リーダーは部下に正確な人材要求をする。適材適所の人材を集めて業務効果を上げる。【忍者の技と知恵 #275】

適材適所で人を使うことで業務の効率化と最大の効果を得ることができますが、リーダーがその適した人材を得ることは簡単なことではありません。しかし、リーダーが部下に正確な人材要求を行うことで、欲しい人材が手に入ることがあります。

その昔、楠木正成が紀伊国の安田庄司を攻めようと勝尾山に陣取ったとき、配下の野伏に「この辺りに知り合いの野伏はいないか？」と尋ねると、ある野伏が「拙者に心当たりが…」とその土地の野伏を8人連れてきました。

正成は8人に金銀を与えて「わしの野伏を連れ、敵陣中の様子を見て来ることはできるか？」と聞くと「そりゃあ簡単なことです」と言うので、土地の野伏8人と配下の野伏6人で敵情を探らせることにします。

丸一日潜伏して、帰ってきた野伏から話を聞いた正成は兵をあげて夜討ちを行い、見事に安田庄司を倒したといいます。

正成は部下の野伏を頼ることで現地情報に通じていて敵に怪しまれない野伏という人材をゲットし、目的達成の足場としました。良い人材を手に入れられたのは、正成が目的達成に必要な要素（人材、能力）を的確に捉え、部下に簡潔に要求できたからです。

プロジェクトを達成するために必要な人材（能力）は何か？を明らかにし、部下に必要な人材を明確に要求することができれば、部下の数だけ人脈が広がり人材を手に入れることができるでしょう。

【忍者の技と知恵】は毎週 月・水・金曜 朝8時ごろ更新！『図解 万川集海』を元に、忍者の技と知恵をお届けします。

図解忍術秘伝書 万川集海 第三帖: 陽忍編（上） （図解 万川集海）

万川集海とは
『万川集海（ばんせんしゅうかい／まんせんしゅうかい）』は伊賀甲賀49流派の忍びの術、古代中国や日本の謀略家・名将軍の技と知恵を結集し、悪しきものを捨て良いものを厳選し集大成した全21巻に及ぶ忍術秘伝書である。
万の川が集まり大海となるように、数多の術を結集したことから名付けられる。

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