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曼荼羅のネアリカ

まず、ネアリカ(Nierika)とは。

簡単に説明すると、ネアリカはメキシコの先住民「ウイチョル族」の伝統的なアートである。蜜蝋を塗った板に、毛糸を並べて貼り付けていく。

ウイチョル族のシャーマンは、巡礼に出て、幻覚剤であるサボテンを取りに行く。断食をして空っぽのおなかに、幻覚サボテンを摂り入れる。(ものすごく不味いらしい)

それによって見えたビジョン(幻覚)を毛糸で表現していく。だからこれは、宗教儀式であり、精霊や神からのメッセージのようなものだ。

本来のネアリカはこういうもので、「この世とあの世をむすぶトンネル」とも言われているらしい。だからネアリカを作るときは、できるだけ計画せずに、うまく作ろうとか、やり直そうとか、そういう自分の自我を捨てて、作ると良い。


【ネアリカ1枚目】

自主制作映画の絵本のような役割で、ネアリカを作り始めた。記念すべき1枚目は、「Brand new day」(新しい1日)をテーマに曼荼羅を描いた。

フリー素材の曼荼羅を写し、大まかな縁取りをする。

↑そもそも毛糸でこんなに細かい模様を表現することは難しいので、ここから自分との対話が始まる。

なるほど!小さな人(精霊?)たちが手をつないで輪になっている!貼り始めるまで気が付かなかった。


「大人の塗り絵」がよく本屋に並んでいる。色を選んで塗る作業は、自律神経が整うらしい。まさしく、これも同じ。今回は最初のネアリカなので、自由に描くというより、塗り絵感覚だ。


「マンダラ」は、サンスクリット語で“まるいもの”という意味があって、密教で悟りを開くために生まれた絵だという。もともと曼荼羅は古代インドを起源としていて、日本には、空海が初めて持ち込んだといわれているらしい。

ふむ。一般的に見て、色合いが良いとか、ビミョーとか、そういうジャッジはやめておこう。自分がこの色をピンと直感で選んだ。それでパーフェクト。やっぱりやめた!この色に変更!もオーケー。

小さな人の輪の外に、大きな人の輪ができ始めた。小さな人の輪は、大きな人の心の中の輪なのかもしれん。きゃ〜メルヘンチック!

見ようによっては、ウイルスの形に見えてきた(笑)幸せウイルスなら良いんじゃないの。

自律神経を整える大人の塗り絵。そして、シャーマニック芸術のネアリカ。わたしの心は、自律神経が整い、まるで瞑想しているような気持ちで…

うそ、とってもとっても気が狂いそうでした🤭♥️5時間くらいでできそうだと思いませんか?これ、20時間かかたで。(10時間×2日)

ふぅ〜。完成〜👏出来上がってみると、美しい。全盲の友だちが、真ん中を指差して、「ここが気になる!ここ何がある?」って言っていた。

曼荼羅のど真ん中。すべてが中心を向いていて、宗教儀式のようにくるくると円を回っている人たち。すごい!この真ん中にパワーが宿っているのか!

スピリチュアルな人間ではないけど、友だちの言葉にちょっと興奮した。

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