新文芸坐に入り浸りたい 週報016(2020/11/1週)


 朝から『どうにかなる日々』を観てきた。本当は仕事帰りの時間が合ったときに観ようと思っていたけれども、あっという間に夜の回が打ち切られてしまったので、頑張って朝から観ることになった。本作は『あさがおと加瀬さん。』『フラグタイム』と劇場公開作品が続く佐藤卓哉監督による最新作。志村貴子による同名の短編マンガ集が原作だ。4作の短編からなる作品で、そのどれもが、美しい背景美術や丹念な芝居、ほしいときにビタッとハマる音楽と洗練された仕上がりにうっとり。


 時間が合ったので、新文芸坐で行われていたプログラム「幻想と挑発 寺山修司ミラクル・ワールド」で「書を捨てよ町へ出よう」と「田園に死す」を観てきた。色んな作品が影響を受けているみたいな話を見聞きしたことがあったけれども、不勉強で寺山修司作品に触れたことが無かったのでいい機会だった。きっと「ここが『ウテナ』の○○っぽい!」的なアハ体験がたくさん起きるのだろうと思っていたら、『エヴァ』っぽかったり、押井守監督作品っぽい描写がバンバン出てきていちいち驚いた。色んな映画をちゃんと観ている人は「ケルベロス 地獄の番犬」で白塗りのモブがたくさん出てくるシーンで「え、『田園に死す』のパロディ……?」と寒々しい表情になったり、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』でシンジ君と冬月副司令が将棋を指すシーンで「『田園に死す』で過去の自分に向けて母親とかの話をするシーンと似たような構図で綾波がどうとかの話をするんだ! ウヒョー!」と興奮したりしていたのだろうか。ズルいぜ映画に詳しいひと。「書を捨てよ町へ出よう」は、映画館で観ることを前提とした仕掛けがあったので初見を映画館で体験できてよかった。ありがとう新文芸坐。

 週末は、同じく新文芸坐で「すばらしき映画音楽たち」を観た。これは、さまざまな名作映画に携わった作曲家や音響スタッフに焦点を当てたドキュメンタリー映画。映画音響の歴史を実際の作品を交えて紹介してくれる(行ったことはないけれども)映画学校の1時間目的な内容で勉強になった気分になった。上映後には、『ガルパン』などのアニメーション作品に参加している岩浪美和音響監督によるトークショーで補足やこぼれ話が聞けてこちらも楽しかった。来週末には、北野武監督作3作品のオールナイト上映があるようで、こちらも楽しみだ。週末まで残っていてくれ、席と行く元気。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?