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大事なことは推しが教えてくれる。

みなさま、日本酒は好きですか?
私はだいすきです。
味が好きはもちろんですが、蔵人たちのこだわりなど本当に感動することが多く、もはや私にとっての日本酒とは推し活です。

自分の人生に推しは欠かせないので、Goodpatch Anywhere Advent Calender 2022 を利用して推しの話をすることにします。

私に、推しの世界に踏み入れる機会がやってきた…

私の住んでる十津川村では、2015年から休耕田に酒米を植え、地域住民と奈良県内大学生が協働でお酒を造っています。
ただ2019年からコロナの影響で、大学生が村に来れなくなってしまい人手不足に…
そんなタイミングで移住してきた私と友人。初めて1年を通してお酒作りのプロセスをお手伝いすることになったのです。

初めて酒米を植えた日

こちらが私たちのお手伝いしている日本酒「谷瀬」

十津川の日本酒「谷瀬」はこの集落の住民でもあり、十津川村役場にお勤めの馬場さん無しでは語れません。田んぼの管理も全て馬場さんがやってくださっています。

手植えをする前に馬場さんによる講座

手植え作業を体験させてもらった後に機械で田植えをした。
すごいスピードで植えれるので文明すごい…ってなったけど、馬場さんから
こんなことを教えてもらった。

昔は村の人同士が協力して田植えをしていたが、機械が出回るようになってから各家庭ごとに田植えをするようになった。
機械の導入で、田植え文化は変わってしまい地域のコミュニケーションが
減ったと言われてる。

いつの時代もそうだけど便利になる反面、失うものがある。

初めて田植えをさせてもらった後、ご褒美に昨年仕込んだ日本酒を頂き、家にあった猪肉をおともに乾杯🍶
自分で植えたお米がお酒になるなんて本当に楽しみだったし、自分が口にするものを1から作るということにすごく感動したのを覚えてます。

季節は流れ稲刈りの時期

日本酒以外にも言えることですが、食材というのを扱うと季節ということをすごく認識するようになります。例えば、6月になったら「あ!梅の収穫時期だ!梅酒作りの準備しなくちゃ!」ってなったりね。

稲刈り後は丁寧に、はざ掛け作業をします

最近は、機械で乾燥させるのが主流だけど、谷瀬の日本酒のすごいところは天日干しのお米ということ。天日干しをすると、機械に通さないのでお米が割れないというのもありますし、それ以外にもお米がふっくらし、旨味も増すそうです。

年がこえ、仕込みの時期

十津川村の中には蔵元がないので、仕込み作業は吉野にある「美吉野醸造」が行ってくれています。
その仕込み作業のお手伝いに行ってきました。

私たちが育てたお米が….!


炊き立てのお米は機械を通って、ほぐされて出てきます。
それをダッシュでタンクまで運びます。

ぷくぷく…酵母が生きてる…!


美吉野醸造さんのこだわりはこの酵母にあります。
他の蔵元さんでは発酵を促す酵母を添加して日本酒づくりを行うところもありますが、ここでは蔵に住み着いている野生の酵母の自然発酵に任せて醸しています。

その土地のお米とその土地に住む酵母で作る日本酒。
普通の数倍の時間と手間がかかるそうですが、このこだわりを貫き地域に寄り添ったお酒造りをされています。
美味しいに決まってる。

杜氏の橋本さんはいつも丁寧にお酒造りについて教えてくださいます。

話が谷瀬の日本酒から脱線しますが、美吉野醸造さんの作る日本酒は本当に美味しいです。私の中のベストヒットはこちら!!!
日本酒面白い…!ってなるくらい個性がそれぞれ違って美味しい。しかもラベルが素敵すぎるの。

仲間も増えた日本酒作り

1年目は私と友人2人だけでお手伝いしてたものの、本当に楽しかったし感動したし、この体験をもっと他の人にもしてもらいたいと思っていました。

友人が声をかけたくさんの人が時期になると十津川にやってきてくれてお手伝いしてくれるようになりました。

日本酒造り3年目になって

今年で3年目になり、また新年になってちょっとしたら仕込みが始まります。好き!という気持ちから始まった日本酒造りのお手伝いは、お酒のことだけでなく季節の周期や自然に向き合うきっかけになりました。
(台風でお米が倒れてた時はすごくショックでした…)

さらに田植えを通しての生産過程での人との交流、文化なども学べて、食というのは本当に奥が深い。

この土地の温かさと、天日干し米へのこだわり、そして美吉野醸造さんの仕込みへのこだわりが詰まった、日本酒「谷瀬」
ふるさと納税でも買えるのでよかったらぜひー!


最後まで読んでいただきありがとうございます!