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【エレキギター回想録・その7】

今回は、今までのストロングスタイルじゃなくて、やや近代的なギターです。
HSH仕様のストラトタイプで、IbanezのRG Prestigeのネックを生かした、カスタムメイドギターです。
【KIYA-HEN 40th Anniversary model】と言った所でしょうか…。😅

【KIYA-HEN 40th Anniversary model】

これは、地元の楽器屋でこのPrestigeのネックを発見したところから話が始まります。
当時36歳くらいだったと思うんですが、地元の楽器店で、この中古のネックを発見したんですよ。
手にとった瞬間に頭の奥で何かが光ったと言うか、何かが鳴ったと言うか、とにかく「❗」と言う感じで、頭の上に、感嘆符が飛び交ったわけです。

取り敢えず、このネックを購入。
確か1万円しなかったはず。
そして、このネックが付くRGの中古ボディーを5000円で買いました。
しかし購入したRGのボディーは、当時の廉価モデルの樹脂ボディーだったんですね。

で、取り敢えず組み上げて見たんですが、どうにも音に腰がない。
でも仕方がないので、数年その状態で使ってたんですが、使ってる内にどんどんフラストレーションが貯まるわけです。
で、これはボディーを変えれば良くなるはずだ❗と、なんの根拠もなく思い込み始めたんですね。
よく言えば「直感的」悪く言えば、「素人考え」ではあったわけです。

【例の夜逃げ楽器店で、ボディーを発見】

数年後、例の84Vでやられた「夜逃げ楽器」で、このボディーを見つけるのですが、この夜逃げ楽器店は、ショップオリジナルモデルを制作していたので、そのオリジナルモデルのストラトタイプボディーがかなりひどい状態で転がってた訳です。

しかしそのボディーは、元は良質な軽めのアッシュ材で、24フレット仕様のネックが取り付くように既にキャビティはザグられてたんですよね。
しかし、RG用のネックポケットでは無いので、取り付けるにはボディーの加工が必要なのと、何よりハンダゴテ台にされてたらしく、あちこちに焦げ跡がついてて、塗装も半ば剥がれ落ちてる、ドロドロ状態だったんです。

それでも、このボディーのポテンシャルを直感的に感じ、オーナーに譲ってもらえないか?と話を持ちかけると、「1万円で譲る」という訳です。
それにしても、このボロボロボディーを1万円とか、随分とボッタくるなとは思ったんですが、このボディーが「ボクを買い取って!」と懇願してるように見えて、1万円で買うことにしました。

ただし、RGのネックが付くように加工して、塗装を仕上げること。
カラーは、シースルーのブロンドのマリー・ケイみたいな感じで。
全部の予算は5万以内に収める事を条件に買うことにしたんです。

こうして、40歳にして初めてセミオーダーで作った「KIYA-HEN Anniversary」が出来上がるわけです。

【塗装と加工】

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まず、ボディーのネックジョイント部分を見てみます。
ネジとネジの間に薄っすらと円形のシミが出てるのが判るでしょうか?
これは、元のネックジョイントのボルト穴の跡なんです。
それを産めて、上から木目を書いてある
んですよ。
そして、其の上から塗装するという手の混んだ修正になっています。
遠目には殆ど解りません。
其の上で、RGのオールアクセスのウィザードネックが刺さるようにポケットとヒールを加工してあります。

これは、長野の工房の技術力ってところでしょう。

【Assembly】

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ピックアップは、Seymour Duncan のJB&59の定番組み合わせ。
JBはTBタイプですね。
センターPUは、ハーモニックデザインのVintegeスタイルをチョイスしています。
これは、ハムバッカーとのミックトーンの相性を考えて、敢えてセラミックバータイプのシングルコイルを選んでます。

ブリッジ・トレモロは、ドイツ製のオリジナルフロイドローズ。
オレにとって、初めてのホンモノフロイドローズですね。
ただし、パーツは中古のため、ブリッジ駒とベースプレートの色が違いますが、コレはコレでお洒落だなと当時は思ってました。
今見ると、やや、貧乏くさいですけど…。🤣

【内部配線】

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取り敢えず、導電塗料でシールディング。
ハイパス、スムーステーパー。
オレンジドロップ。
配線はベルデンと言う、まぁウチでは珍しい世間並みの仕様。
ポットは国産使ってますね。
で、特筆すべきはスイッチ。
普通の2回路3接点ではなくて、3回路5接点のスイッチを使って、ちょっと変わった配線にしました。

それは、当時地元のボーカルスクールのバックバンドでギターを弾いてたので、1本で何でも出来るギターを目指してたんですよね。
なので、ピックアップのセレクトで色んな音が出せるように考えたんです。
其の結果…

1)リヤポジション:普通にリヤハムバッカー(トーン効きます)
2)リヤ&センターのハーフ:リヤとフロントのコイルタップした状態でのミックス。(つまりテレキャスターのセンターミックスみたいなイメージ)
3)センター:フロント&リヤのハムバッカーのミックストーン(レスポールのセンターと同じ)
4)フロント&センターのハーフ:フロントのコイルタップとセンターのハーフトーン(ストラトのフロントハーフのイメージ)
5)フロント:普通にフロントハムバッカー

と言う組み合わせ。
更に、マスターボリュームと、ハーフトーン用のトーンコントロールと、フロント&リヤの単体のトーンコントロールを分けてあります。
これが色々試した結果一番使いやすくて、色んな音が出る組み合わせでした。

【ヘッドストック】

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Ibanez の 90年代初頭のPrestigeのネックで、オールアクセスのスーパーウィザードネックで、幅広激薄ネックなんですが、オレの手にしっくり馴染んでます。
テクニカルプレイ(なんて殆ど出来ませんが😅)用に弦高も限界まで下げてあり、これでスティーヴ・ヴァイとかのテクニカル系の曲をコピーしようと思ったんですが、途中で挫折しました。😅

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ペグは、ゴトーの普通のやつをそのまま付けてます。
一応レンチホルダーも付けてあります。
一応、メープルとローズかウォルナットか知りませんが、茶色の木の3Pネックで、ヘッドはスカーフジョイントなので、スカーフ起きが気になるところですが、今の所大丈夫みたいです。

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バックパネルには、ステッカーを。
このステッカーは、スケボーチームのステッカーらしいのですが、地元の英雄サーベルタイガー木下昭仁氏がこのステッカーを貼ってたので真似しました。
隠れサーバルキッズで有ることがバレてしまいましたね。🤣

【まとめ】

こうして、自身の40歳の自分への誕プレとして、ボディーをリフィニッシュして、好きなネックを付けて、好きな配線で仕上げました。
組み込みは全部自分でやったので、予算はキッチリ5万円。

仕上がったサウンドは期待通りの音で、立ち上がりも早く、腰も入って、サウンドバリエーションも広いと言う、まさにお仕事向けのギターに生まれ変わりました。

これで、テクニカルプレイが出来れば完璧だったんですけどねぇ〜。🤣


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