、週末も診療している貴重な皮膚科。
「週末なのに診てもらえて本当に助かりました」
「安心しました」
という言葉が自然に出た。

ふと。
私もこんなふうに利用者のニーズを聴いて、それに応えようと仕事をしていたな。と改めて気がついた。

実は今週末に、この夏1番の山行を予定していた。
・・・しばらく悩んだ末、中止することにした。
標高が高いところに出ればハチに遭遇するリスクは減るが、今一番蜂の活動性が高い季節でもある(時期が悪い)。登山口近くでは遭遇する可能性は高い。冷静でいられるだろうか。
またツアーではなく単独行、しかも初めての場所。登山道までのアクセスが非常に悪い。何かあった時に間に合わない可能性が高い。

・・・なんてこった。

そして、今は48時間以上経っているけど、左脚の最初の差し口と、右膝横の1番大きな場所がツベルクリン反応の強陽性みたいになってきた。

冬山くらいしか安全とはいえないのかな。
泣きそう😭