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#5 『人類皆兄弟』〜武士の進化〜

氷河期による環境の激変によって
南アフリカという限られた土地、
限られた資源のなかで
生きていかなくてはならなくなった
ホモ・サピエンス御一行は、

それまでの主食だけでは飢えをしのげず、
変革を迫られていた。

そこで目をつけたのが『海』である。

南アフリカの海岸には
当時の人々が暮らしていた
洞窟が残っており、

(当時は氷河期で海面は今より低かったので、海岸に住んでいたわけではない。)

石器や火の使用跡、
食としていたであろう動物の骨などの他に、

それまでの祖先たちの遺跡にはなかった
海の生物達の残骸も見つかっている。

これまでにも私たちの祖先は
食の多様性を広げ命を繋いできたが、

お次は海の生物に
目をつけたというわけだ。

なかでも『貝』は取るのが簡単で、

彼らの主食の一つとなっていく。。

こうして、
『ホモ・サピエンス絶滅』という結末は
まぬがれたのであった。。


近年、
遺伝子の研究が進み
明らかになった事がある。。

生物の体は、
先祖から受け継いだ
様々な遺伝情報をもとに作られていて、

その種類(遺伝子の数)が多いほど
多様性のある
生物という事になるわけだが、、

私たちホモ・サピエンスは
その種類が少なく、
多様性にとぼしい生物だったのだ、、、

こうなった理由は、
氷河期の時代に多くの人の命と共に
多くの遺伝情報も失ってしまった事が
大きな要因となっている。

現在、
私たちホモ・サピエンスは、
総人口80億人を超え、
様々な文化や信仰を持ち、
実にバリエーション豊かな生物に見えるが、

遺伝子的には
そうでもなかったのである。

人類皆兄弟と言うが
あながち間違いではなかったようだ。。

次回
#6 『民族』

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