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【投資初心者の自由研究③】貸借対照表

「貸借対照表」、通称バランスシートは企業の「安全性」を見る上でとても大切です!

以下の図のように、左サイドが「資産の部」、右サイドが「負債の部」と「純資産の部」。必ず左=右の合計金額になるようになっています。


「資産」とは何のことか?

その企業が持っている財産のこと。資金、原材料や機械、工場やオフィスなどの建物、在庫、オフィスに関するものまで、全て。これらは貸借対照表の左サイドに種類ごとにまとめて表記されている。一方、これらの資産を買うためには資金が必要だが、そのお金をどのように調達したのかをまとめたのが右サイドの負債の部と純資産の部。

「いずれ返さなければいけない」お金が負債で、「返さなくてもいい」お金が純資産。例えば、銀行から借りたお金は返さなければならないため負債。従業員に将来支払わなければならない退職金なども負債。株主に出資してもらったお金は、企業を解散しない限り返す必要がないお金のため、純資産になる。事業によって生み出した利益の蓄積も、株主に帰属するものだが、会社を解散しない限り返す必要がないお金なので純資産。

「流動」と「固定」の違い
流動資産は、主に1年以内に使う資産で、固定資産はそれ以外の長期に渡って使う資産の事。流動負債も同様、1年以内に返済しなければいけない負債で、固定負債は1年後以降に返済すればいい負債の事。

企業が倒産するのはいつ?
企業は、流動負債を返済できなくなったときに倒産する。
流動負債=1年以内に支払わなければならない負債に対して、流動資産=1年以内に現金化できる財産でまかなえる状態であるかを表す流動比率を調べることで、短期の安全性を調べることができる。流動比率の数字はより高いことが望ましいということになる。

一般的には流動比率が120%あれば、安全といえるそう。
※ただし、鉄道業なら50%程度、小売業や飲食業などのように日銭が入ってくる業種や企業は、流動比率が70%以上あれば安全と言える。

▼流動比率の計算方法は以下。

流動比率 = 流動資産 ÷ 流動負債 x 100

ということで、身近な企業の貸借対照表の流動比率を見ていきます。


キリン

2023年(通期)流動資産:957,821(百万円)
2023年(通期)流動負債:672,806(百万円)
→142%
余裕で安全圏。

マクドナルド

2023年(通期)流動資産:106,913(百万円)
2023年(通期)流動負債:77,024(百万円)
→138%
余裕で安全圏。

ポーラ・オルビスHD

2023年(通期)流動資産:107,697(百万円)
2023年(通期)流動負債:25,644(百万円)
→420%
めちゃくちゃ安定してます。

宝HD

2023年3Q流動資産:248,051(百万円)
2023年3Q流動負債:82,042(百万円)
→302%
安定!

丸紅

2023年3Q流動資産:3,781,177(百万円)
2023年3Q流動負債:2,404,472(百万円)
→157%
安定!

ENEOS

2023年3Q流動資産:4,980,492(百万円)
2023年3Q流動負債:3,608,271(百万円)
→138%
安定。

GSユアサ

2023年3Q流動資産:316,268(百万円)
2023年3Q流動負債:200,976(百万円)
→157%
※GSユアサは営業利益・純利益過去最高で増配を発表したため、めちゃくちゃ株価が上がりましたね…!

大手は安定していますね。
貸借対照表見るときのご参考に、どうぞ。


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