「社会は厳しいオジサン」の取扱説明書
「社会は厳しいオジサン」とは
ことあるごとに「社会は厳しい」と言って、若者を脅かすオジサンのことを言います。
なぜ「社会は厳しい」と言うのか?
・威厳を見せつけたいため
社会人として酸いも甘いも経験してきた男の威厳を見せつけるためです。
今の若者はネットの普及や勉強法の進歩により、オジサンよりよっぽど賢い人が多いです。
知能では劣るオジサンが唯一若者に勝てるところと言えば「年齢」と「社会人経験」です。
社会に出て間もない若者にとって”社会”という概念がイマイチよくわかりません。だからオジサンが言う「社会は厳しい」には反論しにくいんですね。
なので、オジサンは「社会は厳しい」と言うことで間違いなく若者より優位に立てるのです。
・理不尽を押し付けるための言い訳
オジサンは若者に理不尽を押し付けることが多々あります。
理不尽を押し付ける主な理由は「自分が得をするから」です。しかし、そんなことを表に出してはいけません。
じゃあどうするか? というと「社会」のせいにするんですね。
例えばオジサンがやり残した仕事を若者にやらせる、としましょう。そういうとき、若者が不満そうにしていたらオジサンはこう言います。「社会は厳しいからな」。
自分の怠慢でやり残した仕事を”社会のせい”にすることで、オジサンは自分のせいではない、ということを暗に伝えることができます。
「社会は厳しいオジサン」の良いところ
特にありません。
「社会は厳しいオジサン」の悪いところ
なんでもかんでも「社会は厳しい」と言えば済むと思っているところです。
明らかにオジサンが悪いとき、安い給料でこき使いたいとき、理不尽を押し付けるとき……
とにかく「社会は厳しい」と言っておけばなんとかなる、と思っているオジサンがとっても多いです。
若者は「社会は厳しい」とか「学生とは違う」とかいちいち言われなくてもそんなことは百も承知です。もっと具体的なアドバイスや理由が欲しいのです。
著者が勤めていた仏壇屋は休みが月に三日しかない時がありました。文句を言うと社長にやっぱり言われました。「社会は厳しい」
社会が厳しいことと、月の休みが三日しかないことは何の関係もありません。「社会は厳しいから休みが三日しかないのだ」ってもはや意味不明です。
「社会は厳しいオジサン」の対処法
「なるほど」とだけ言っておきましょう。
さいごに
そもそも「社会」ってなんでしょうか?
就職したら「社会に出る」とされますが、ルールが違うだけでそんな特別なモンでもないと思います。もっと言えば「学生」だって「社会人」です。
「社会は厳しいオジサン」は「社会」というものをやたらと特別視したがりますが、「社会に出る」ということはただ単に「学生じゃなくなる」くらいの感覚でいいと思います。
皆、大人のフリをしていますが、内実は子供です。身体が大きくなって金を持つようになっただけ。
学校で問題になる「イジメ」や「暴力」、「嫌がらせ」は大人の方がずっと多いです。
就職すると「学生の方がよっぽどしっかりしている」ということに気がつくことでしょう。
だから別に「社会は厳しい」なんて言われても身構える必要はないです。その言葉には何の意味もありませんから。
働きたくないんです。