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【MTG レガシー】初心者向け 渦まく知識のある事ない事

前回は渦まく知識の基本的な部分について記載しました。

今回はレガシー環境において常時メタに存在する秘密を掘り下げる者(デルバー)デッキに少しだけフォーカスを当ててみます。

デルバーデッキを使ったことがない方でも「通称:裏口入学」と呼ばれる渦巻く知識を使用し、秘密を掘り下げる者の変身を確定させるテクニック等は知っているかと思います。

しかし!

はたしてそれらのテクニックが実践で使える物なのか
間違えて使うとどんなことになるのか
またどの様な場面なら有効に使えるのか
それぞれ紹介したいと思います。

※例によって初心者向けの内容です。
この記事を読んで初心者の方がデルバーデッキを使ってみたいと思っていただけたら幸いです。
※テクニックの評価については個人の主観です。


巷で耳にするデルバーデッキ テクニック集

その1

・秘密を掘り下げる者の変身を確定させるために相手のエンドフェイズまたは自身のアップキープに渦まく知識を唱える

その2

・渦まく知識を唱え、青いカードを手に入れた後に、意志の力を唱える

その3

・渦まく知識でライブラリートップに戻した2枚を思案でシャッフルする

その4(番外編)

・自身の秘密を掘り下げる者に稲妻を唱える

聞いたことがあるテクニックから、なんじゃこれと思うようなテクニックもあるかと思います。
順に見ていきましょう。


その1 ~実は危険なテクニック~ 

・秘密を掘り下げる者の変身を確定させるために相手のエンドフェイズまたは自身のアップキープに渦まく知識を唱える

導入部分でもお話しした「通称:裏口入学」のことです。
渦巻く知識でインスタントかソーサリー呪文をライブラリートップに置き、秘密を掘り下げる者の変身を確定させるテクニックですね。


ズバリ結論から言うと弱いです。


弱い理由
・渦巻く知識を有効に使用していない
前の記事で紹介しましたが、通常ドローをしてから渦巻く知識を唱えた方が「3+X枚引いて2枚戻す」の効果になり、渦巻く知識をより強く使うことができます。
※前回記事を参照
【MTG レガシー】初心者向け青いカードの考え方 〜渦まく知識〜
https://note.mu/kiyoaggro/n/n6a8c5ba46ba8


では、今回の渦巻く知識の使用方法はどうでしょうか。
相手のエンドフェイズに唱えても自身のアップキープに唱えても通常ドローを迎えていません。
渦巻く知識を弱く使用した挙句に、秘密を掘り下げる者を除去されてしまっては元も子もありませんよね。

渦巻く知識の威力を下げてでも秘密を掘り下げる者の変身を確定させるメリットがあるのかよく考えましょう。

弱い理由はまだあります。

そもそもデルバーデッキの構成をご存知でしょうか。

土地:18~19
クリーチャー:12~14
インスタント・ソーサリー:28~30

だいたいこの様な枚数で構成されています。

もうお気づきの方も見えると思いますが
何もしなくても1/2の確率で変身します。
ですので渦巻く知識を使用しなくてもデッキ単位で変身を手助けできているのでわざわざ渦巻く知識を使用する必要はありません。

私は
「デルバーは勝手に変身するから強い」
と考えます。

自分のデルバーは裏返らないなんて思ってるそこのあなた!
確率は皆平等です。裏返る日もあれば裏返らない日もあります。
長い目で見てあげてください。

ただ実際問題「通称:裏口入学」と名を打つほどに、このテクニックが強い場合もあります。
それはどの様なシチュエーションでしょうか。

私が積極的にこのテクニックを使用するのは対コンボ
特にエルフ戦です。

エルフ戦での理想の一つに2ターン目から秘密を掘り下げる者が変身し、3点クロックを刻み、意志の力を2回唱えることができる状況です。

エルフ側はイラクサの歩哨でビートしてきますが、マナをクリーチャーから出す性質上、他のクリーチャーではあまり戦闘しません。
なので変身し飛行を得た秘密を掘り下げる者の3点クロックはダメージレース的にも非常に有効です。

そしてマナが豊富に出るので、呪文貫きや目くらましはほぼ機能しません。意志の力が重要です。
メイン戦においてエルフ側からの干渉(ハンデス、カウンター)はありませんのでゲームが決まる前に意志の力をかき集めましょう。

他のコンボ戦はどうかというと
手札が強ければ積極的にこのテクニックを使用します。
エルフに比べるとショウテル系やANTはコンボスピードが速いです。
手札が弱いのに3点クロックを確定させている場合ではありません。
まずは妨害札を集めることが優先です。したがって、なるべく有効牌にアクセスできるように通常ドロー後に渦巻く知識を唱える方がいいでしょう。


その2 ~上振れをねらう?~

・渦まく知識を唱え、青いカードを手に入れた後に、意志の力を唱える

まずは確率の問題です。

例えばデッキ内の青いカードが約半数だとします。
渦巻く知識で3枚引く中に青いカードが少なくとも1枚含まれる確率は

1-(1/2×1/2×1/2)=87.5%

かなりの高確率ですね!

