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分子細胞生物学 記述形式問題集

1. 基本的な問題

問1. 染色体がxの形を取るのは細胞周期のどの時期からどの時期までか。また、それ以外の時はどのような形を取るか、その名称と説明をせよ。
(解)
Xの形をとる時期→M期 分裂期染色体(23対ある相同染色体をまとめて言い表す表現)
それ以外の時期→間期染色体(凝縮した構造ではなく、染色体テリトリーを形成する形で核内に存在している)


問2.ヒトの一細胞中にあるDNAをつなげて伸ばした結果、それは何mになるか、計算式と共に答えよ。ただし、塩基間の距離は0.34nmであるとする。
(解)
0.34nm(塩基間の距離)×30憶塩基対(一つのゲノム)×2=2.04m


問3.ヒストン翻訳後修飾について説明せよ。
(解)
ヒストン尾部に行われる、メチル化・アセチル化・リン酸化などといった、可逆的な化学修飾である。
この化学修飾のパターンにより、クロマチン再構成複合体などの特定のタンパク質をクロマチンの特定領域に引き寄せることができ、その影響でクロマチン構造に変化が起き、転写の促進や抑制、サイレンシングなどが行われる。
また、この化学修飾のパターンにより、ヘテロクロマチン特異的タンパク群を引き寄せると、凝縮率の高いヘテロクロマチンが形成され、この部分にはRNAポリメラーゼといったタンパク質が物質的に結合できなくなるため、転写が抑制される。ユークロマチンは逆に凝縮率が低く、転写が行われる領域である。


2. RNAに関する問題

問1.RNA干渉(RNAi)のメカニズムについて説明せよ。
(解)
RNA干渉とは、二本鎖RNAと相補的な塩基配列を持つmRNAが分解されることである。まず外来の二本鎖RNAをダイサーというヌクレアーゼが分解し、二本鎖RNA断片であるsiRNAが生じる。siRNAのうち一本の鎖は捨てられ、もう一本はタンパク質複合体から成るRISCに組み込まれる。RISCはこのsiRNAに誘導されて相補的なRNAのところへ行き、これを破壊する。これにより、siRNAと同じ塩基配列を持った遺伝子の発現を抑制することができる。

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