では手札が渦巻く知識と意志の力と他が青くないカードだったとします。
対戦相手がマストカウンターカードを唱えました。その場合、渦巻く知識を唱えてから、青いカードを手に入れて意志の力を唱えるかと言われれば

私はやりません。

なぜか

意志の力を唱えなければ負けの場面であれば、渦巻く知識を唱えた場合87.5%の確率で青いカードを引き意志の力を唱えることができますが、12.5%の確率で負けです。
しかし、渦巻く知識を唱えず、意志の力のコストに充てる場合100%意志の力を唱えることができます。

最近のデルバーデッキは青いカードが28〜30枚と多いですが、グリクシスコントロールでは22枚とデッキの1/3に近いです。

1-(2/3×2/3×2/3)=70.3%

かなり差が出ますよね。

特にサイドボード後では青いカード枚数が変化しますので、よく考えてから渦まく知識を唱えましょう。


その3  〜その順番で大丈夫?〜

・渦まく知識でライブラリートップに戻した2枚の不要牌を思案でシャッフルする

前の記事でお伝えしましたが、渦まく知識は戻した2枚の不要牌をシャッフルすることで、有効に使用できると記載しました。

では思案を使ってシャッフルする行為はどうでしょう。

私はデルバーデッキではやるべきではないと思います。
デルバーデッキのような線の細いデッキは的確に有効牌を探す必要があります。
有効牌へのアクセスをし易くするためには、デッキの掘れる枚数を意識すべきです。

では掘れる枚数を数えてみましょう。

渦まく知識の後に思案を唱えた場合

渦まく知識で3枚引く(2枚戻す)
思案で実質1枚見る
シャッフルして1枚引く
合計  5枚

では、次に思案から唱えた場合

思案で3枚見る
シャッフル後1枚引く
渦まく知識で3枚引く(2枚戻す)
合計  7枚

思案を先に唱えた方が2枚も多くデッキを掘れました。
このようなドローソースの使い方をする場合は明確に欲しいものがあるはずなので、できる限り掘れる枚数を確保するべきだと思います。

ただ某有名プレイヤーが渦まく知識から唱えるのをみた事があるので、デッキによっては(またはプレイヤーによっては)渦まく知識から唱える事が正解な場合もあるかもしれません。
この点について何か情報をお持ちの方がいましたら是非コメント下さい。


その4(番外編)

・自身の秘密を掘り下げる者に稲妻を唱える

渦まく知識は関係ありませんが、年数回は使うテクニックなので載せておきます。

一見すると何のことかわかりませんが以下の盤面を見ると理解できると思います。

画像1

赤黒リアニメイト戦です。
相手の場にはグリセルブランドが着地しています。
対して自分は手札に稲妻を抱えて、この盤面です。

このまま戦闘すれば絆魂で7点回復されますが、ブロック指定後に攻撃クリーチャーを稲妻で除去すると、絆魂での回復がなくなり、他のクリーチャーダメージで勝利となります。

グリセルブランドが出ても諦めず戦いましょう。

他にも殴打頭蓋の絆魂であったり、対ドレッジで黄泉からの橋を追放する為に自分のクリーチャーを除去する場合があります。

コンボデッキ相手に稲妻は不要牌となりがちですが、展開と盤面をよく見てみると意外と勝ち手段になったりします。

渦まく知識で稲妻を戻さなければ勝っていた!
なんて事にならないようにしましょう。


最後に

今回は渦まく知識を中心にデルバーデッキに含まれるカードとの関係を記載しました。
フェアデッキ相手なのにアップキープに渦まく知識を唱えて変身を確定させた事はないでしょうか。
わざわざ外科的摘出で相手の秘密を掘り下げる者の確定変身を妨害したりした事はないでしょうか。

少し見る視点を変えると弱い動きだったりしますので、これからのプレイの指標になればと思います。

kiyoaggro

購入ありがとうございます!めっちゃ嬉しいです!

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